頬こけをヒアルロン酸注入で若々しい印象へ。自然なボリュームを取り戻す方法とは?

頬こけは、顔全体の印象を大きく左右する症状の一つです。「最近、頬のあたりが落ち込んで見える」「痩せてはいないのに、やつれた印象が拭えない」など、年齢や体質、生活習慣に関わらず、頬こけが目立ち始めると老けた印象を強調してしまいがちです。また、見た目のボリュームが足りないことで、実年齢よりも疲れて見えたり、周囲から「体調が悪いの?」と心配されたりするケースも少なくありません。そうしたお悩みに対して、近年注目を集めている施術がヒアルロン酸注入です。
本記事では、頬こけを改善するためのヒアルロン酸注入について、徹底解説します。単に頬のくぼみにヒアルロン酸を注入するだけでなく、トータルフェイシャルトリートメント(TFT治療)という観点から、顔全体のバランスを考慮することが自然で若々しい仕上がりを得るためのカギとなります。加えて、施術の流れやダウンタイム、リスクや持続期間といった実際の疑問点にも答えながら、頬こけ改善に役立つ情報を詳しくまとめましたので、ぜひ最後までお読みください。


目次

  1. 1. 頬こけとは?原因と症状の特徴
  2. 2. ヒアルロン酸注入で頬こけが改善できる理由
  3. 3. トータルフェイシャルトリートメント(TFT治療)とは
  4. 4. 施術のメリット・デメリット
  5. 5. 当院の施術フロー:カウンセリングからアフターケアまで
  6. 6. ダウンタイム・持続期間・リスクへの対策
  7. 7. Q&A(よくある質問)
  8. 参考文献

1. 頬こけとは?原因と症状の特徴

「頬こけ」とは、頬の中央あたりが落ち込んで見える状態を指します。鏡を見たときに、頬骨の下にくぼみが生じていたり、顔の正面から見て頬のラインがげっそりと削げたように感じられたりするのが特徴です。この現象が目立つと、どれだけ睡眠をとっていても疲れているように見えたり、やつれた印象を周囲に与えるため、多くの方が悩みの種として挙げる部位でもあります。

頬こけを引き起こす要因は複数考えられます。第一に、加齢による脂肪体の減少が挙げられます。年齢を重ねると、肌の弾力に関わるコラーゲンやエラスチンが減少すると同時に、脂肪組織や筋肉の量も少なくなり、支えを失った皮膚が内部に落ち込んでくることがあります。また、過度なダイエットや体質的に痩せやすい人の場合、頬の脂肪が十分に保たれず、20〜30代でも頬こけが目立つケースも少なくありません。骨格が面長だったり、頬骨が高かったりする方は、相対的に頬の下部がくぼみやすく、見た目のメリハリが強調されやすい傾向にあります。

さらに、表情筋の衰えや咀嚼(そしゃく)の癖なども頬こけに影響する可能性があります。頬の筋肉をうまく使えていない方や、食べる際に偏った噛み方をしている方は特定の部位のみが痩せたり脂肪が下がったりして、頬こけが加速する場合があります。「笑顔が少ない」「無表情で過ごすことが多い」という習慣が続くと、頬周りの筋肉への刺激が不十分となり、顔のボリュームが減りやすくなることもあるのです。

このように、頬こけは「単に痩せているから起こる」というわけではなく、加齢、骨格、脂肪、筋肉のバランスなど、さまざまな要素が重なり合って進行します。中には「体重は変わっていないのに、頬だけがこけてきたように感じる」という方もおり、その場合は加齢による局所的な脂肪組織の下垂が原因であることが多いです。こうした複合要因に対して、近年ではヒアルロン酸注入という施術を選択する方が増えてきています。


2. ヒアルロン酸注入で頬こけが改善できる理由

ヒアルロン酸は人間の体内にもともと存在し、高い保水力を持つ成分です。皮膚や関節に多く含まれ、肌のうるおいや弾力を保つために欠かせない物質ですが、加齢や紫外線ダメージなどの影響によって徐々に減少し、結果としてしわやたるみ、頬こけなどの加齢サインが強調されやすくなります。この不足したヒアルロン酸を人工的に補うのが、美容医療で行われるヒアルロン酸注入の施術です。

具体的には、頬の落ち込んだ部分にヒアルロン酸製剤を少しずつ注射し、皮下や骨膜上のスペースを埋めることでボリュームを復元します。こうすることで、凹んでいたラインが内側から押し上げられ、ふっくらとした若々しい頬の形状を取り戻すことが期待できるのです[1]。ヒアルロン酸製剤はジェル状で柔軟性があり、皮下組織に馴染みやすいため、適量かつ適切な層に注入すれば、自然な仕上がりになりやすいという利点があります。

また、ヒアルロン酸は体内で少しずつ分解・吸収される性質を持っています。このような可逆性の高さも、メスを使わない治療の中では大きなメリットと言えるでしょう。ダウンタイムも少なく、1〜2時間程度の施術で大きな効果を期待できる点から、「忙しくて長期休暇が取れない」という方や「手術には抵抗がある」という方にも注目される治療法となっています。

ただし、ヒアルロン酸注入はあくまで“ボリュームの補充”を得意とする施術であり、骨格の大幅な修正や重度の皮膚たるみには限界があります。頬こけが生じる原因が骨格によるものか、脂肪体の萎縮か、あるいは両方なのかを見極めて適切にアプローチする必要があるのです。そこで近年注目されているのが、顔全体のバランスを考慮するトータルフェイシャルトリートメント(TFT治療)という考え方です[2]。


3. トータルフェイシャルトリートメント(TFT治療)とは

トータルフェイシャルトリートメント、通称TFT治療とは、単に「頬だけ」「口元だけ」「目元だけ」とパーツごとに分断して治療するのではなく、顔全体の調和を考えながら施術計画を立てるアプローチです。頬こけ改善を例に取っても、頬だけを集中的に埋めると、他のパーツとのバランスが崩れて逆に不自然になってしまう恐れがあります。例えば、頬にボリュームを足しすぎると笑ったときに凹凸が際立ち、“まるで頬に異物が入っているかのよう”な印象を与えることもあり得ます。

そこで、TFT治療では骨格・脂肪・筋肉・皮膚といった顔面の各層を包括的に分析し、必要に応じて複数の部位に少量ずつヒアルロン酸を注入します[2]。例えば、頬こけが目立つ原因が頬骨の高低差にある場合は、頬骨近くのボリュームをわずかに補うと同時に、フェイスラインや顎先にもヒアルロン酸を追加することで、顔全体がシャープかつ立体的に見えやすくなります。こうしたトータルの視点を持つことで、頬だけに注入する場合に比べて、仕上がりの不自然感を格段に抑えることができます。

さらに、TFT治療のメリットとして挙げられるのは、必要最小限の量で最大の効果を狙えるという点です[3]。1パーツに大量のヒアルロン酸を注入するよりも、複数箇所にごく少量ずつ分散して注入する方が、顔全体のバランスをとりつつ自然な仕上がりになりやすいのです。ヒアルロン酸の使用量が少なくなる場合は、それだけ施術費用を抑えられる可能性もありますし、過度なボリュームアップによる“整形顔”を避けるメリットも享受できます。

当院では、このTFT治療の視点を持った医師が施術を担当しており、頬こけ改善だけでなく、目元や口元との兼ね合い、表情筋の動きなども踏まえて最適な治療プランを提案しています。単なるヒアルロン酸注入ではなく、患者様一人ひとりの「なりたい顔」やお悩みを総合的に捉えてケアするのがTFT治療の本質です。


4. 施術のメリット・デメリット

頬こけに対するヒアルロン酸注入には、数多くのメリットがあります。まず第一に施術時間が比較的短い点が挙げられます。当院ではカウンセリングを含めても2.5~3時間程度を目安としており、長期休暇を取らずとも受けられる手軽さが魅力です。また、切開を伴う手術と違って大きな傷跡が残らないため、仕事やプライベートへの影響が最小限に抑えられます[2]。

さらに、可逆性があることも大きな利点です[1]。ヒアルロン酸は体内で徐々に吸収されるため、効果は永久ではありません。しかし、逆にいうと整形手術のように一度切ったら戻せない、というリスクが少ない点は多くの方に安心感を与えています。また、ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分に近いため、アレルギー反応が起こりにくいことも特徴です。

一方で、デメリットも存在します。まず、先ほどの裏返しになりますが、ヒアルロン酸注入の効果は永続的ではないことです[1]。おおむね1年半程度かけて徐々に吸収されるため、同じボリュームを保ちたい場合は定期的なメンテナンスが必要です。また、施術後の短期的な副作用として内出血や腫れが生じる可能性があります。これらは数日〜1週間程度で落ち着くことがほとんどですが、イベント前などはスケジュールを考慮したほうがよいでしょう。加えて、医師の技術や美的センスによって仕上がりの自然さが大きく変わるため、信頼できるクリニックや医師を選ぶことが重要です。

また、まれに血管内にヒアルロン酸が入ってしまうことによる血行障害が報告されています[2]。これを避けるには、解剖学的知識を持った医師がカニューレや極細針を使い、慎重に注入を行う必要があります。当院では、血管や神経の走行を把握した上で施術を行い、万が一の場合にも迅速に対応できる体制を整えています。こうしたリスク管理の体制があるかどうかも、クリニック選びの際には大切なポイントです。


5. 当院の施術フロー:カウンセリングからアフターケアまで

頬こけに対するヒアルロン酸注入を当院で受ける際の流れをご紹介します。施術を検討している方は、実際にどのようなステップを踏むのかをイメージしながらお読みください。

● カウンセリング
まずは医師によるカウンセリングを行います。ここでは、頬こけが生じている箇所や骨格の特徴、脂肪体の状態を確認し、最適なアプローチを提案します。TFT治療の考え方をベースに、顔全体のバランスを分析した上で、頬以外の部位へのヒアルロン酸注入が必要な場合もご案内することがあります。また、施術のメリット・デメリットやダウンタイム、費用なども詳しくご説明し、疑問点があれば納得いくまでお尋ねください。なお、当院の予約は公式LINEのみで受け付けていますので、事前にLINEからご希望の日時をお知らせいただければスムーズにご案内が可能です。

● 施術当日
施術時間は2時間程度を目安としており、まずは施術箇所の清潔を保ち、ヒアルロン酸を注入するポイントをマーキングします。その後、極細の針やカニューレを使って少しずつヒアルロン酸を入れていき、医師が確認しながらバランスを微調整します。頬こけの程度によっては複数本のヒアルロン酸が必要になることもありますが、過剰な注入は避け、必要最小限で効果的なボリュームアップを図ります。

● 仕上がり確認とアフターケア説明
注入が完了したら、鏡を見ながら仕上がりを確認します。頬の落ち込みがどれくらい改善したか、左右差はないかなどをチェックし、問題がなければ施術は終了です。内出血や腫れが出る場合がありますが、数日で改善します。施術後は、患部を強くマッサージしないよう注意し、当日は激しい運動や長時間の入浴を控えるようにしてください。アフターケアのポイントや万が一のトラブル時の対応なども、医師やスタッフが丁寧にご説明します。

● ダウンタイムと経過観察
施術直後から日常生活に戻る方がほとんどですが、腫れや内出血が強い場合は数日間様子を見る必要があります。多くの方は1週間程度で症状が落ち着き、自然に馴染んだ頬のボリュームを実感できます。もし何か気になる症状が出たり、仕上がりに疑問を感じたりした場合は遠慮なく当院にご連絡ください。追加注入による微調整など、患者様のご要望に合わせたフォロー体制を整えています。


6. ダウンタイム・持続期間・リスクへの対策

● ダウンタイム
ヒアルロン酸注入のダウンタイムは、切開手術に比べると格段に短く、施術翌日からお仕事に復帰する方が大半です。ただし、針を刺す以上は多少の腫れや内出血は避けられないこともあり、場合によっては頬にあざのような変色が出ることがあります。これらは1週間程度で自然に消えることが多く、アイメイクやコンシーラーである程度カバーできるレベルです[2]。当日は血行を促進する激しい運動や飲酒を控えるなどの注意点を守ることで、ダウンタイムを最小限に抑えられます。

● 持続期間
ヒアルロン酸は体内酵素によって徐々に分解・吸収されるため、半永久的に残るわけではありません。一般的には半年から1年半程度が効果の目安とされており、顔の表情が豊かな方や代謝の速い方は、より早く吸収される場合があります[1]。効果を持続させるには、定期的なメンテナンスが必要となりますが、ヒアルロン酸は繰り返し注入可能な素材であり、適宜メンテナンスを行うことで長期的に若々しい状態をキープする方も多くいらっしゃいます。

● リスクと対策
リスクとしては、腫れや内出血のほか、血管内注入による血行障害がごくまれに起こる可能性があります[2]。これを回避するには、解剖学的知識を持った医師が安全な層を選び、カニューレなどを用いて慎重に施術することが大切です。当院では施術者が血管や神経の走行を理解した上で施術を行い、万が一の場合にも素早く溶解酵素で対処できる体制を整えていますので、安心して治療を受けていただけます。

また、仕上がりの左右差や過剰な膨らみを防ぐためには、1回の施術で大量のヒアルロン酸を注入するのではなく、必要量を見極めながら段階的に調整していくアプローチが望ましいでしょう。その点、当院のTFT治療では、頬こけだけに注力せず、顔全体のバランスを見極めながら最小限の注入で最大限の効果を狙うため、不自然な仕上がりを回避しやすいメリットがあります。


7. Q&A(よくある質問)

Q1. 施術当日にそのまま外出や仕事復帰をしても大丈夫ですか?
A1. 施術後は軽い腫れや内出血が生じる可能性があるため、気になる方はマスクやメイクでカバーを検討してください。多くの方は当日または翌日から普通に外出や仕事をされていますが、大事なイベントがある場合は施術日をずらしておくことをおすすめします。

Q2. ヒアルロン酸を入れすぎて、不自然になったり凸凹が目立ったりしませんか?
A2. 量や注入箇所を誤れば不自然になるリスクはありますが、当院ではTFT治療の視点から顔全体のバランスを考慮し、必要最小限の量で施術を行います。そのため、過度なボリュームアップによる凸感や左右差を極力抑えることができます。万が一仕上がりに問題があっても、ヒアルロニダーゼを用いた修正が可能です。

Q3. ヒアルロン酸の効果が切れたら、前より頬こけが進むことはありませんか?
A3. 一般的には施術前と同じ状態に徐々に戻るだけで、前より悪化することはないとされています[1]。ただし、加齢が進めば自然と脂肪体や肌のハリは減少していくため、定期的にメンテナンスを行うことで若々しい状態を維持しやすくなります。

Q4. 予約方法を教えてください。
A4. 当院では公式LINEのみでカウンセリングや施術予約を受け付けています。ご希望の日時やお悩みをお気軽にお送りください。可能な限り早く返信し、空き枠のご案内や施術に関する詳細をお伝えいたします。


参考文献

  1. [1] Talarico S et al. “Long-Lasting Efficacy and Safety of Hyaluronic Acid Filler in the Midface Region: A 9-Month Follow-Up Study.” J Drugs Dermatol.
  2. [2] Funt D, Pavicic T. “Dermal Fillers in Aesthetics: An Overview of Adverse Events and Treatment Approaches.” Plast Surg Nurs.
  3. [3] Swift A et al. “BeautiPHIcation of the Face: Using Divine Proportions in Aesthetic Treatment.” Clin Plast Surg.

頬こけは、加齢や体質、骨格など複数の要因が絡み合って起こるため、一度目立ち始めるとスキンケアやマッサージだけでは十分に改善できない場合が多々あります。しかし、ヒアルロン酸注入を活用すれば、切開を伴う手術を行わずに頬のボリュームを回復し、疲れた印象ややつれ感を和らげることが期待できます。また、当院のTFT治療では、頬だけではなく顔全体のバランスを見極めながら必要箇所に少量ずつヒアルロン酸を注入するため、不自然さを回避しやすいのが大きな特徴です。施術は1〜2時間程度で、麻酔は基本的に行わず、予約は公式LINEのみで受付中です。
「頬こけが目立って年齢より老けて見られる」「ダイエットをしていないのに痩せこけた印象になってしまう」というお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度カウンセリングへお越しください。頬こけの程度や原因、骨格との兼ね合いを丁寧に診断した上で、最適な施術プランをご提案いたします。人生をより明るく、前向きに過ごすためにも、気になる頬こけの改善を検討してみてはいかがでしょうか。



丸岡 悠のイメージ
医療法人丸岡医院 理事
丸岡 悠
Column

ヒアルロン酸治療について

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