ダーマペン・ポテンツァで本当に効果ある?ニードル治療の痛みと失望の真実|TFT治療が実現する確実なコラーゲン再生戦略

この記事の執筆者

丸岡 悠 医師
丸岡 悠(まるおか ゆう)
医療法人丸岡医院 理事

1988年山形県酒田市生まれ。酒田南高校卒業後、獨協医科大学(栃木)にて医師免許取得。 沖縄県立北部病院、独立行政法人日本海総合病院を経て現職(医療法人丸岡医院)。ラベールミラクリニック新井医師に師事し、ヒアルロン酸TFT治療を学び、庄内プライベートクリニック(美容外科/美容皮膚科)を開業。

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目次

「針で刺せばコラーゲンが増える」という、現代の美容迷信

「ダーマペンでニキビ跡が完全に消えました」「ポテンツァで毛穴レス肌に変身」「マイクロニードリングで10歳若返った」。美容系SNSやクリニックの宣伝には、このような魅力的な体験談が溢れています。確かに、「自分のコラーゲンを自然に増やす」という概念は、多くの方にとって理想的に聞こえるでしょう。

私のクリニックにも、「最新のポテンツァを受けたい」「ダーマペン4の効果を知りたい」という相談が毎日のように寄せられます。特に、ニキビ跡や毛穴に悩む20代後半から40代の方が、これらの「自然なコラーゲン治療」に大きな期待を寄せています。

しかし、25年以上にわたって様々なニードル治療を行い、数万例の症例を見てきた経験から申し上げると、「針で刺せば美肌になる」という考えは、あまりにも単純すぎます。今回は、ダーマペン、ポテンツァ、各種マイクロニードリング治療について、その原理と実際の効果、知られざる限界と副作用を医学的に検証します。そして、なぜTFT治療による戦略的アプローチが、確実で安全なコラーゲン再生を実現できるのかを明らかにします。

ダーマペン|「自然治癒力」への過剰な期待

ダーマペンの進化:初代から4世代まで

ダーマペン(Dermapen)は、オーストラリアで開発されたマイクロニードリング機器です。初代(2010年)から現在の4世代目まで進化を続け、針の数も9本から16本に増加、振動回数も最大1920回/秒まで高速化されています。

基本原理は、極細の針で皮膚に微細な穴を開け、創傷治癒過程でコラーゾン(コラーゲン)の生成を促進するというものです。「PRP(多血小板血漿)」や「成長因子」との組み合わせで、より高い効果が期待されるとしています。

深度は0.25mmから3.0mmまで調整可能で、ニキビ跡の深さに応じて設定を変えることができます。価格は1回2-5万円で、月1回、6-10回の継続が推奨されています。

期待と現実の大きなギャップ

私は2012年からダーマペンを導入していますが、正直なところ、劇的な改善が得られるケースは全体の15-20%程度です。「6回やったが、ニキビ跡は全然変わらない」「毛穴は小さくならないし、かえって赤みが増した」という失望の声が大半を占めます。

なぜでしょうか。まず、コラーゲン生成には個人差が大きく、年齢、肌質、生活習慣によって反応が全く異なります。20代なら一定の効果が期待できますが、40代以降では新しいコラーゲンの生成能力が大幅に低下しています。

また、深いニキビ跡(アイスピック型、ローリング型)は、表面的な針刺激だけでは改善困難です。2-3mmの針では皮下組織の癒着は改善できず、根本的な構造変化は起こりません。

激痛と長期化するダウンタイム

ダーマペンの最大の問題は、施術時の激痛です。特に深い設定(2.0mm以上)では、麻酔クリームを使用しても「拷問のような痛み」と表現する患者様が多数います。

施術後は、顔全体が真っ赤に腫れ、皮むけや出血が数日続きます。「仕事を1週間休んだ」「人前に出られない」という声も珍しくありません。この激痛とダウンタイムに見合う効果が得られるかは、はなはだ疑問です。

さらに深刻なのは、不適切な深度設定や不衛生な環境での施術による感染症のリスクです。実際、「ダーマペン後に顔中にニキビができた」「細菌感染で抗生物質治療が必要になった」という被害報告も増えています。

ポテンツァ(POTENZA)|高価な期待と安価な結果

RFマイクロニードルの理論

ポテンツァは、韓国のJeisys社が開発したRF(高周波)マイクロニードル機器です。針を皮膚に挿入すると同時に高周波エネルギーを照射し、真皮深層での熱凝固を起こすことで、より強力なコラーゲン生成を促すとされています。

従来のダーマペンが「針刺激のみ」なのに対し、ポテンツァは「針刺激+高周波熱」の相乗効果を謳っています。また、薬剤導入チップ(Drug Delivery System)により、成長因子やマクロゴール化合物を真皮内に直接注入できるとしています。

価格は1回5-15万円と高額で、「最新のニードルRF治療」として多くのクリニックが導入を進めています。

韓国製機器の性能と安全性の問題

しかし、私がポテンツァを2年間使用した経験では、従来のダーマペンと比べて劇的に優れているわけではありません。確かに、熱エネルギーの追加により一定の引き締め効果は得られますが、期待される「革命的な改善」は稀です。

最大の問題は、機器の品質にばらつきがあることです。韓国製の医療機器は、製造ロットによって性能が不安定で、同じ設定でも出力に差が生じることがあります。また、針の精度も日本製やアメリカ製と比べて劣り、皮膚への刺入が不均一になることがあります。

さらに、高周波エネルギーの制御が困難で、過度の熱損傷により「格子状の色素沈着」を起こすケースも報告されています。「高額な治療を受けたのに、かえって肌が汚くなった」という悲劇は、決して珍しくありません。

薬剤導入の効果への疑問

ポテンツァの売りの一つである薬剤導入機能ですが、実際の効果は限定的です。針穴から薬剤を注入しても、すぐに表面に滲み出してしまい、真皮内に留まる量は微量です。

「成長因子を直接注入」という謳い文句は魅力的ですが、成長因子の多くは分子量が大きく、針穴程度では十分な浸透は期待できません。高価な薬剤代を払っても、その大部分は無駄になっているのが実情です。

マイクロニードリング全般の根本的問題|創傷治癒への誤解

「痛い治療ほど効く」という錯覚

多くの患者様が、「痛い治療ほど効果がある」と信じています。しかし、これは大きな誤解です。痛みは組織損傷の指標であり、必ずしも治療効果と相関するわけではありません。

マイクロニードリング治療の痛みは確かに強烈ですが、これは皮膚の表面から数ミリの範囲での刺激に過ぎません。深部の構造的問題(癒着、線維化、体積減少)は、表面的な針刺激では改善できません。

「6回我慢して受けたが、結果は期待外れ」という方の多くは、この誤解が原因です。痛みに耐えること自体に価値はありません。

創傷治癒能力の個人差と加齢変化

マイクロニードリング治療の効果は、個人の創傷治癒能力に大きく依存します。しかし、この能力は年齢とともに大幅に低下します。

20代では針刺激により活発なコラーゲン生成が起こりますが、40代以降では反応が鈍くなり、50代以降ではほとんど反応しなくなります。これは、線維芽細胞の活性低下、成長因子の分泌減少、血流の低下などが原因です。

にもかかわらず、多くのクリニックでは年齢を考慮せず、一律に「コラーゲン誘導療法が効果的」と説明しています。これは医学的に不適切です。

過度の炎症による逆効果

マイクロニードリング治療は、コントロールされた炎症反応を起こすことでコラーゲン生成を促します。しかし、炎症が過度になると、逆に組織を破壊し、線維化や色素沈着を引き起こします。

特に、頻回の施術(月2回以上)や深い設定(2.5mm以上)では、慢性炎症状態となり、かえって肌質が悪化することがあります。「毎月ダーマペンを受けているが、肌がゴワゴワになった」という訴えは、この典型例です。

エステの偽ニードル治療|危険な模倣行為

医療機器の不法使用

近年、エステサロンでも「マイクロニードリング」や「ダーマペン類似治療」が提供されています。しかし、これらの多くは医療機器を無許可で使用する違法行為です。

エステで使用される機器は、医療用と外見は似ていますが、針の精度、深度制御、安全機能などで大きく劣ります。また、施術者に医学的知識がないため、適応の判断、設定の決定、副作用への対応ができません。

「エステのニードル治療で顔中傷だらけになった」「感染症で皮膚科に通院することになった」という被害は年々増加しています。

衛生管理の不備

マイクロニードリング治療では、針が皮膚を貫通するため、厳格な衛生管理が必要です。しかし、多くのエステサロンでは、医療レベルの滅菌・消毒が行われていません。

使い回しの針、不適切な消毒、不潔な環境での施術により、B型肝炎、C型肝炎、HIVなどの血液感染のリスクがあります。「美容のために受けた治療で、命に関わる感染症になる」という最悪の事態も起こり得るのです。

なぜニードル治療だけでは美肌になれないのか|見落とされがちな真実

表面的修復と構造的問題の乖離

マイクロニードリング治療は、皮膚表面から数ミリの範囲での創傷治癒を促進します。しかし、深いニキビ跡やシワの原因は、より深部の構造的問題にあります。

例えば、アイスピック型ニキビ跡は皮下5-7mmの深部まで達しており、表面的な針刺激では改善できません。ローリング型ニキビ跡は皮下組織の癒着が原因で、これも針では解決できません。

「10回ダーマペンを受けたが、深いニキビ跡は全く変わらない」という現実は、この理論的限界を示しています。

量より質のコラーゲン生成

マイクロニードリング治療では、「とにかくコラーゲンを増やす」ことに焦点が当てられています。しかし、重要なのは量ではなく、質と配置です。

針刺激によって生成されるコラーゲンは、必ずしも理想的な構造ではありません。無秩序に生成されたコラーゲンは、かえって肌の質感を悪化させることがあります。「コラーゲンは増えたが、肌がゴワゴワになった」という現象は、この典型例です。

一時的改善と長期的悪化

マイクロニードリング治療直後は、炎症による腫れで一時的に凹凸が目立たなくなります。しかし、これは根本的な改善ではありません。炎症が治まると、元の状態に戻るか、場合によってはさらに悪化します。

特に、頻回の施術により皮膚のバリア機能が破壊されると、敏感肌、乾燥肌、慢性皮膚炎などの二次的問題が生じます。「美肌治療のつもりが、スキンケア難民になった」という悲劇も珍しくありません。

TFT治療が実現する科学的コラーゲン再生戦略|原因に応じた的確なアプローチ

深部構造の正確な評価と治療

TFT(Total Facial Treatment)治療では、まずニキビ跡やシワの深度、形状、原因を正確に診断します。表面的な凹凸だけでなく、皮下組織の癒着、脂肪の萎縮、筋肉の収縮なども評価対象です。

深いアイスピック型ニキビ跡には、TCA(トリクロロ酢酸)クロスやパンチグラフト、ローリング型にはサブシジョン(皮下剥離術)、ボックス型にはフラクショナルレーザーと、それぞれに最適な治療を選択します。

これらの治療は、マイクロニードリングよりも確実に深部に作用し、構造的な改善をもたらします。

ヒアルロン酸による即効性ボリューム回復

TFT治療の大きな利点は、即効性があることです。失われたボリュームは、ヒアルロン酸注入で即座に回復できます。

例えば、頬の凹んだニキビ跡には、適切な粘度のヒアルロン酸を少量ずつ注入することで、自然な凹凸感を回復できます。これは、針で刺してコラーゲンの生成を待つより、はるかに確実で予測可能です。

「6ヶ月間ダーマペンを続けても変わらなかったニキビ跡が、ヒアルロン酸1ccで劇的に改善した」という例は、珍しくありません。

実際の症例:ニードル治療失敗からTFT治療への転換

症例1:28歳女性・ダーマペン難民

Qさんは、1年間、月1回のダーマペンを受けていました。総額30万円を投資しましたが、「ニキビ跡は全然改善せず、かえって肌が敏感になった」と悩んでいました。

診察の結果、Qさんのニキビ跡は主にローリング型で、皮下組織の癒着が原因でした。表面的な針刺激では、この癒着は改善できません。

TFT治療として、まずサブシジョンで癒着を剥離し、その後ヒアルロン酸を注入して適切なボリュームを回復しました。さらに、炎症で荒れた肌にはビタミンA外用で修復を促進しました。

1回の治療で劇的に改善。「1年間のダーマペンより、1回のTFT治療の方が効果があった」とQさん。現在は、3ヶ月ごとの軽いメンテナンスで、なめらかな肌を維持しています。

症例2:35歳男性・ポテンツァ被害者

Rさんは、営業職で「ニキビ跡を何とかしたい」と、ポテンツァを3回、総額45万円で受けました。しかし、「改善どころか、格子状の色素沈着ができて余計に目立つ」と相談に来られました。

Rさんのポテンツァ後の色素沈着は、過度の熱損傷が原因でした。さらに、元のニキビ跡も全く改善していませんでした。

TFT治療では、まず色素沈着にはハイドロキノンとレチノイン酸で治療。ニキビ跡には、フラクショナルCO2レーザーで適切な深度での修復を行いました。さらに、全体的な肌質向上のため、ヒアルロン酸でテクスチャーを整えました。

「高額な失敗治療の後始末をしてもらい、さらに元の問題まで解決できた」とRさん。現在は清潔感のある肌で、営業成績も向上しています。

ニードル治療の適切な活用法

TFT治療では、ニードル治療を完全に否定するわけではありません。適切に使用すれば、補助的な効果が期待できます。

例えば、レーザー治療後の修復促進に軽度のダーマペン、ヒアルロン酸注入後のなじませにマイルドなニードリングなど、目的を限定した使用は有効です。

重要なのは、ニードル治療を「万能治療」ではなく「補助治療」として位置づけることです。主要な構造修復はTFT治療で行い、ニードル治療は仕上げとして活用するのが賢明です。

賢いニキビ跡・毛穴治療の選択|本質を見極める

ニードル治療が適している場合(極めて限定的)

以下のような場合は、ニードル治療を検討しても良いでしょう:

・20代前半の軽度のニキビ跡

・全体的な肌質改善が主目的

・他の治療との併用

・痛みに耐えられる

・長期的な治療計画を理解している

ただし、劇的な効果は期待できません。また、年齢とともに効果は低下することを理解してください。

避けるべきケースと警告サイン

以下のような場合は、ニードル治療を避けるべきです:

・40代以降

・深いニキビ跡(アイスピック型、深いローリング型)

・エステサロンでの施術

・過度に頻回な施術(月2回以上)

・「必ず効く」という断定的な説明

これらは、効果がないか、危険な施術の兆候です。

まとめ|痛いだけの針より、確実な美肌修復を

ダーマペン、ポテンツァ、マイクロニードリング…確かに、「自然なコラーゲン生成」という概念は魅力的です。しかし、「針で刺せば美肌になる」という考えは、あまりにも単純すぎます。

真の美肌修復は、表面に針を刺すことではなく、肌の問題を正確に診断し、それぞれの原因に応じた適切な治療を行うことから始まります。深いニキビ跡、構造的な凹み、失われたボリューム…それぞれに最適なアプローチが必要なのです。

TFT治療は、この個別対応を実現します。痛みに耐えるのではなく、科学的根拠に基づいた確実な方法で、理想の肌を取り戻します。

高額で痛いニードル治療を延々と続ける前に、まずはあなたの肌の本当の問題を診断してもらいませんか。そして、最適な修復戦略を一緒に考えていきましょう。それが、理想の美肌への確実な第一歩となるはずです。

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