ウルセラ・サーマクールで本当にリフトアップできる?高額HIFU治療の幻想と限界|TFT治療が実現する確実な若返り戦略

この記事の執筆者

丸岡 悠 医師
丸岡 悠(まるおか ゆう)
医療法人丸岡医院 理事

1988年山形県酒田市生まれ。酒田南高校卒業後、獨協医科大学(栃木)にて医師免許取得。 沖縄県立北部病院、独立行政法人日本海総合病院を経て現職(医療法人丸岡医院)。ラベールミラクリニック新井医師に師事し、ヒアルロン酸TFT治療を学び、庄内プライベートクリニック(美容外科/美容皮膚科)を開業。

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目次

「切らないフェイスリフト」に数百万円を投資する、現代の美容神話

「ウルセラ1回でフェイスラインがシャープになりました」「サーマクールで10歳若返った」「最新HIFU治療でたるみが消えた」。美容クリニックのホームページや口コミサイトには、このような体験談が溢れています。確かに、「メスを使わずにリフトアップできる」という謳い文句は、多くの方にとって理想的に聞こえるでしょう。

今回は、ウルセラ、サーマクール、そして韓国製・中国製の格安HIFU機器について、その原理と実際の効果、知られざるリスクを医学的に検証します。そして、なぜTFT治療による総合的アプローチが、確実で自然な若返りを実現できるのかを明らかにします。

ウルセラ(Ulthera)|FDAが認めた「眉のリフトアップ」の真実

ウルセラの原理:HIFU技術とSMAS層への作用

ウルセラは、高密度焦点式超音波(HIFU: High-Intensity Focused Ultrasound)を使用した治療機器です。超音波エネルギーを皮下4.5mm、3.0mm、1.5mmの深さに焦点を合わせて照射し、65-70℃の熱を発生させます。

最大の特徴は、外科手術でしか到達できなかったSMAS(表在性筋膜)層に作用できることです。SMAS層は顔の土台となる重要な構造で、この層を引き締めることで、理論的にはリフトアップ効果が期待できます。

アメリカFDAでは「眉のリフトアップ」「首とデコルテのシワ改善」の適応で承認されています。しかし、注意すべきは「顔全体のリフトアップ」や「フェイスリフト効果」は承認されていないことです。

実際の効果:期待と現実の大きなギャップ

まず、ウルセラの効果には大きな個人差があります。皮下脂肪が厚い方、皮膚が厚い方、たるみが重度の方には、効果が出にくいのです。また、効果が現れるまでに2-3ヶ月かかります。ただ、効果は6-12ヶ月程度とある程度持続します。

最も問題なのは、「リフトアップ」という表現が誤解を招くことです。ウルセラで得られるのは、せいぜい2-3mm程度の引き締め効果です。これを「リフトアップ」と呼ぶのは、過大評価と言わざるを得ません。

激痛と神経損傷のリスク

ウルセラの最大の問題は、施術時の激痛です。

麻酔クリームを使用しても、深部への照射時の痛みは防げません。笑気麻酔や静脈麻酔を併用するクリニックもありますが、これは追加費用がかかり、リスクも増加します。

さらに深刻なのは、神経損傷のリスクです。私が知る限り、ウルセラによる顔面神経麻痺は日本でも複数例報告されています。

サーマクール(Thermage)|高周波による「引き締め」の限界

サーマクールの進化:CPTからFLXへ

サーマクールは、高周波(RF: Radio Frequency)エネルギーを使用した治療機器です。2002年に初代が登場し、現在は第4世代のFLXが主流です。

高周波エネルギーにより真皮層を55-60℃に加熱し、コラーゲンの収縮と再生を促進します。ウルセラと異なり、より広範囲に熱を加えるため、肌質改善効果も期待できるとされています。

FLXでは、照射面積が4cm²に拡大し、振動機能により痛みが軽減されました。しかし、本質的な効果の限界は変わっていません。

「引き締め」と「リフトアップ」の違い

サーマクールで得られるのは、主に「肌の引き締め」効果です。これを「リフトアップ」と混同している方が多いのですが、医学的には全く異なります。

引き締めは、既存のコラーゲンが熱収縮することで起こる一時的な変化です。一方、真のリフトアップは、たるんだ組織を物理的に上方に移動させることです。サーマクールでは、後者は不可能です。

私の経験では、サーマクールで満足できる結果が得られるのは、軽度のたるみがある30-40代前半の方に限られます。50代以降の重度のたるみには、ほとんど効果がありません。

熱傷と脂肪萎縮のリスク

サーマクールの副作用として、熱傷のリスクがあります。特に、骨に近い部位(額、頬骨部)では、熱が集中しやすく、水疱や色素沈着を起こすことがあります。

また、過度の加熱により脂肪細胞が破壊され、頬がこける「脂肪萎縮」も問題です。「若返りのつもりが、やつれて見えるようになった」という訴えは、決して珍しくありません。

費用は1回20-40万円で、年1-2回の継続が推奨されています。5年間続ければ、総額200万円以上の投資になります。

韓国製・中国製HIFU機器|安さの裏にある危険性

格安HIFU機器の氾濫

近年、韓国製や中国製の格安HIFU機器が日本市場に大量に流入しています。「ウルトラフォーマー」「ダブロ」「ソノクイーン」など、様々な名称で提供されており、価格はウルセラの1/3-1/5程度です。

これらの機器は、基本的な原理はウルセラと同じHIFU技術を使用しています。しかし、精度、安全性、効果において、大きな差があります。

最大の問題は、これらの機器の多くが、日本の医療機器承認を受けていないことです。つまり、安全性と有効性が公的に確認されていない「グレーゾーン」の機器なのです。

エステサロンでの違法施術の実態

さらに深刻なのは、これらの格安HIFU機器が、医師免許を持たないエステサロンで使用されていることです。HIFU治療は医療行為であり、エステでの施術は違法です。

実際、消費者庁からも注意喚起が出されており、エステHIFUによる神経損傷、熱傷、腫脹などの健康被害が多数報告されています。「安いから」という理由でエステHIFUを受けることは、極めて危険です。

機器の性能差と効果の不確実性

韓国製・中国製HIFU機器は、焦点の精度、出力の安定性、冷却機能などで、ウルセラに劣ります。同じ「HIFU」という名前でも、実際の効果には大きな差があるのです。

また、これらの機器は頻繁にモデルチェンジし、長期的な安全性データが不足しています。「新型」「最新版」という宣伝文句に惑わされてはいけません。

なぜHIFU・RF治療だけでは若返れないのか|見落とされがちな真実

たるみの原因は複合的

顔のたるみは、単一の原因で起こるものではありません。皮膚の弾力低下、脂肪の下垂と萎縮、骨格の変化、筋肉の衰え、靭帯の伸びなど、複数の要因が複雑に絡み合っています。

HIFU・RF治療は、主に皮膚と浅い層の引き締めに作用しますが、深部の脂肪移動や骨格変化には対応できません。これが、効果が限定的な理由です。

例えば、頬の脂肪が下垂してできる「ブルドッグ顔」は、いくらHIFUで皮膚を引き締めても、脂肪の位置が変わらなければ改善しません。

加齢による体積減少の問題

40代以降の顔の老化で最も重要なのは、「体積の減少」です。脂肪、筋肉、骨が萎縮することで、顔全体がしぼんで見えるのです。

HIFU・RF治療は「引き締める」ことはできても、「ボリュームを回復する」ことはできません。むしろ、過度の加熱により脂肪が減少し、さらにやつれて見える可能性があります。

「引き締めれば若返る」という単純な発想は、加齢のメカニズムを理解していない証拠です。

TFT治療が実現する多層的若返り戦略|原因に応じた的確なアプローチ

ボリューム回復と引き締めの両立

TFT(Total Facial Treatment)治療では、たるみを単純な「皮膚の緩み」として捉えるのではなく、顔全体の立体構造の変化として評価します。

まず、失われたボリュームをヒアルロン酸で補充します。頬、こめかみ、顎など、骨格の萎縮が目立つ部位に適切な量を注入することで、若々しい輪郭を回復します。

次に、表情筋の過剰な収縮による動的なシワには、ボトックスを使用します。額、眉間、目尻だけでなく、首の縦筋(広頸筋)にも注入することで、自然なリフト効果が得られます。

このように、「足りないものは補い、余分なものは抑制する」という原理に基づいた治療が、TFT治療の本質です。

即効性と持続性の両立

HIFU・RF治療は、効果が現れるまで2-3ヶ月かかり、それも不確実です。一方、TFT治療は即効性があります。

ヒアルロン酸注入は、施術直後から効果が実感できます。ボトックスも3-7日で効果が現れ始めます。「いつ効くか分からない」というストレスがありません。

また、持続期間も優れています。ヒアルロン酸は1-2年、ボトックスは4-6ヶ月持続します。計画的なメンテナンスにより、常に最適な状態を維持できます。

HIFU・RFの適切な活用法

TFT治療では、HIFU・RF治療を完全に否定するわけではありません。適切に使用すれば、補助的な効果が期待できます。

例えば、ヒアルロン酸とボトックスで基本的な若返りを達成した後、肌質改善のためにサーマクールを追加することは有効です。また、軽度のたるみ予防として、年1回程度のHIFU治療を行うことも選択肢の一つです。

重要なのは、これらを「主役」ではなく「脇役」として位置づけることです。基本的な構造改善はTFT治療で行い、HIFU・RFは補助的に使用するのが賢明です。

賢い若返り治療の選択|本質を見極める

HIFU・RF治療が適している場合(限定的)

以下のような場合は、HIFU・RF治療を検討しても良いでしょう:

・30代前半までの軽度のたるみ

・肌質改善が主目的

・他の治療との併用

・痛みに耐えられる

・効果に過度な期待をしない

ただし、「フェイスリフト効果」を期待するのは現実的ではありません。

避けるべきケースと警告サイン

以下のような場合は、HIFU・RF治療を避けるべきです:

・重度のたるみ

・顔のボリューム不足

・エステサロンでの施術

・未承認機器の使用

・「切らないフェイスリフト」という宣伝

これらは、効果がないか、危険な施術の兆候です。

まとめ|幻想的な「切らないリフト」より、確実な若返りを

ウルセラ、サーマクール、各種HIFU機器…確かに、技術は進歩しています。

ただ真の若返りは、単に皮膚を引き締めることではありません。失われたボリュームを回復し、筋肉のバランスを整え、全体的な調和を取り戻すことです。これは、HIFU・RF治療だけでは不可能です。

TFT治療は、顔の老化を総合的に評価し、それぞれの原因に応じた的確な治療を提供します。即効性があり、効果も確実で、長期的にも経済的です。

高額なHIFU・RF治療に何百万円も投資する前に、まずはあなたの顔の本当の問題を診断してもらいませんか。そして、最適な若返り戦略を一緒に考えていきましょう。それが、理想の若さを取り戻す確実な第一歩となるはずです。

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