胞状奇胎(hydatidiform mole)とは、妊娠初期に発生する合併症です。
この状態では受精卵が正常な発育過程を辿らず、代わりに胎盤組織が異常な増殖を始め、胎児がほとんど、あるいは全く形成されません。
通常の妊娠初期と似た症状を呈しますが、不正出血や激しい悪心などの特有の兆候を伴います。
胞状奇胎の種類(病型)
胞状奇胎は、全胞状奇胎と部分胞状奇胎という2つに分類されます。
全胞状奇胎の特徴
全胞状奇胎は胞状奇胎の中でも最も頻繁に見られ、すべての絨毛組織が異常な変化を示します。
遺伝学的には父親由来の染色体のみが存在し、母親由来の染色体は失われています。
胎児組織は形成されず、絨毛のみが異常増殖する状態です。
全胞状奇胎の所見として、超音波検査では「ブドウの房」や「蜂の巣」のような独特の画像が観察されます。
これは、水腫状に腫大した絨毛が多数集まっているために生じる現象です。
特徴 | 全胞状奇胎 |
染色体構成 | 46,XX(父親由来)または46,XY(父親由来) |
胎児組織 | 存在しない |
絨毛の変化 | すべての絨毛が水腫状に変化 |
部分胞状奇胎の特徴
部分胞状奇胎は、正常な絨毛組織と異常な絨毛組織が混在しています。
父親由来の染色体が2セットと母親由来の染色体が1セットある、69,XXXまたは69,XXYの三倍体となっていて、部分的に胎児組織が形成されることがあります。
正常な絨毛と異常な絨毛が混在しているため、診断が困難なケースも少なくありません。
特徴 | 部分胞状奇胎 |
染色体構成 | 69,XXX(父親由来2セット、母親由来1セット)または69,XXY |
胎児組織 | 部分的に存在する可能性がある |
絨毛の変化 | 正常な絨毛と水腫状絨毛が混在 |
胞状奇胎の主な症状
胞状奇胎の全胞状奇胎と部分胞状奇胎は、それぞれに特徴的な症状があります。
全胞状奇胎に見られる症状
全胞状奇胎ではより顕著な症状が現れ、患者さんの多くが妊娠初期から次のような症状を経験します。
- 異常な出血:多量の暗赤色や暗褐色の出血が見られ、断続的または持続的に起こり、ときに鮮血を伴う。
- 著しい悪心・嘔吐:妊娠悪阻(つわり)の症状が妊娠の早期に始まり、長期間続く。
- 子宮の急速な増大:妊娠週数に比べて子宮が大きくなり、お腹の膨らみが目立ち、ときに妊娠週数よりも数週間先の大きさになる。
これらの症状は、胎盤組織の異常な増殖によって起こります。
症状 | 特徴 | 注意点 |
出血 | 多量、暗赤色または暗褐色 | 持続的または断続的に発生 |
悪心・嘔吐 | 通常の妊娠よりも重度 | 早期発症と長期化が特徴 |
子宮の大きさ | 妊娠週数に比べて著しく大きい | 数週間先の大きさになることも |
部分胞状奇胎に見られる症状
部分胞状奇胎は症状がより軽微であることが多く、通常の妊娠との区別が難しい場合があります。
現れる症状
- 軽度の出血:全胞状奇胎ほど顕著ではありませんが、褐色調の出血が見られる。
- 軽度の悪心・嘔吐:つわりは全胞状奇胎ほど重度ではありませんが、通常の妊娠よりもやや強く、長引く。
- 子宮の軽度増大:妊娠週数に比べてやや大きめの子宮が触知されることがある。
症状 | 特徴 | 注意点 |
出血 | やや多め | 褐色調を帯びることも |
悪心・嘔吐 | 通常の妊娠と同程度か少し強め | 長引く傾向あり |
子宮の大きさ | 妊娠週数に比べてやや大きい | 全胞状奇胎ほど顕著ではない |
全胞状奇胎と部分胞状奇胎に共通する症状
全胞状奇胎と部分胞状奇胎にはいくつかの共通する症状があり、胎盤組織の異常な増殖に関連しています。
- hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の異常高値:妊娠検査で極端に強い陽性反応が出る、hCG値は普通の妊娠の数倍から数十倍に達する。
- 妊娠高血圧症候群様の症状:早期に、そして重度に血圧の上昇や尿蛋白が見られる。
- 甲状腺機能亢進症様の症状:hCGの異常高値が甲状腺を刺激することによって、動悸や発汗増加、体重減少が現れる。
共通症状 | 特徴 | 臨床的意義 |
hCG値 | 異常に高値 | 胞状奇胎の重要な診断指標 |
妊娠高血圧症候群様症状 | 血圧上昇、尿蛋白 | 早期発症と重症化に注意 |
甲状腺機能亢進症様症状 | 動悸、発汗増加、体重減少 | hCG高値に関連した二次的症状 |
胞状奇胎の原因
胞状奇胎の発症メカニズムには、受精過程や染色体異常が深く関与しています。
遺伝的要因
胞状奇胎の主要な原因の一つは、異常な受精過程です。
受精では父親由来の精子と母親由来の卵子が融合し、23対の染色体を持つ受精卵が形成されますが、胞状奇胎ではこの過程に異常が生じることで、特異な遺伝子構成を持つ受精卵ができます。
全胞状奇胎の場合、核を持たない空の卵子が精子と受精することで、父親由来の染色体のみを持つ受精卵が形成。
部分胞状奇胎では、正常な卵子に2つの精子が受精することで、三倍体(69本の染色体)を持つ受精卵が生じます。
胞状奇胎の種類 | 染色体構成 | 受精過程の特徴 |
全胞状奇胎 | 46,XX または 46,XY(全て父親由来) | 空の卵子に1つの精子が受精 |
部分胞状奇胎 | 69,XXX または 69,XXY | 正常な卵子に2つの精子が受精 |
環境因子
母体の栄養状態や年齢は胞状奇胎のリスク因子で、ビタミンA欠乏症は胞状奇胎のリスクを高める原因になります。
10代後半から20代前半の若年妊娠や、40歳以上の高齢妊娠で胞状奇胎のリスクが高いです。
胞状奇胎のリスク因子
- 極端な若年妊娠(10代後半)
- 高齢妊娠(40歳以上)
- ビタミンA欠乏症
- 過去の胞状奇胎の既往歴
地理的・人種的要因
胞状奇胎の発生率には地理的・人種的な偏りがあることが報告されており、この本疾患の原因は単純ではありません。
東南アジアや中東地域では、欧米諸国と比較して胞状奇胎の発生率が顕著に高くなっています。
地域 | 胞状奇胎の発生率(概算) |
東南アジア | 1/200~1/500妊娠 |
欧米諸国 | 1/1,000~1/2,000妊娠 |
遺伝子の異常
NLRP7遺伝子やKHDC3L遺伝子の変異が、反復性胞状奇胎(繰り返し胞状奇胎を発症すること)と強い関連性を持っています。
関連遺伝子 | 機能 | 変異の影響 |
NLRP7 | 胎盤形成の調節 | 反復性胞状奇胎のリスク増加 |
KHDC3L | 初期胚発生の制御 | NLRP7と同様の影響 |
診察(検査)と診断
胞状奇胎の診断は、初期の臨床診断から確定診断に至るまでの過程に、さまざまな検査方法が用いられます。
初期診察と臨床診断
胞状奇胎の疑いがあるときはまず問診と身体診察が行われ、患者さんの症状や妊娠歴、家族歴を聞き取ります。
初期の臨床診断で注目する点
- 妊娠週数に比べて大きな子宮:触診や外診で確認され、通常の妊娠経過との違いを示す。
- 妊娠反応検査での強陽性反応:市販の妊娠検査薬でも異常に濃い陽性線が出る。
- 異常出血の有無と程度:出血の性状、量、持続期間を評価。
画像診断
経腟超音波検査では、特徴的な「ブドウの房」や「ハチの巣」状の画像が観察されます。
超音波所見 | 特徴 | 診断的価値 |
全胞状奇胎 | 「ブドウの房」状、胎児組織なし | 診断確定に近い所見 |
部分胞状奇胎 | 一部正常胎盤組織あり、胎児組織の存在可能 | 鑑別診断が必要 |
正常妊娠 | 胎嚢、胎児心拍の確認可能 | 胞状奇胎を否定する所見 |
稽留流産 | 胎嚢は見えるが胎児心拍なし | 鑑別診断が必要 |
MRI検査もより詳細な組織の観察に役立ち、超音波検査で判断が難しい症例や、子宮筋層への浸潤が疑われる場合に有用です。
血液検査
胞状奇胎では、hCG値が異常に高くなります。
hCG値 | 解釈 | 臨床的意義 |
正常妊娠の2-3倍以上 | 胞状奇胎を強く疑う | 追加検査の必要性を示唆 |
100,000 mIU/mL以上 | 全胞状奇胎の可能性が高い | 緊急の介入を検討 |
正常範囲内 | 胞状奇胎の可能性は低い | 他の妊娠合併症を考慮 |
異常高値が持続 | 絨毛性疾患の残存を示唆 | 術後のフォローアップに重要 |
組織診断と確定診断
最終的な確定診断は組織診断によって行われ、子宮内容物の掻爬術を行い、組織を病理学的に検査します。
組織診断で確認する点
- 絨毛の水腫様変性の程度:全胞状奇胎では顕著、部分胞状奇胎では一部に見られる。
- 栄養膜細胞の増殖状態:異常な増殖パターン。
- 胎児組織の有無(部分胞状奇胎の場合):部分胞状奇胎では胎児組織が存在する。
- 細胞の異型性:悪性転化の可能性を評価。
鑑別診断
胞状奇胎の診断時には、類似した症状を呈する稽留流産や異所性妊娠との鑑別が大切です。
35歳の経産婦の方で、初期の超音波検査で胞状奇胎が疑われたケースがありましたが、hCG値の上昇が緩やかだったため経過観察を行った結果、最終的に稽留流産と診断されました。
胞状奇胎の治療法と処方薬、治療期間
胞状奇胎の治療法には、子宮内容除去術と化学療法があります。
子宮内容除去術
胞状奇胎の初期治療では子宮内容除去術が選択され、この手術は異常な絨毛組織を子宮から取り除くことが目的です。
全身麻酔下で行われ手術の所要時間は30分から1時間程度、手術後は1〜2週間程度で日常生活に戻れます。
治療法 | 所要時間 | 入院期間 | 回復期間 |
子宮内容除去術 | 30分〜1時間 | 2〜3日 | 1〜2週間 |
化学療法
子宮内容除去術後も高いhCG値が続くケースや、転移が確認された症例には化学療法を行います。
化学療法で使用される薬剤はメトトレキサートとアクチノマイシンDです。
これらの薬剤は異常な絨毛細胞の増殖を抑制する効果を持っていますが、同時に正常細胞にも影響を与えます。
投与方法は単剤療法または多剤併用療法選択肢、治療サイクルは1〜2週間ごとに繰り返され、hCG値が正常化するまで継続することに。
治療期間
単純性胞状奇胎は子宮内容除去術のみで治療が完了することが多いものの、術後の経過観察が必要です。
侵入胞状奇胎や絨毛癌に進展した場合は、化学療法を含む長期的な治療が実施され、治療終了後も再発のリスクを考慮し最低1年間フォローアップを行います。
治療期間の目安
- 単純性胞状奇胎:1〜2か月(経過観察期間を含む)
- 侵入胞状奇胎:3〜6か月(化学療法を含む)
- 絨毛癌:6か月〜1年以上(集中的な化学療法と長期フォローアップ)
薬剤選択
メトトレキサートは、単剤療法の第一選択薬です。
週1回の筋肉内注射または静脈内投与で行われ、4〜6週間継続します。
アクチノマイシンDは、メトトレキサートに抵抗性を示す症例や、高リスク症例に対して使用されるケースが多いです。
5日間連続で静脈内投与され、2〜3週間の休薬期間を経て繰り返します。
薬剤名 | 投与方法 | 標準的な投与期間 | 使用場面 |
メトトレキサート | 週1回筋注または静注 | 4〜6週間 | 第一選択薬、低リスク症例 |
アクチノマイシンD | 5日間連続静注 | 2〜3週間ごとに繰り返し | 高リスク症例、メトトレキサート抵抗性症例 |
経過観察
治療終了後もhCG値の測定を中心に、画像診断や婦人科検診が定期的に行うことが大切です。
観察期間は1年以上でその間の避妊が推奨されます。
経過観察の頻度は治療直後は週1回で始まり、徐々に間隔を広げていきます。
hCG値が正常化した後も、少なくとも6か月間は月1回の検査が必要です。
経過観察の段階 | 検査頻度 | 検査項目 |
治療直後 | 週1回 | hCG値、超音波検査 |
hCG値正常化後 | 月1回 | hCG値、婦人科検診 |
1年経過後 | 3〜6か月ごと | hCG値、婦人科検診、必要に応じて画像診断 |
胞状奇胎の治療における副作用やリスク
胞状奇胎の治療には子宮内容除去術と化学療法が用いられ、これらの治療法には副作用やリスクがあります。
子宮内容除去術に伴うリスク
子宮内容除去術は胞状奇胎の主要な治療法で、以下のようなリスクがあります。
- 出血:術中や術後に大量出血が生じる可能性があり、時に輸血や追加の止血処置が必要。
- 感染:子宮内膜炎や骨盤内感染のリスクがあり、発熱や下腹部痛などの症状が現れた際には迅速な対応が求められる。
- 子宮穿孔:まれに器具により子宮壁に穴が開くことがあり、緊急手術が必要になることも。
リスク | 頻度 | 対処法 | 注意点 |
出血 | 5-10% | 輸血、止血処置 | 術後の出血量モニタリングが重要 |
感染 | 2-5% | 抗生物質投与 | 予防的抗生剤投与も考慮 |
子宮穿孔 | 1% 未満 | 緊急手術が必要な場合あり | 術中の慎重な操作が不可欠 |
麻酔関連合併症 | 1% 未満 | 麻酔科医による管理 | 術前の全身状態評価が重要 |
化学療法に伴う副作用
化学療法は残存する異常組織や転移巣の治療に用いられ、副作用があります。
- 悪心・嘔吐:多くの方が経験する副作用。
- 脱毛:一時的な脱毛が生じることがある。
- 骨髄抑制:白血球減少や貧血などが起き、感染リスクの上昇や倦怠感の原因になることも。
副作用 | 発現率 | 持続期間 | 対処法 |
悪心・嘔吐 | 70-80% | 数日~数週間 | 制吐剤の予防的使用、食事指導 |
脱毛 | 60-70% | 治療終了後数ヶ月で回復 | ウィッグの使用、頭皮ケア指導 |
骨髄抑制 | 30-40% | 数週間~数ヶ月 | G-CSF製剤の使用、輸血療法 |
末梢神経障害 | 20-30% | 治療終了後も持続する場合あり | 薬剤調整、リハビリテーション |
長期的なリスクと合併症
胞状奇胎の治療後には、長期的なリスクや合併症にも注意が必要です。
- 不妊:子宮内容除去術後に癒着が生じ、妊孕性に影響を与えることがあり、将来の妊娠を希望する患者さんには慎重な経過観察が大切。
- 再発:約10-20%の患者さんで胞状奇胎が再発。
- 絨毛がんへの進展:1-5%の症例で悪性腫瘍に進展し、定期的なhCG値モニタリングによる早期発見が重要。
リスク | 頻度 | フォローアップ方法 | 予防策 |
不妊 | 5% 未満 | 定期的な超音波検査 | 子宮内膜の管理 |
再発 | 10-20% | hCG値の定期的測定 | 完全な初回治療の実施 |
絨毛がんへの進展 | 1-5% | hCG値と画像検査の併用 | 経過観察の継続 |
妊娠合併症リスク上昇 | 不明 | 次回妊娠時の管理 | 計画的な妊娠の推奨 |
治療費について
実際の治療費(医療費)が以下説明より高額になるケースが多々ございます。以下記載内容について当院では一切の責任を負いかねます事を予めご了承下さい。
子宮内容除去術の費用
子宮内容除去術は胞状奇胎の基本的な治療法で、費用は5〜15万円程度です。
項目 | 概算費用 |
手術料 | 3〜8万円 |
入院費(2〜3日) | 2〜7万円 |
化学療法の費用
化学療法が必要な場合治療費は大幅に増加し、1クール(4〜6週間)あたり20〜50万円程度かかります。
治療法 | 1クールあたりの概算費用 |
メトトレキサート療法 | 20〜30万円 |
アクチノマイシンD療法 | 30〜50万円 |
追加検査の費用
治療中は定期的な血液検査や画像診断が必要で、1回あたり約数千円から数万円です。
追加検査項目
- 血中hCG値測定
- 超音波検査
- CT検査(必要に応じて)
- MRI検査(必要に応じて)
以上
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