鉄芽急性貧血(sideroblastic anemia)とは、赤血球の生成過程で鉄の利用に障害が生じる血液疾患です。
この病態では、骨髄内の赤血球前駆細胞がヘモグロビン合成に必要な鉄を取り込めず、持続的な疲労感、息切れ、めまいなどが起きます。
鉄芽急性貧血の種類(病型)
鉄芽球性貧血は遺伝性と後天性の2つの主要な病型に分類され、それぞれ異なる特徴と原因を持つ血液疾患です。
遺伝性鉄芽球性貧血
遺伝性鉄芽球性貧血は、生まれつきの遺伝子変異によって起こる病型です。
この型では、ヘム(酸素を運ぶ血液タンパク質の一部)合成に関与する酵素や輸送タンパク質の遺伝子に異常が生じています。
代表的な遺伝性鉄芽球性貧血は、X連鎖性鉄芽球性貧血や常染色体遺伝性鉄芽球性貧血です。
X連鎖性鉄芽球性貧血は、X染色体上のALAS2遺伝子の変異によって起こされ、常染色体遺伝性鉄芽球性貧血は、常染色体上のさまざまな遺伝子の変異が関与しています。
遺伝性鉄芽球性貧血の種類 | 関連遺伝子 | 遺伝形式 |
X連鎖性 | ALAS2 | X連鎖性 |
常染色体性 | SLC25A38 | 常染色体性 |
常染色体性 | GLRX5 | 常染色体性 |
後天性鉄芽球性貧血
後天性鉄芽球性貧血は、生後に外的要因や他の疾患によって生じる病型です。
この型は、環境因子や他の健康状態の影響を受けて発症することが特徴で、さまざまな要因が関与しています。
後天性鉄芽球性貧血の原因
- 薬物(抗結核薬、抗生物質など)の副作用
- 長期的なアルコール乱用による影響
- 職業性や環境による鉛中毒
- 栄養不足(特にビタミンB6欠乏)による代謝異常
- 骨髄異形成症候群(血液細胞の異常を伴う前がん状態)の一症状
病型による臨床経過の違い
遺伝性と後天性の鉄芽球性貧血では、臨床経過や予後が異なることがあります。
遺伝性の場合、症状は生涯にわたって持続することが多く、長期的な管理が必要です。
一方、後天性は、原因となる要因を除去することで症状が改善する可能性があります。
病型 | 臨床経過の特徴 | 管理方針 |
遺伝性 | 慢性的、生涯にわたる管理が必要 | 定期的な検査と支持療法 |
後天性 | 原因除去により改善の可能性あり | 原因特定と適切な介入 |
鉄芽急性貧血の主な症状
鉄芽急性貧血は赤血球の生成異常によって起こり、鉄の代謝障害に起因するさまざまな全身症状が現れます。
貧血に関連する主要症状
鉄芽急性貧血の代表的な症状は、赤血球数の減少に伴い体全体に十分な酸素が行き渡らなくなり、次のような症状が生じます
- 持続的な疲労感と体のだるさ
- 息切れや心臓の鼓動が速くなる感覚(動悸)
- めまいや急に立ち上がったときのふらつき感
- 頭痛や頭重感
- 物事に集中することが難しくなる
皮膚や粘膜に現れる変化
貧血が進行すると、皮膚や粘膜の状態に注目する必要があります。
症状 | 説明 |
蒼白 | 皮膚や唇、目の粘膜が通常よりも白っぽくなる |
爪の変形 | 爪が薄くなったり、中央部分がへこんだりする(スプーン爪) |
口角炎 | 口の端が赤くなったり、ひび割れたりする |
これらの症状は、体内の酸素不足や栄養状態の変化によって起こり、特に、爪の変形は貧血の進行度を示す指標の一つです。
鉄過剰に関連する症状
鉄芽急性貧血では体内で鉄が利用されないため、鉄過剰状態に陥ることがあります。
鉄過剰状態に関する症状
症状 | 影響を受ける臓器 | 説明 |
腹痛 | 肝臓 | 肝臓に鉄が蓄積することで、右上腹部に痛みを感じる |
関節痛 | 関節 | 鉄の沈着により、特に手首や指の関節に痛みが生じる |
皮膚の色素沈着 | 皮膚 | 皮膚が濃い灰色や青銅色に変色する |
心臓の問題 | 心臓 | 不整脈や心不全のリスクが高まる |
消化器系に現れる症状
鉄芽急性貧血の患者さんの中には、消化器系の不快な症状を訴える方もいて、これは、貧血そのものの影響や、鉄過剰状態による消化管への悪影響が原因です。
- 食欲不振
- 胃のむかつきや不快感
- 嚥下困難
- 舌炎
鉄芽急性貧血の原因
鉄芽球性貧血は、遺伝子異常や環境要因などによって起こります。
遺伝子異常による鉄芽球性貧血
遺伝子異常は、鉄芽球性貧血の主要な原因です。
X染色体上のALAS2遺伝子の変異は、X連鎖性鉄芽球性貧血の発症に関係しています。
また、ミトコンドリア(細胞内のエネルギー生産工場)DNAの異常も鉄芽球性貧血の原因になります。
遺伝子 | 関連する鉄芽球性貧血の型 | 遺伝子の機能 |
ALAS2 | X連鎖性 | ヘム合成の第一段階を触媒 |
SLC25A38 | 常染色体劣性 | グリシンの輸送に関与 |
ABCB7 | X連鎖性 | 鉄-硫黄クラスターの輸送に関与 |
環境要因と後天的原因
鉄芽球性貧血には、環境や後天的な要因も関係しています。
薬物の副作用は後天性鉄芽球性貧血の原因で、関与しているのは、抗結核薬のイソニアジドやクロラムフェニコールなどの抗生物質です。
イソニアジドはビタミンB6と結合してその活性を阻害し、結果としてヘム合成に必要な酵素の機能を低下させます。
また、アルコールの過剰摂取も鉄芽球性貧血の原因の一つです。
長期的なアルコール乱用はビタミンB6の吸収を阻害し、ヘム合成に必要な補因子の不足を起こします。
さらに、栄養不足、特にビタミンB6、銅、チアミンの欠乏も鉄芽球性貧血の原因になります。
鉛中毒と鉄芽球性貧血
鉛中毒は、環境要因による鉄芽球性貧血の代表的な例です。
鉛は、ヘム合成経路の複数の酵素を阻害することで、赤血球前駆細胞の正常な発達を妨げます。
δ-ALA脱水素酵素とフェロケラターゼという二つの重要な酵素が鉛の影響を受けやすいことが知られています。
鉛中毒の原因 | 影響を受ける酵素 | 酵素の機能 |
職業性曝露 | δ-ALA脱水素酵素 | ポルフォビリノーゲン合成 |
環境汚染 | フェロケラターゼ | ヘムへの鉄の挿入 |
骨髄異形成症候群と鉄芽球性貧血
骨髄異形成症候群(MDS、血液細胞の産生に異常をきたす病気)は、後天性鉄芽球性貧血の重要な原因の一つです。
MDSは、造血幹細胞の異常による血液疾患群であり、一部で鉄芽球性貧血が見られます。
MDSに関連する鉄芽球性貧血では、骨髄中の赤芽球に特徴的な環状鉄芽球(鉄が核の周りを取り囲むように存在する異常な赤血球前駆細胞)が観察され、ミトコンドリア機能異常や遺伝子変異によって起こります。
関連しているのは、SF3B1遺伝子の変異です。
MDS関連鉄芽球性貧血の特徴 | 詳細 |
環状鉄芽球の存在 | 骨髄中の赤芽球の5%以上 |
SF3B1遺伝子変異 | 患者の約80%で検出 |
予後 | 他のMDSサブタイプよりも比較的良好 |
診察(検査)と診断
鉄芽急性貧血の診断は、患者さんの訴える症状と血液検査の結果を総合的に評価することから始まり、最終的には骨髄検査による確定診断へと進みます。
初期診断と臨床評価
鉄芽急性貧血の診断過程では、以下のような点に注目して問診を行います。
・貧血に関連する症状(疲れやすさ、息切れ、めまいなど)の有無と程度
・血液疾患の家族歴
・普段服用している薬や、過去に使用した薬の履歴
・職業や日常生活の環境(有害物質への暴露の可能性など)
・食生活や運動習慣などの生活スタイル
情報は、鉄芽急性貧血の可能性を示唆する手がかりとなるだけでなく、他の貧血性疾患との鑑別にも役立ちます。
血液検査
問診の次に行われるのが血液検査で、体内の貧血の状態を客観的に評価するために欠かせません。
検査項目
検査項目 | 鉄芽急性貧血での特徴 | 基準値 |
赤血球数 | 減少 | 男性:410-550万/μL、女性:380-500万/μL |
ヘモグロビン値 | 低下 | 男性:13.0-17.0 g/dL、女性:12.0-16.0 g/dL |
平均赤血球容積(MCV) | 正常または増加 | 80-100 fL |
血清鉄 | 上昇 | 60-200 μg/dL |
フェリチン | 上昇 | 男性:20-280 ng/mL、女性:10-120 ng/mL |
血清鉄とフェリチンの上昇は、他の貧血との鑑別に非常に有用で、一般的な鉄欠乏性貧血では血清鉄とフェリチンが低下するのに対し、鉄芽急性貧血ではこれらの値が上昇するのが特徴です。
骨髄検査
鉄芽急性貧血の確定診断には、骨髄検査が必要です。
骨髄(骨の中心にある、血液細胞を作る組織)から少量の組織を採取し、顕微鏡で観察し、以下の点がに注目して評価します。
- 環状鉄芽球(リング状に鉄が沈着した赤血球の前駆細胞)の存在と割合
- 赤芽球系細胞(赤血球になる前の細胞)の形態異常
- 骨髄全体における鉄沈着の程度
鉄芽急性貧血の診断基準として環状鉄芽球の存在が確認され、赤芽球全体の15%以上である場合に、鉄芽急性貧血と診断されます。
骨髄所見 | 鉄芽急性貧血での特徴 | 診断的意義 |
環状鉄芽球 | 15%以上 | 確定診断の基準 |
赤芽球系細胞の形態 | 異常あり | 疾患の重症度評価に有用 |
骨髄内鉄沈着 | 増加 | 鉄代謝異常の指標 |
遺伝子検査
遺伝子検査は、鉄芽急性貧血の原因となる遺伝子の変異を直接調べるもので、病気のメカニズムを理解するのに役立ちます。
遺伝子 | 関連する鉄芽急性貧血のタイプ | 遺伝形式 |
ALAS2 | X連鎖性鉄芽急性貧血 | X連鎖性遺伝 |
SLC25A38 | 常染色体劣性鉄芽急性貧血 | 常染色体劣性遺伝 |
SF3B1 | 骨髄異形成症候群関連鉄芽急性貧血 | 後天性変異 |
遺伝子変異の特定は、疾患のサブタイプ(種類)の特定や、家族性の場合の遺伝カウンセリングに有用です。
例えば、ALAS2遺伝子の変異が見つかった場合、患者さんはX連鎖性鉄芽急性貧血であり、家族内で男性が発症しやすいことがわかります。
鑑別診断
鉄芽急性貧血の診断において、他の貧血性疾患との鑑別が必要です。
- 鉄欠乏性貧血(体内の鉄が不足して起こる最も一般的な貧血)
- 慢性疾患に伴う貧血(長期の炎症や感染症に伴って起こる貧血)
- 骨髄異形成症候群(血液細胞の産生に異常をきたす病気の一群)
- 鉛中毒(鉛暴露による貧血)
これらの疾患は、症状や一部の検査結果が鉄芽急性貧血と類似していることがあるため、注意深い評価が大切です。
鉄芽急性貧血の治療法と処方薬、治療期間
鉄芽球性貧血の治療は、原因に応じた薬物療法と支持療法を組み合わせて行われます。
原因別の治療
鉄芽球性貧血の治療は、遺伝性と後天性で治療法が異なります。
遺伝性鉄芽球性貧血の多くは、ピリドキシン(ビタミンB6)反応性であり、このタイプでは、ピリドキシンの大量投与が効果的です。
一方、後天性の場合は原因となる要因の除去が必要です。
薬剤性の場合は原因薬剤の中止、アルコール性の場合は禁酒が求められます。
原因 | 治療法 | 治療期間の目安 |
遺伝性 | ピリドキシン大量療法 | 生涯 |
薬剤性 | 原因薬剤の中止 | 数週間~数ヶ月 |
アルコール性 | 禁酒 | 数ヶ月~数年 |
ピリドキシン療法
ピリドキシン療法は、多くの鉄芽球性貧血患者さんに効果的です。
特に、ALAS2遺伝子変異によるX連鎖性鉄芽球性貧血では、高い有効性が報告されています。
50-100mg/日から開始し、患者さんの反応に応じて徐々に増量します。
最大で300-600mg/日まで増量することもありますが、過剰摂取による神経症状などの副作用に注意が必要です。
治療効果は通常2-3週間で現れ始め、最大効果を得るには数ヶ月かかり、効果が確認されれば生涯継続することになります。
鉄キレート療法
鉄芽球性貧血では体内に鉄が過剰に蓄積することがあり、この場合、鉄キレート療法が有効です。
デフェロキサミンやデフェラシロクスなどの鉄キレート剤を用いて、体内の過剰鉄を除去します。
鉄キレート療法は、輸血依存性の患者さんや血清フェリチン値(体内の鉄貯蔵量を反映する指標)が高い患者さんに、週3回の皮下注射または毎日の経口投与で行われます。
鉄キレート剤 | 投与経路 | 投与頻度 | 副作用 |
デフェロキサミン | 皮下注射 | 週3回 | 注射部位反応、聴覚・視覚障害 |
デフェラシロクス | 経口 | 毎日 | 消化器症状、腎機能障害 |
輸血療法
輸血は、ヘモグロビン値(血液中の酸素運搬タンパク質の量)が7-8g/dL以下で、めまいや息切れなどの症状が強い場合に考慮されます。
ただし、頻回の輸血は鉄過剰症のリスクを高めるため、慎重に管理する必要があります。
輸血は、2-4週間ごとに行われることが多いです。
造血刺激因子療法
一部の鉄芽球性貧血患者では、エリスロポエチン(EPO、赤血球の産生を促進するホルモン)などの造血刺激因子が効果的なことがあります。
体内でのEPO産生が不十分な患者さんに対して、外部からEPOを補充することで貧血の改善を図り、週1-3回の皮下注射で投与。
治療効果は4-6週間で、最大効果を得るには数ヶ月かかることもあります。
- ピリドキシン療法:50-600mg/日、効果が現れるまで数週間から数ヶ月
- 鉄キレート療法:デフェロキサミン週3回またはデフェラシロクス毎日、長期的な管理が必要
- 輸血療法:ヘモグロビン値7-8g/dL以下で考慮、2-4週間ごとに実施
- 造血刺激因子療法:エリスロポエチン週1-3回、効果が現れるまで4-6週間以上
鉄芽急性貧血の治療における副作用やリスク
鉄芽急性貧血の治療は、疾患の原因や重症度に応じて選択されますが、どの治療法を選んでも、ある程度の副作用やリスクが伴います。
ピリドキシン投与に関する副作用
ピリドキシン(ビタミンB6)は、鉄芽急性貧血患者さんに効果的な治療法ですが、高用量で長期間使用する場合には注意が必要です。
ピリドキシンの副作用
- 末梢神経障害(手足のしびれや痛みを感じる症状)
- 光過敏症(皮膚が光に過剰に反応して赤くなったり痛みを感じたりする症状)
- 吐き気や胃の不快感
- 頭痛
副作用は、薬の量を調整したり、一時的に服用を中止したりすることで改善します。
鉄キレート療法のリスク
鉄キレート療法は、は体内の余分な鉄を取り除く効果がありますが、いくつかの注意すべき点があります。
副作用 | 発生頻度 | 症状 |
胃腸障害 | 高頻度 | 腹痛、下痢、吐き気など |
皮膚発疹 | 中頻度 | かゆみを伴う発疹 |
肝機能障害 | 低頻度 | 黄疸、倦怠感など |
聴力・視力障害 | 稀 | 聴こえにくさ、視力低下 |
輸血療法に伴うリスク
重度の貧血症状がある患者さんには輸血が必要になることがあり、輸血には特有のリスクが存在します。
- 感染症伝播のリスク
- 鉄過剰状態の悪化
- 同種免疫反応(輸血された血液に対して体が強く反応してしまう)
造血幹細胞移植の合併症
重症の鉄芽急性貧血の患者さんや、若い患者さんの中には、造血幹細胞移植が検討されることがありますが、重大な合併症のリスクがあるため、慎重に検討します。
合併症 | 発生時期 | 症状や注意点 |
感染症 | 移植直後~数ヶ月 | 免疫力が低下するため、様々な感染症にかかりやすくなります |
急性GVHD(移植片対宿主病) | 移植後100日以内 | 皮膚の発疹、下痢、肝機能障害などが現れることがあります |
慢性GVHD | 移植後100日以降 | 皮膚の硬化、口腔乾燥、肺機能障害などが起こる可能性があります |
臓器障害 | 様々な時期 | 肝臓、腎臓、心臓などの機能に影響が出ることがあります |
治療費について
実際の治療費(医療費)が以下説明より高額になるケースが多々ございます。以下記載内容について当院では一切の責任を負いかねます事を予めご了承下さい。
外来診療の費用
外来診療では、定期的な血液検査や薬物療法を行います。。
項目 | 費用(円) | 頻度 |
血液検査 | 3,000〜5,000 | 月1〜2回 |
ピリドキシン処方 | 5,000〜10,000 | 月1回 |
入院治療の費用
症状が重度の場合や、集中的な治療が必要な際には入院が必要となるときがあります。
入院費用は1日あたり20,000円から30,000円程度で、平均的な入院期間は2週間から1ヶ月です。
輸血が必要な場合、1回あたり20,000円から30,000円の追加費用が発生します。
造血刺激因子療法の費用
エリスロポエチン製剤を使用する造血刺激因子療法の費用は、1回の注射につき15,000円から25,000円程度です。
週1〜3回の投与が必要で、数ヶ月から半年程度続きます。
治療法 | 1回あたりの費用(円) | 頻度 |
輸血 | 20,000〜30,000 | 必要に応じて |
エリスロポエチン注射 | 15,000〜25,000 | 週1〜3回 |
鉄キレート療法の費用
鉄過剰症の治療に用いられる鉄キレート剤の費用
- デフェロキサミン(点滴)1回あたり10,000円〜15,000円
- デフェラシロクス(経口薬)1ヶ月あたり100,000円〜150,000円
以上
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