鉄過剰症 – 血液疾患

鉄過剰症(hyperferremia)とは、体内に過剰な鉄分が蓄積される状態のことです。

従来、体内の鉄分量は厳密に調整されていますが、この状態では調整機能が乱れ、必要以上の鉄分が体内に留まってしまいます。

過剰な鉄分は臓器に蓄積し、肝臓や心臓、膵臓などに深刻な障害を起こし、長期間にわたって鉄分が蓄積し続けると、臓器の機能低下や不全につながる危険性が高まります。

この記事を書いた人
丸岡 悠(まるおか ゆう)
丸岡 悠(まるおか ゆう)
外科医

1988年山形県酒田市生まれ。酒田南高校卒業後、獨協医科大学(栃木)にて医師免許取得。沖縄県立北部病院、独立行政法人日本海総合病院を経て現職(医療法人丸岡医院)。

鉄過剰症の種類(病型)

鉄過剰症は、体内の鉄分が過剰に蓄積される血液疾患であり、主に原発性と続発性の二つの病型に分類されます。

原発性鉄過剰症

原発性鉄過剰症は、遺伝的要因により起こる病型です。

体内の鉄分吸収を制御する遺伝子に異常が生じることで、必要以上の鉄分が吸収され、肝臓や心臓、膵臓などに鉄分が蓄積し、さまざまな合併症が生じます。

原発性鉄過剰症の代表的な疾患は、遺伝性ヘモクロマトーシス(先天性の鉄過剰蓄積症)です。

この疾患は、HFE遺伝子(鉄の吸収や代謝に関わる遺伝子)の変異によって起き、常染色体劣性遺伝(両親から異常な遺伝子を受け継いだ場合に発症する遺伝形式)の形式をとります。

原発性鉄過剰症の特徴詳細
発症要因遺伝子異常
主な影響鉄分吸収の過剰
影響を受ける臓器肝臓、心臓、膵臓など
代表的な疾患遺伝性ヘモクロマトーシス

続発性鉄過剰症

続発性鉄過剰症は、他の疾患や外的要因によって起こる病型です。

体内の鉄分代謝バランスが崩れることで、鉄分の蓄積が徐々に進行していきます。

続発性鉄過剰症を起こす要因

  • 慢性的な輸血治療(長期にわたる血液製剤の投与)
  • 鉄分の過剰摂取(サプリメントの過剰摂取など)
  • 慢性肝疾患(肝硬変や慢性肝炎など)
  • 造血障害(骨髄異形成症候群など)

両病型の比較と鑑別診断

原発性と続発性の鉄過剰症は、症状や検査所見が類似していることがあるため、鑑別診断が重要です。

病型原因特徴的な所見診断のポイント
原発性遺伝子異常HFE遺伝子変異、家族歴若年発症、家族内発症
続発性外的要因基礎疾患の存在、輸血歴基礎疾患の存在、輸血歴

鉄過剰症の主な症状

鉄過剰症は、複数の臓器や組織に悪影響を及ぼし、幅広い症状が現れます。

初期症状と進行性の変化

鉄過剰症の初期段階では、明確な症状が現れないことが多いため、気づかないうちに進行し、時間の経過とともに体内の鉄分量が一定のレベルを超えると、各臓器や組織に蓄積され始めます。

初期の段階で現れやすい症状は、全身の倦怠感や易疲労感、関節痛などです。

これらの症状は他の疾患でも見られるものであるため、鉄過剰症の診断が遅れる要因になります。

初期症状特徴注意点
倦怠感持続的な疲れ日常的なストレスとの区別が必要
易疲労感少しの活動で疲れる運動不足との混同に注意
関節痛主に手や足の関節リウマチ性疾患との鑑別が重要

臓器別の症状

鉄過剰症が進行すると、過剰な鉄分が様々な臓器に蓄積され、それぞれの臓器特有の症状が現れます。

  • 肝臓への鉄分蓄積 肝機能障害を起こし腹部不快感や黄疸
  • 心臓への鉄分蓄積 不整脈や心不全が現れ、息切れや浮腫などを起こす。
  • 膵臓への鉄分蓄積 糖尿病の発症リスクを高め、口渇や多尿などの症状として現れる。

皮膚の変化と外見的特徴

過剰な鉄分が皮膚に沈着することで、皮膚が青銅色や灰色がかった色調に変化することがあり、これは「ヘモクロマトーシス(鉄沈着症)」と呼ばれる状態です。

また、爪の組織に鉄分が沈着することで、爪の構造や成長に異常が生じ、形状の変化や割れやすさなどの問題が起こります。

皮膚症状特徴発現時期
色調変化青銅色や灰色比較的後期
爪の異常変形や脆弱化中期から後期
皮膚の乾燥かさつきや痒み様々な段階で発現

内分泌系への影響と関連症状

下垂体や甲状腺、副腎などの内分泌器官に鉄分が蓄積されると、それぞれのホルモン分泌に異常をきたす可能性があります。

  • 性機能低下:性ホルモンの分泌異常による libido の低下や不妊
  • 甲状腺機能異常:代謝率の変化や体重変動、体温調節の乱れ
  • 副腎機能不全:ストレス耐性の低下や疲労感の増大、血圧の不安定化

内分泌系の症状は、他の疾患でも見られることが多いため、鉄過剰症の可能性を考慮しつつ、総合的な診断アプローチが必要です。

神経系への影響と認知機能の変化

脳内に鉄分が蓄積されると、記憶力の低下や集中力の減退、判断力の低下などの認知機能の変化が生じます。

これは、鉄分の蓄積が神経細胞やその周辺組織にダメージを与え、神経伝達や情報処理に障害を引き起こすためです。

また、運動神経への影響により、歩行障害や手足の震えなどの症状が現れることもあります。

神経系症状特徴日常生活への影響
認知機能低下記憶力・集中力の減退仕事や学習効率の低下
運動障害歩行困難・手足の震え移動や日常動作の制限
感覚異常しびれや痛み生活の質の全般的な低下

鉄過剰症の原因

鉄過剰症は、遺伝的要因と環境的要因が絡み合って起きる疾患です。

遺伝的要因

鉄過剰症の原因として、最も重要な遺伝的要因はHFE遺伝子(体内の鉄分吸収を調節する遺伝子)の変異です。

HFE遺伝子に変異が生じると、腸からの鉄分吸収が過剰に行われ、体内に鉄分が徐々に蓄積していきます。

遺伝子変異影響特徴
C282Y変異最も一般的な変異型鉄吸収の著しい増加
H63D変異軽度の鉄過剰を引き起こすC282Y変異と比べて影響は軽度

これらの変異は、常染色体劣性遺伝形式(両親から変異遺伝子を受け継いだ場合に発症する遺伝形式)をとるため、両親から変異遺伝子を受け継いだ場合に発症リスクが顕著に高まります。

環境要因

遺伝的素因に加えて、環境要因も鉄過剰症の発症に関与しています。

主な環境要因

  • 過剰な鉄分摂取(サプリメントの過剰摂取や鉄分強化食品の多量摂取など)
  • アルコールの多量摂取(特に長期にわたる習慣的な飲酒)
  • 慢性的な肝疾患(肝炎や脂肪肝など)
  • 頻繁な輸血(特に長期にわたる治療が必要な血液疾患患者の場合)

アルコールの過剰摂取は肝臓の鉄分代謝に悪影響を及ぼし、鉄過剰症のリスクを高めるので、アルコール摂取量の管理は鉄過剰症の予防において大事な要素です。

鉄代謝異常

鉄過剰症の発症メカニズムには、ヘプシジン(体内の鉄分バランスを調節するホルモン)という物質が関与しています。

ヘプシジンは、肝臓で産生されるホルモンで、腸からの鉄分吸収を抑制し、体内での鉄分の過剰な蓄積を防ぐ働きがあります。

ヘプシジンの機能影響鉄過剰症との関連
鉄分吸収抑制腸管からの鉄取り込みを制限機能低下で吸収増加
鉄分放出調節マクロファージからの鉄放出を制御調節不全で鉄蓄積
全身の鉄バランス維持各組織の鉄需要に応じた調整バランス崩壊で過剰蓄積

鉄過剰症ではヘプシジンの産生や機能に異常が生じ、鉄分の過剰蓄積が起こるのです。

続発性鉄過剰症

鉄過剰症は他の疾患に続発して発症することもあります。

続発性鉄過剰症の原因となる疾患

  • 慢性溶血性貧血(赤血球が通常より早く壊れる病態)
  • 骨髄異形成症候群(造血幹細胞に異常をきたす血液疾患)
  • サラセミア(遺伝性の貧血疾患)
  • 肝硬変(肝臓の線維化が進行した状態)

このような疾患では、赤血球の破壊が亢進していたり、造血機能に障害があったりするため、体内の鉄分代謝バランスが崩れやすくなっています。

特に、輸血依存性の患者さんでは、輸血による鉄分の蓄積が深刻な問題となることがあり、慎重な経過観察が必要です。

基礎疾患鉄過剰のメカニズム注意点
慢性溶血性貧血赤血球破壊による鉄放出定期的な鉄分チェック
骨髄異形成症候群無効造血と輸血依存鉄キレート療法の検討
サラセミア遺伝的な鉄代謝異常早期からの鉄管理
肝硬変肝臓の鉄代謝障害アルコール摂取制限

診察(検査)と診断

鉄過剰症の診断は、患者さんの症状や家族歴の丁寧な聴取から始まり、血液検査、画像診断、遺伝子検査が行われます。

初診時の問診と身体診察

鉄過剰症の診断過程において、まず重要となるのが問診と身体診察です。

患者さんの症状、既往歴、家族歴、アルコール摂取量や食生活などの生活習慣を聞き取り、長期にわたる疲労感や関節の痛み、皮膚の色調変化などの特徴的な症状に注目します。

身体診察では、肝臓や脾臓の腫大、関節の状態、皮膚や爪の変化などを確認します。

また、心臓の聴診や腹部の打診なども行い、鉄過剰症による他の臓器への影響も観察することが必要です。

血液検査

鉄過剰症の診断において血液検査は基本的な検査方法で、血清鉄、フェリチン、トランスフェリン飽和度を調べ、体内の鉄過剰状態を評価します。

フェリチン値は体内の鉄貯蔵量を直接反映するため、鉄過剰症の診断において最も重要な指標の一つです。

検査項目正常値鉄過剰症での特徴臨床的意義
血清鉄60-200μg/dL上昇循環血液中の鉄濃度を反映
フェリチン男性30-400ng/mL、女性10-100ng/mL著明に上昇体内の鉄貯蔵量を反映
トランスフェリン飽和度20-50%上昇(60%以上)鉄の運搬能力と利用状態を示す
総鉄結合能(TIBC)250-400μg/dL低下鉄結合タンパクの飽和状態を示す

また、肝機能検査(AST、ALT、γ-GTPなど)も併せて実施し、肝臓への影響を調べ、さらに、血糖値や心機能マーカーなども確認し、鉄過剰症による全身への影響を観察します。

画像診断

血液検査で鉄過剰症が疑われた場合、次の段階として画像診断を行い、各臓器における鉄沈着の程度や分布を評価します。

主に用いられるのはMRI(磁気共鳴画像法)で、T2強調画像が鉄沈着の評価に有用です。

鉄分が蓄積した組織は、T2強調画像で信号強度が低下(暗く)表示されるため、鉄沈着の程度や分布を視覚的に把握することができます。

この特性を利用して、各臓器の鉄沈着の程度を数値化し、経時的な変化を追跡することも可能です。

また、CT(コンピュータ断層撮影)も補助的に使用され、肝臓や脾臓の大きさや形状を確認します。

CTは特に骨格や軟部組織の評価に優れており、鉄過剰症による二次的な臓器の変化を捉えるのに役立ちます。

画像検査評価対象特徴利点
MRI T2強調画像肝臓、心臓、膵臓の鉄沈着鉄沈着部位が低信号(暗く)表示非侵襲的、定量評価が可能
MRI T2*強調画像肝臓、心臓の鉄含有量鉄沈着の定量化が可能高精度な経過観察が可能
CT肝臓、脾臓の形態変化臓器の大きさや形状を詳細に評価骨格や軟部組織の評価に優れる

遺伝子検査

鉄過剰症、遺伝性ヘモクロマトーシス(遺伝性鉄過剰症)が疑われる場合、確定診断のために、遺伝子検査が必要です。

遺伝子検査により、鉄代謝に関わる特定の遺伝子の変異を直接確認でき、遺伝性鉄過剰症の確定診断や病型の特定が可能となります。

対象遺伝子は、HFE遺伝子、TFR2遺伝子、HJV遺伝子、HAMP遺伝子です。

遺伝子関連する鉄過剰症のタイプ特徴臨床的意義
HFE成人型ヘモクロマトーシス最も一般的な型比較的緩徐な経過、治療反応性が良好
TFR2若年性ヘモクロマトーシス早期発症、重症化しやすい早期診断・治療介入が重要
HJV若年性ヘモクロマトーシス非常にまれ、重症化しやすい積極的な治療と厳重な経過観察が必要
HAMP若年性ヘモクロマトーシスヘプシジン遺伝子の異常鉄代謝調節の中心的役割を担う遺伝子の異常

肝生検による組織評価

肝生検は、直接的に肝臓の組織を採取して顕微鏡で観察する手法で、鉄沈着の程度や肝臓の状態を最も詳細に評価できます。

肝生検で評価する項目

  • 鉄沈着の程度と分布:肝細胞や肝星細胞における鉄の蓄積状態を直接観察
  • 肝細胞の変性や壊死の有無:鉄過剰による肝細胞への直接的な影響を評価
  • 線維化の程度:慢性的な鉄過剰状態による組織の変性を確認
  • 炎症細胞浸潤の有無:免疫系の反応や二次的な肝臓の炎症状態を評価

鉄過剰症の治療法と処方薬、治療期間

鉄過剰症の治療は、瀉血療法(体内から過剰な血液を除去する方法)と鉄キレート剤(体内の過剰な鉄分を除去する薬)の投与を行います。

瀉血療法

瀉血療法は、鉄過剰症の治療において効果的な方法で、定期的に血液を抜き取ることで、体内に蓄積した過剰な鉄分を除去します。

週に1回から2週間に1回のペースで400-500mL(約コップ2杯分)の血液を採取します。

瀉血療法の頻度採血量患者さんへの配慮
週1回400-500mL貧血に注意
2週間に1回400-500mL体調を確認しながら実施

瀉血療法は、血清フェリチン値(体内の鉄貯蔵量を示す指標)が正常範囲内に低下するまで継続され、治療期間は数ヶ月から1年以上です。

鉄キレート剤

瀉血療法が困難な患者さんや、より積極的な鉄除去が必要な場合には、鉄キレート剤と呼ばれる薬剤が用いられます。

鉄キレート剤は、体内の過剰な鉄分と結合し、尿や便を通じて排出を促進する働きを持つ薬です。

主な鉄キレート剤

  • デフェロキサミン(商品名:デスフェラール):長年使用されてきた実績のある薬剤
  • デフェラシロクス(商品名:エクジェイド):比較的新しい経口薬
  • デフェリプロン(商品名:フェリプロ):特定の患者さんに使用される経口薬
鉄キレート剤投与方法特徴使用上の注意点
デフェロキサミン皮下注射or点滴長期使用実績あり注射部位の管理が必要
デフェラシロクス経口1日1回服用定期的な腎機能検査が必要
デフェリプロン経口1日3回服用血球数のモニタリングが重要

治療効果のモニタリング

鉄過剰症の治療中は、定期的な血液検査によって治療効果を観察します。

治療の目標は、血清フェリチン値を正常範囲内(通常50-200ng/mL)に維持することです。

検査項目正常値測定頻度臨床的意義
血清フェリチン50-200ng/mL1-3ヶ月ごと鉄貯蔵量の指標
血清鉄60-200μg/dL1-3ヶ月ごと循環血液中の鉄量
トランスフェリン飽和度20-50%3-6ヶ月ごと鉄結合蛋白質の状態

また、MRI(磁気共鳴画像法)による肝臓や心臓の鉄沈着評価も、治療効果の判定に有用です。

鉄過剰症の治療における副作用やリスク

鉄過剰症の治療法である瀉血療法と鉄キレート剤投与は、効果的である一方で、貧血、感染リスク、臓器障害などの副作用やリスクがあります。

瀉血療法に伴うリスク

瀉血療法は鉄過剰症治療の基本となる方法ですが、いくつかの副作用やリスクがあることが分かっています。

最もよく見られるのは、貧血のリスクです。

頻繁な採血により、一時的に赤血球数が減少し、めまいや疲労感を起こすことがあるため、患者さんの体調を注意深く観察する必要があります。

瀉血療法の副作用発生頻度対策
貧血鉄分補給、採血間隔の調整
めまい十分な休息、水分補給
疲労感生活リズムの調整、栄養管理

鉄キレート剤の副作用

鉄キレート剤は、それぞれ固有の副作用を持っています。

デフェロキサミン(商品名:デスフェラール)の副作用

  • 注射部位の痛みや腫れ(局所反応)
  • 視覚・聴覚障害(感覚器への影響)
  • アレルギー反応(過敏症状)

一方、デフェラシロクス(商品名:エクジェイド)では、消化器症状や腎機能障害に注意が必要です。

鉄キレート剤副作用注意点
デフェロキサミン視聴覚障害、アレルギー定期的な眼科・耳鼻科検査
デフェラシロクス消化器症状、腎機能障害腎機能モニタリング、胃腸保護薬の併用
デフェリプロン好中球減少、関節痛定期的な血球数検査、関節症状の観察

副作用は、用量依存性(薬の量に応じて症状が変化する性質)であることが多く、投与量の調整が不可欠です。

長期治療に伴うリスク

鉄過剰症の治療は長期にわたるため、鉄キレート剤の長期使用では、骨密度の低下や成長障害が報告されているため、定期的な骨密度検査や成長モニタリングが大事です。

また、治療の中断や不規則な服薬により、鉄過剰状態が再燃するリスクもあります。

長期治療のリスク対策モニタリング方法
骨密度低下カルシウム・ビタミンD補充定期的なDEXA検査
成長障害成長ホルモン分泌評価身長・体重の定期測定
治療中断による再燃患者教育、服薬支援血清フェリチン値の定期検査

臓器特異的なリスク

鉄過剰症の治療中は、特定の臓器に関連したリスクにも細心の注意を払う必要があります。

肝臓では、鉄キレート剤による肝機能障害のリスクがあるため、定期的な肝機能検査が欠かせません。

心臓では、瀉血療法による循環血液量の急激な変化が、心機能に影響を与える可能性があるため、特に心疾患の既往がある患者さんでは注意が必要です。

臓器関連するリスク予防・対策
肝臓薬剤性肝障害定期的な肝機能検査、薬剤調整
心臓循環動態の変化心機能評価、瀉血量の調整
腎臓腎機能低下腎機能モニタリング、薬剤選択
内分泌系甲状腺機能異常甲状腺ホルモン検査

治療費について

治療費についての留意点

実際の治療費(医療費)が以下説明より高額になるケースが多々ございます。以下記載内容について当院では一切の責任を負いかねます事を予めご了承下さい。

診断時の検査費用

鉄過剰症の診断には、血液検査や画像診断が必要です。

血液検査の費用は、一般的な血算や生化学検査に加え、鉄代謝関連の特殊検査が含まれ、1回あたり5,000円から15,000円程度となります。

MRIやCTなどの画像検査は、1回あたり10,000円から30,000円です。

検査項目概算費用
血液検査5,000円~15,000円
MRI検査20,000円~30,000円
CT検査10,000円~20,000円

瀉血療法の費用

鉄過剰症の主要な治療法である瀉血療法は、1回あたり約3,000円から7,000円です。

キレート剤治療の費用

瀉血療法が難しい患者さんや、より積極的な鉄除去が必要な場合には、キレート剤治療が選択されることがあります。

キレート剤月間概算費用
デフェラシロクス15万円~25万円
デフェロキサミン20万円~30万円

合併症治療の費用

鉄過剰症に伴う合併症の治療費用は、症状や重症度によります。

  • 肝機能障害の治療 月額5,000円~20,000円
  • 糖尿病の治療 月額10,000円~30,000円
  • 心機能障害の治療 月額20,000円~50,000円

以上

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