大動脈縮窄症(Coarctation of the aorta:CoA)とは、心臓から出る大動脈の一部が生まれつき異常に狭くなっている病気です。
大動脈は全身に酸素や栄養を含んだ血液を届ける重要な血管で、この狭窄により血流が制限されます。
診断時期は新生児から成人まで幅広く、症状の程度にも個人差があります。
軽度の場合は無症状のケースもありますが、重度になると様々な健康問題を引き起こす可能性のある疾患です。
大動脈縮窄症(CoA)の種類(病型)
大動脈縮窄症(CoA)は、臨床像と合併する心奇形の有無により、他の先天性心疾患を合併する複合型(大動脈縮窄複合)と、合併のない単純型に大別されます。
病型 | 特徴 |
---|---|
複合型(大動脈縮窄複合) | ・他の先天性心疾患を伴う形態 ・より複雑な病態を示すことが多い |
単純型 | ・大動脈縮窄のみが存在 ・他の心奇形を伴わないタイプ |
複合型(大動脈縮窄複合)の特徴
複合型大動脈縮窄症は他の心奇形を合併するため、より複雑な臨床経過をたどります。
合併する心奇形の種類によって、症状や予後が大きく異なる傾向です。
複合型大動脈縮窄症に合併しやすい主な心奇形
複合型の場合、個々の状況に応じて総合的な治療戦略を立てる必要があります。
例えば、心室中隔欠損症を合併している場合、左右シャントによる肺高血圧症の進行を防ぐために、早期の外科的介入が必要です。
また、二尖大動脈弁を合併している場合では、将来的に大動脈弁狭窄症や大動脈弁閉鎖不全症が進行するリスクがあるため長期的な経過観察が重要となります。
単純型大動脈縮窄症の特徴
単純型大動脈縮窄症は、他の心奇形を伴わず、大動脈の狭窄部位のみが問題となるタイプです。
この形態では大動脈の狭窄部位とその程度が重要となり、狭窄の程度や部位によって血行動態への影響が異なってきます。
単純型であっても、狭窄の程度が強い場合は、早期の介入が必要となる場合があります。
- 局所型:狭窄が限局的で、範囲が狭い
- びまん型:狭窄が広範囲にわたる
- 管状狭窄型:狭窄部が管状に延長している
局所型の場合はカテーテル治療が第一選択ですが、びまん型や管状狭窄型では外科的治療が選択されるケースが多いです。
また、単純型であっても、長期的には高血圧や大動脈瘤形成などの合併症リスクがあるため、定期的な経過観察が不可欠です。
大動脈縮窄症(CoA)の主な症状
大動脈縮窄症(CoA)の症状は、他の心臓異常を伴う複合型と、単独で発症する単純型で異なります。
複合型大動脈縮窄症(大動脈縮窄複合)の症状
複合型の場合、乳児期早期から重篤な症状が現れます。
主な症状には、心不全症状やチアノーゼ、哺乳困難などがあります。
症状 | 特徴 |
心不全症状 | 乳児期早期より呼吸困難など |
チアノーゼ | 下半身(例外あり) |
哺乳困難 | 授乳量減少、時間延長 |
成長・発達遅延 | 体重増加不良、運動発達遅れ |
心不全症状
乳児期早期より、呼吸困難などの心不全症状が認められます。
特に授乳中や泣いているときに呼吸が荒くなったり、元気がなくなったりする症状がみられます。
チアノーゼ
下肢の血流は動脈管を経由して供給されるため、下半身にチアノーゼ(青紫色)が現れます。
しかし、完全大血管転位症を合併する場合は、上半身のみにチアノーゼが現れるという特徴があります。
哺乳困難
心臓に負担がかかるため、ミルクを飲む量が減ったり、飲むのに時間がかかったりする場合があります。
また、授乳中に汗をかいたり、疲れたりすることもあります。
成長・発達の遅れ
十分な栄養や酸素が体に行き渡らないため、体重増加が思わしくなかったり、運動発達が遅れたりする可能性があります。
単純型大動脈縮窄症の症状
単純型の場合、症状の現れ方は複合型と異なります。
軽度の場合は長年無症状で経過し、成人になってから偶然の健康診断で発見される場合が多いです。
一方で、重度の場合は、新生児期から生命に関わる深刻な症状が現れます。
年齢 | 主な症状 |
乳児期(強度の縮窄) | うっ血性心不全 |
幼少児期 | 多くの場合無症状 |
若年期以降 | 高血圧、頭痛、下肢の冷感・疲労 |
無症状期間
多くの場合、幼少児期まで無症状のまま経過します。若年性高血圧を機に発見されることが多いのが特徴です。
血圧の異常
上半身と下半身の血圧差が生じます。
大動脈の狭窄部より上の血圧が高くなり、下の血圧が低くなります。
血圧差が20mmHg以上ある場合は、大動脈縮窄症を疑う重要な所見となります。
頭痛
上半身の血圧上昇に伴い、頭痛が起こります。特に、激しい運動の後や緊張時に起こりやすいです。
下肢の症状
下半身への血流が減少するため、足が冷たく感じたり、歩行時に足が疲れやすくなったりします。
また、長距離を歩いた後に足がつる現象も見られます。
うっ血性心不全
縮窄が強い場合は、乳児期にうっ血性心不全を認めることがあります。
この場合、呼吸困難や哺乳困難などの症状が現れます。
大動脈縮窄症(CoA)の原因
大動脈縮窄症(CoA)の原因は、胎児期の心臓の形成異常や遺伝的要因などの先天的なものと、炎症や外傷などの後天的なものが考えられますが、多くの場合、原因は特定できません。
大動脈の発達異常
大動脈縮窄症(CoA)は大動脈の一部が狭くなる先天性心疾患であり、主たる原因は胎児期における大動脈の発達異常にあります。
胎児の心臓や血管系が形成される過程で大動脈の特定部位の成長が正常に進まないことが原因で、誕生後に大動脈の一部が狭窄し、血液の流れが妨げられる状態となります。
遺伝的要因と環境的要因
大動脈縮窄症(CoA)の発症には、遺伝的要因と環境的要因の両方が関与していると考えられています。
遺伝的要因 | 環境的要因 |
遺伝子変異(TBX5, NOTCH1等) | 母体の栄養状態 |
染色体異常 | 喫煙・アルコール摂取 |
家族歴 | 特定薬物の使用 |
エピジェネティックな変化 | 妊娠初期のウイルス感染 |
遺伝的要因としては、例えばTBX5やNOTCH1といった遺伝子の変異が大動脈縮窄症を含む、先天性心疾患のリスクを高める可能性があります。
一方、環境的要因としては、妊娠中の栄養状態、喫煙、アルコール摂取、特定の薬物使用などが胎児の心臓発達に影響を及ぼす可能性があります。
また、妊娠初期のウイルス感染や高血糖状態なども心臓の発達異常のリスクを高める要因として知られています。
関連する症候群と合併症
大動脈縮窄症(CoA)は、他の心臓の異常や症候群と合併するケースも少なくありません。
特にターナー症候群との関連性が高く、ターナー症候群の患者の約10%が大動脈縮窄症を併発すると報告されています。
また、大動脈二尖弁や心室中隔欠損症といった他の心臓の異常と同時に発見されることもあります。
さらに、大動脈縮窄症は22q11.2欠失症候群(DiGeorge症候群)とも関連があり、この症候群では心臓の発生に重要な遺伝子群が欠失しています。
診察(検査)と診断
大動脈縮窄症(CoA)の診断は、聴診による特徴的な心雑音、血圧測定による上肢と下肢の血圧差、胸部X線検査や心電図検査などの画像診断、心臓超音波検査やCT検査、MRI検査などの詳細な画像診断によって確定されます。
診断段階 | 主な評価項目 |
初期評価 | 血圧差、心雑音 |
画像診断 | 大動脈形態、血流速度 |
確定診断 | 圧較差、造影所見 |
随伴評価 | 他の心奇形の存在 |
理学的所見による診断
大動脈縮窄症(CoA)の診断過程において、上肢の血圧が下肢よりも20mmHg以上高い状況が認められるとCoAの可能性が高まります。
また、聴診では、CoAに特徴的な収縮期雑音が背部や左鎖骨下部で聴取されます。
加えて、大腿動脈の拍動が弱いか触知できない点もCoAを示唆する重要な所見です。
ただし、理学的所見のみでは確定診断には至らず、追加の精密検査が必要となります。
画像診断による評価
検査方法 | 主な評価項目 |
胸部X線 | rib notching(肋骨切痕) |
心エコー | 大動脈弓形態 |
CT/MRI | 解剖学的詳細 |
胸部X線検査では、rib notching(肋骨切痕)と呼ばれる特徴的な所見が観察されます。
この現象は、側副血行路として発達した肋間動脈によって肋骨下縁が侵食されるためです。
心エコー検査は、大動脈弓の形態や血流速度の評価に優れた手法であり、特に経胸壁心エコーを用いると、大動脈縮窄部位を直接観察できる利点があります。
CTやMRIは、大動脈全体の解剖学的情報を詳細に提供する検査です。
これらの画像診断を組み合わせ、CoAの正確な部位や程度を把握していきます。
心臓カテーテル検査による確定診断
心臓カテーテル検査は、CoAの確定診断と重症度評価に必須の検査です。
この検査では、カテーテルを大動脈内に挿入し、縮窄部前後の圧較差を直接測定します。
縮窄部前後の圧較差が20mmHg以上ある場合、臨床的に意義のあるCoAと診断されます。
また、造影剤を用いた大動脈造影により、縮窄部位の形態や側副血行路の発達状況を詳細に評価できます。
大動脈縮窄症(CoA)の治療法と処方薬、治療期間
大動脈縮窄症(CoA)では、無症状で軽度の場合は経過観察のみで薬は不要です。
症状がある場合や重症の場合は、バルーン拡張術やステント留置術などのカテーテル治療、または外科手術による縮窄部切除やバイパス術が行われます。
病型による治療アプローチの違い
病型 | 治療アプローチ |
複合型 | 合併心奇形の修復を含む複合的治療 |
単純型 | 大動脈狭窄部の解除を主とした治療 |
他の先天性心疾患を合併する複合型の場合、合併する心奇形の種類や重症度によって、治療の優先順位や方法が変わってきます。
一方、合併のない単純型では、大動脈の狭窄解除が主な治療目標となります。
外科的治療(手術)
手術方法 | 特徴 |
端々吻合術 | 狭窄部を切除し、両端を直接接合 |
パッチ形成術 | 狭窄部を切開後、パッチで拡張 |
鎖骨下動脈フラップ法 | 左鎖骨下動脈を利用して狭窄部を拡張 |
新生児や乳児期の患者に対しては、縮窄部を切除して大動脈を直接つなぐ端々吻合術が主に選択されます。
この手術により、狭くなった部分を取り除き、正常な血流を取り戻すことができます。
回復期間には個人差があるものの、通常1〜2週間程度の入院が必要です。
カテーテル治療
年長児や成人の患者においては、カテーテル治療が優先的に検討されます。
これは、大腿動脈からカテーテルを挿入し、狭窄部をバルーンで広げたり、ステントを設置したりする方法です。
カテーテル治療は、開胸手術と比較して体への負担が少なく、回復が早い点がメリットです。
具体的な治療手法
- バルーン血管形成術:狭窄部をバルーンの力で拡張
- ステント留置術:金属製の網状の筒(ステント)を留置し血管を広げる
- 両手法の組み合わせ:バルーン拡張後にステントを設置
カテーテル治療後は通常24〜48時間の入院観察期間が設けられ、その後、問題がなければ退院できます。
薬物療法
手術やカテーテル治療の前後には、薬物療法が併用される場合があります。
主な薬剤と効果
薬剤 | 効果 |
ACE阻害薬 | 血圧管理、心機能向上 |
β遮断薬 | 心拍数抑制、心臓への負担軽減 |
利尿薬 | 体内水分調整、心臓への負担軽減 |
治療後の経過観察
治療後は、定期的な経過観察が非常に大切です。これは、再狭窄や高血圧、大動脈瘤の発生など、様々な合併症のリスクが存在するためです。
経過観察では、血圧測定、心エコー検査、MRI検査などを行い、治療効果の持続性や新たな問題の有無を評価していきます。
一般的な経過観察の頻度
- 治療直後:1〜3ヶ月ごと
- その後は6ヶ月〜1年ごとに定期検査を行う
長期的には、生涯にわたる経過観察が推奨されます。
予後と再発可能性および予防
CoAの予後は、早期発見・早期治療により良好です。治療後は、経過観察と生活管理により多くのケースで良好な経過をたどります。
一方で、未治療での予後はきわめて不良とされ、平均寿命は約35歳と報告されています。
治療後の経過
大動脈縮窄症(CoA)の治療後の経過は、一般的に良好とされています。早期発見と治療介入により、多くが通常の生活を送れるようになります。
ただし、合併症や再狭窄のリスクが完全には消失しないため、治療後も継続的な経過観察が必要です。
長期的な経過を左右する要因としては治療時の年齢や術後の血圧管理が挙げられ、幼少期に治療を受けた患者さんほど良好な経過が期待できる傾向にあります。
一方で、成人期まで治療が遅れた場合、高血圧や心血管系の合併症のリスクが高まります。
治療時期 | 経過の傾向 |
幼少期 | 良好 |
思春期 | 比較的良好 |
成人期 | 要注意 |
再発のリスク
大動脈縮窄症(CoA)の治療後、再狭窄や関連する合併症が生じる可能性があります。
再狭窄とは、手術や血管内治療後に狭窄部位が再び狭くなる現象です。
リスクは治療方法や年齢によって異なり、例えばバルーン血管形成術を受けた患者さんでは、手術を受けた患者さんと比較して再狭窄のリスクが高いと報告されています。
また、乳児期に治療を受けた場合では、成長に伴う血管の拡張が不十分な場合に再狭窄が生じる可能性があります。
大動脈縮窄症(CoA)の治療における副作用やリスク
大動脈縮窄症(CoA)の治療に関連する主な副作用やリスクは、以下の通りです。
- 感染症
- 出血
- 再狭窄
- 持続的な高血圧
- 大動脈解離
- 神経学的合併症
- 長期的な心臓合併症
手術に伴う一般的なリスク
大動脈縮窄症(CoA)の主要な治療法である手術には、他の外科的処置と同様に、感染症、出血、麻酔関連の合併症などが発生する可能性が存在します。
高齢者や他の健康上の問題を抱える方の場合は、手術のリスクが高くなる傾向です。
リスク | 発生頻度 |
感染症 | 低 |
出血 | 中 |
麻酔関連合併症 | 低 |
高血圧のリスク
大動脈縮窄症(CoA)の治療後も、高血圧が継続するリスクが存在します。
治療によって狭窄が解消されても、血管の弾性が低下している場合があるためです。
持続的な高血圧は、心臓、腎臓、脳など、様々な臓器に負担をかけます。
長期的には、心筋梗塞や脳卒中などの重大な合併症につながる可能性があります。
このため、血圧の継続的な観察と管理が必要です。
高血圧関連合併症 | リスク度 |
心筋梗塞 | 高 |
脳卒中 | 高 |
腎機能障害 | 中 |
大動脈解離のリスク
大動脈縮窄症(CoA)の治療後、大動脈解離のリスクが増加します。
大動脈解離は、大動脈の内膜が裂けて血液が中膜に流入し、大動脈壁が二層に剥離する重大な合併症です。
この合併症は生命を脅かす深刻な状態を引き起こす可能性があり、緊急手術が必要となります。
大動脈解離のリスクは、治療後も長期にわたって存在し続けます。
このリスクを軽減するためには、血圧の継続的な管理と定期的な画像検査が必要です。
神経学的合併症のリスク
まれに神経学的合併症が発生するリスクがあり、脊髄虚血による対麻痺などが含まれます。
脊髄虚血は、手術中に脊髄への血流が一時的に遮断されることで起こります。
この合併症は、手術技術の向上により発生率は低下していますが、完全には排除できません。
長期的な心臓合併症のリスク
大動脈縮窄症(CoA)治療後、長期的に心不全、冠動脈疾患、不整脈などの心臓関連の合併症リスクが高まる傾向があります。
治療費について
実際の治療費(医療費)が以下説明より高額になるケースが多々ございます。以下記載内容について当院では一切の責任を負いかねます事を予めご了承下さい。
大動脈縮窄症(CoA)の治療費は、症状の程度や治療法によって大きく異なります。
軽症の場合は経過観察のみで、治療費はほとんどかかりません。一方、中等症以上の場合は治療費が高額になる場合があります。
また、CoAは小児慢性特定疾病の対象疾患であるため、医療費の助成を受けることができます。
診断と初期検査の費用
一般的な検査費用の目安は以下のとおりです。
検査項目 | 概算費用 |
心エコー検査 | 5,000〜10,000円 |
CT検査 | 20,000〜50,000円 |
心臓カテーテル検査 | 100,000〜300,000円 |
手術にかかる費用
CoAの主な治療法である外科的手術の費用は、術式や入院期間により変動します。 一般的に100万円から300万円程度と見込まれます。
(手術室の使用料、麻酔費、手術材料費などを含む)
入院期間中の費用
入院費用は通常、1日あたり2万円から5万円程度が目安で、入院期間は1〜2週間となるのが一般的です。
個室を希望する際は、追加料金が発生します。
長期的な経過観察の費用
CoAでは生涯にわたる定期検査や投薬が必要です。年間の管理費用の目安は以下のとおりです。
項目 | 年間概算費用 |
定期検査 | 50,000〜100,000円 |
投薬治療 | 30,000〜60,000円 |
再手術(必要時) | 1,000,000〜3,000,000円 |
以上
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