AGAの真の解決策とは?なぜ遺伝子検査が鍵を握るのか

「薄毛に悩んで育毛剤を変えても、さまざまな治療法を試しても、なかなか効果が実感できない…」

そんな経験をお持ちの方は、少なくないのではないでしょうか。

なぜ、これほど多くの選択肢があるにもかかわらず、効果的なAGAの解決策を見つけるのが難しいのでしょうか。

その答えは、私たち一人ひとりの遺伝子の違いにあります。

薄毛の原因となる遺伝子パターンには、27種類もあることがわかっています。つまり、ある人に効果がある治療法が、別の人にはまったく合わないということも珍しくないんです。

このような状況を変えようと、広がり始めているのが「遺伝子検査」に基づいたAGA治療です。

いったいどんなものかというと、治療前に個々の遺伝子タイプを調べることで、より効果が期待できるAGA治療薬を選択していく方法です。

なぜ、遺伝子検査が薄毛治療を変えるのか。詳しく見ていきましょう。

この記事を書いた人
丸岡 悠(まるおか ゆう)
丸岡 悠(まるおか ゆう)
外科医

1988年山形県酒田市生まれ。酒田南高校卒業後、獨協医科大学(栃木)にて医師免許取得。沖縄県立北部病院、独立行政法人日本海総合病院を経て現職(医療法人丸岡医院)。

従来のAGA治療の限界~なぜ、薄毛治療の効果には個人差があるの?

薄毛治療を始めても、「思ったような効果が出ない」という声をよく耳にします。

その原因は意外とシンプルです。これまでの治療法は、「人によって体質が違う」ことを十分に考慮できていませんでした。以下、詳しく見ていきましょう。

今までの治療法の問題点

これまでの薄毛治療では、同じような症状の人には、同じ薬を同じ量だけ処方するのが一般的でした。

例えば、ミノキシジルやフィナステリドといった薬は、患者さんの体質に関係なく、ほぼ同じ使い方で処方されてきました。

今までのAGA治療の問題点

しかし、この方法では「同じサイズの靴を、みんなに履かせる」ようなもの。人それぞれ足のサイズが違うように、薬の効き方にも個人差があります。

例えば、ある人にとっては効果的な薬剤が別の人にとっては全く効果がなかったり、逆に副作用が強く出たりする可能性があります。これは、私たち一人ひとりの遺伝子や体質が異なるためです。

薄毛の原因は一つではない

実は、薄毛になる仕組みはとても複雑です。

主な要因
  1. 男性ホルモンの影響を受けやすいかどうか
  2. 体の中での男性ホルモンの変化のしやすさ
  3. 髪の毛の生え方に関係する遺伝子の特徴

このような要因が絡み合うだけでなく、ホルモンバランスやストレス、食事の内容などの生活習慣、睡眠の質なども大きく影響します。

これだけ多くの要因が関係しているので、一人ひとりの薄毛の進み方や、治療への反応にも違いがあります。

AGA治療は、効果が出るかどうかの予測が難しい

今までの治療法では、「この人にはこの薬が効くはず」という予測を立てるのが非常に困難です。これは上記で挙げたように、薄毛の要因が非常に多く複雑であり、個人差が大きいことが原因です。

そのため、こんな問題も多く起きています。

  • 効果のない薬を何ヶ月も使い続けてしまう
  • 副作用だけに悩まされる
  • 時間とお金を無駄にしてしまう

例えば、ある患者さんがミノキシジルを使用しても全く効果が見られず、数ヶ月間無駄な投資をしてしまうケースがあります。

また、フィナステリドを服用しても期待通りの効果が得られず、副作用だけを経験してしまう人もいます。

このように、従来のAGA治療には大きな限界があります。では、どうすれば自分に合った治療法を見つけられるのでしょうか。

遺伝子検査で分かる、あなたに合った薄毛治療

薄毛の原因は人それぞれ違います。その違いを生み出している大きな要因が「遺伝子」です。特に重要な3つの遺伝子についてご紹介します。

遺伝子

男性ホルモンへの反応を決める「AR遺伝子」

この遺伝子は、薄毛になりやすいかどうかを左右する重要な遺伝子です。例えば、特定の遺伝子タイプを持っている方は、薄毛になるリスクが高くなることが分かっています。

髪質を決める「EDAR遺伝子」

髪の太さや生え方に関係する遺伝子です。遺伝子タイプによって、

  • 太くてまっすぐな髪質
  • 細くてクセのある髪質

など、特徴が異なります。

頭皮の状態を左右する「SPINK5遺伝子」

頭皮の健康状態に関わる遺伝子です。

  • 頭皮が敏感になりやすいか
  • トラブルが起きやすいか

このような傾向がわかります。

遺伝子検査は、個人のAGAリスクや毛髪・頭皮の特性を把握できるだけでなく、効果的な予防策や治療法の選択においても非常に重要な情報となります。

遺伝子検査で何が変わるの?

遺伝子検査を行うことで、あなたの体質に合った治療法が見えてきます。

例えば、AR遺伝子の型に応じて5α還元酵素阻害薬の投与量を調整したり、EDAR遺伝子の結果に基づいて育毛剤を選択したりすることができます。

他にも、遺伝子検査の結果に基づいて、ミノキシジルやフィナステリドなどの薬剤をその方に合わせた濃度で処方する、遺伝的特徴に合わせ、オリジナル育毛剤の成分や濃度をカスタマイズするといったことも可能です。

不要な治療や製品の使用を避けることができるだけでなく、時間とコストを節約できる、副作用のリスクを最小限に抑えつつ、効果的な治療計画が立案できる点が大きなメリットとなります。

自宅でも検査できます

当院では、ご自宅での遺伝子検査も可能です。来院が難しい方でも、

  • オンラインで申し込み
  • 自宅で簡単に検体採取
  • 郵送で提出

このような流れで検査ができます。

遺伝子検査で分かること

当院では、AGA治療において重要な3つの遺伝子を検査します。

検査をもとに27の遺伝子パターンから該当する型を特定し、パターンに合わせた治療薬を処方します。

検査でわかる3つのAGA要因
  • 男性ホルモンの影響を受けやすいか(AR遺伝子)
  • 生まれつきの髪質(EDAR遺伝子)
  • 頭皮の特徴(SPINK5遺伝子)

男性ホルモンの影響を受けやすいか(AR遺伝子)

男性ホルモンがどの程度髪に影響を与えやすいかがわかります。これにより、薄毛の進行スピードや治療薬の効果を予測することができます。

遺伝子型特徴
GG型男性型脱毛症になる可能性が低い標準的なタイプ
GA型やや薄毛になりやすい傾向がある
AA型男性型脱毛症になる可能性が高く、早めの対策が重要

生まれつきの髪質(EDAR遺伝子)

髪の太さや性質は遺伝的に決まっています。この遺伝子の型によって、髪質に合った育毛剤の選択や、治療効果の予測が可能になります。

遺伝子型特徴
CC型太く真っ直ぐな髪質
CT型やや太めの髪質
TT型細く柔らかい髪質

頭皮の特徴(SPINK5遺伝子)

頭皮が敏感になりやすいか、トラブルが起きやすいかといった傾向がわかります。外用薬の選択や頭皮ケアの方法を決める重要な判断材料となります。

遺伝子型特徴
GG型頭皮トラブルのリスクは標準的
GA型やや頭皮トラブルが起きやすい傾向
AA型頭皮が敏感で、トラブルが起きやすいタイプ

27パターンに基づく治療

3つの遺伝子の組み合わせから、27の異なるパターンを導き出します。当院では、このパターンごとに治療薬を処方しています。

例えば、男性ホルモンの影響を受けやすく頭皮が敏感な方と、ホルモンの影響が穏やかで頭皮が丈夫な方では、まったく異なる治療が必要です。

遺伝子検査の結果は、その後の治療効果に大きく影響します。ただし、これはあくまでも治療方針を決める際の指標の一つです。

実際の治療計画は、検査結果に加えて、現在の症状や生活習慣なども考慮しながら決定していきます。

遺伝子検査に基づく処方のメリット

遺伝子検査に基づく処方には、従来の画一的な治療と比べて、以下のような明確なメリットがあります。

  • 治療効果を最大限に引き出せる
  • 副作用のリスクを抑えられる
  • 無駄な治療を避けられる
  • 早めの対策が可能

治療効果を最大限に引き出せる

遺伝子パターンによって、薬剤への反応は大きく異なります。例えば、AR遺伝子がAA型の場合、男性ホルモンへの感受性が通常の2倍以上になることがわかっています。

このような方に通常量の薬剤を使用しても、十分な効果は期待できません。

遺伝子パターン別の治療反応性

遺伝子型治療への反応必要な対応
AA型通常の2倍以上の感受性より高濃度での治療が必要
GA型やや高い感受性通常より若干強めの治療
GG型標準的な感受性標準的な治療で対応可能

副作用のリスクを抑えられる

従来の治療では、副作用が出てから薬剤を変更する対応が一般的でした。しかし、遺伝子検査により、治療開始前から副作用のリスクを予測できます。

  • AA型:外用薬による刺激を受けやすく、炎症を起こしやすい
  • GA型:やや敏感で、強い薬剤は避けるべき
  • GG型:通常の薬剤で問題なく使用可能

例えば、頭皮が敏感な方には最初から刺激の少ない薬剤を選択し、徐々に濃度を上げていく方法を取ります。

体質に合わせた慎重な治療計画を立てることで、副作用のリスクを最小限に抑えられます。

無駄な治療を避けられる

従来の治療では、効果が出るまで様々な薬剤を試す必要がありました。

しかし、27の遺伝子パターンからあなたの体質タイプを特定できれば、最も効果の出やすい治療法から開始できます。

従来の治療遺伝子検査に基づいた治療
複数の薬剤を試行錯誤個々に合わせた薬剤から開始
→3~6ヶ月で効果判定→1~2ヶ月で効果実感

早めの対策が可能

遺伝子検査では、将来的な薄毛のリスクも予測できます。特にAR遺伝子とEDAR遺伝子の組み合わせから、薄毛の進行スピードを予測することが可能です。

リスク評価の例
  • 高リスク:AR遺伝子AA型 + EDAR遺伝子TT型
  • 中リスク:AR遺伝子GA型 + EDAR遺伝子CT型
  • 低リスク:AR遺伝子GG型 + EDAR遺伝子CC型

実際の治療の流れ

当院では、対面診療とオンライン診療の2つの方法で治療を受けていただけます。どちらの場合も、遺伝子検査に基づく同質の治療を提供しています。

対面診療の流れ

  • 初回カウンセリング
  • 遺伝子検査(院内で検体採取)
  • 検査結果の説明と治療方針の決定
  • お薬の処方(1ヶ月分)
  • 定期的な経過観察

オンライン診療の流れ

当院は山形県酒田市にあるため、遠方の方はオンライン診療をご利用いただけます。提携医療機関の医師が診察を行い、以下の流れで治療を進めていきます。

ステップ内容
1LINE登録
2問診・お申し込み
3診察予約
4診察(オンライン)
5遺伝子検査キットの送付
6患者さまから検体を返送
7遺伝子の解析
8処方薬、遺伝子検査レポート、医薬品説明書の送付
(1か月分12,800円)

オンライン診療でも、遺伝子検査の内容は対面診療と全く同じです。そのため、治療効果も同等の結果が期待できます。

定期的な経過観察もオンラインで実施し、必要に応じて処方内容の調整を行います。遠方にお住まいの方でも、安心して継続的な治療を受けていただけます。

遠方でも遺伝子検査に基づいたAGA治療が受けられます

遺伝子検査に基づくAGA治療予約フォーム

丸岡医院でのAGA治療

現在、AGA治療は治療体制を整えるための準備期間中です。よって、ご希望の方は以下のオンライン診療フォームよりご予約をお願いいたします。

AGA遺伝子検査キットを郵送し、郵送での検査を実施した上で、検査結果に応じた治療薬をオンラインで処方いたします。

オンライン診療による遺伝子検査の申込みフォーム

丸岡医院への来院が困難な方は、以下より申込み(LINE登録)をお願いいたします。

遠方でも遺伝子検査に基づいたAGA治療が受けられます

遺伝子検査用の検査キットを郵送し、検査結果に応じてAGA治療薬を郵送で処方いたします。