けいれん – 脳・神経疾患

けいれん(convulsions)とは、脳内で神経細胞が突然に興奮状態となって引き起こされる、体の不随意な動きを伴う発作的な症状のことです。

脳の中で起きている電気的な活動の乱れによって、突然手足が震えたり、意識を失ったり、体が硬くなったりする症状が現れます。

原因は、てんかんのような神経の疾患だけでなく、高熱が出たときや血液中の糖分が極端に低下したとき、また体内の電解質バランスが崩れたときなど、さまざまです。

この記事を書いた人
丸岡 悠(まるおか ゆう)
丸岡 悠(まるおか ゆう)
外科医

1988年山形県酒田市生まれ。酒田南高校卒業後、獨協医科大学(栃木)にて医師免許取得。沖縄県立北部病院、独立行政法人日本海総合病院を経て現職(医療法人丸岡医院)。

けいれんの種類(病型)

けいれんには局所性けいれんと、全身性けいれんの二つの種類があります。

基本的な病型分類の特徴

神経系における電気的な活動の乱れがけいれんを起こす根本的な要因で、異常な興奮が起こる範囲や伝播の仕方によって二つの大きな分類に分けられます。

病型分類主な特徴
局所性けいれん特定の筋肉群や身体の一部に限局して生じる不随意運動を伴う
全身性けいれん全身の筋肉に同時多発的に生じる不随意運動を伴う

局所性けいれん

局所性けいれんは、脳の特定の領域における異常な神経活動によって起こる病態で、症状じゃ身体の限られた部分にのみ現れるのが特徴です。

神経学的な観点から見ると、局所性けいれんでは脳の特定の部位における異常な電気的活動が、対応する筋肉群に影響を及ぼすことで、限局的な不随意運動として生じます。

局所性けいれんの分類神経学的特徴
単純部分発作意識障害を伴わない局所的な筋収縮
複雑部分発作意識障害を伴う局所的な筋収縮
二次性全般化局所から始まり全身に広がる

全身性けいれん

全身性けいれんは、脳全体に及ぶ異常な神経活動によって起こる病態で、両側性かつ対称的に全身の筋肉が収縮します。

全身性けいれんでは大脳皮質全体に広がる異常な電気的活動が、広範囲の筋肉群に同時に影響を及ぼすことによって、全身的な不随意運動として見られるのです。

  • 強直性けいれん 全身の筋肉が持続的に収縮する状態
  • 間代性けいれん 全身の筋肉が律動的に収縮と弛緩を繰り返す状態
  • 強直間代性けいれん 強直性けいれんから間代性けいれんへと移行する状態
  • ミオクロニー性けいれん 全身の筋肉が不規則に収縮する状態
  • 脱力発作 突然の筋緊張低下を伴う状態

けいれんの主な症状

けいれんの症状は、不随意な筋肉の収縮と弛緩を特徴とし、全身性または部分的な運動症状、意識障害、自律神経症状など、多岐にわたる身体症状として現れます。

全身性けいれん

全身性のけいれんは、脳全体の神経細胞が過剰に興奮することによって、体のあらゆる部分の筋肉が制御を失い、激しい収縮と弛緩を繰り返し、数分から場合によっては10分以上続きます。

全身性のけいれんでは、意識を完全に失うことも多く、体が激しく動くため、周囲の物にぶつかって怪我をする危険性が高まり、特に頭部や顔面の保護が重要です。

また、全身性けいれんの発作時には、呼吸が一時的に止まったり、心拍数が変化したり、唾液の分泌が増加したりするなど、自律神経系にも影響を及ぼすことがあります。

全身性けいれんの症状は、両側の手足が同時に硬直し、その後リズミカルな収縮運動に移行することが多いです。

この際に顔面の筋肉も同時に収縮するため、表情が歪んだり、口から泡を吹いたりする現象が観察されます。

全身性けいれんの終息後には、深い疲労感や筋肉痛、頭痛などの症状が数時間から数日間続くことがあり、この回復期間中は通常の活動が困難になることも少なくありません。

部分的なけいれんの特徴と症状

症状の分類主な特徴と症状
単純部分発作意識は保たれたまま、手足や顔の一部が不随意に動く、感覚異常やしびれを伴うことがある
複雑部分発作意識が曇った状態で、特定の部位にけいれんが起こり、自動症や異常行動を伴うことがある

部分的なけいれんは、脳の特定の領域における神経細胞の異常な興奮によって起ころ、体の限られた部分にのみ症状が現れ、発作の様相は影響を受ける脳の部位によって異なります。

手や足、顔面など、体の一部分だけが突然震えたり、硬直したりする症状が見られ、その際に意識が保たれていることも珍しくありません。

部分的なけいれんでは、運動症状だけでなく、特定の感覚異常や幻覚、めまい感などの症状を伴うことがあり、随伴症状は発作が起きている脳の部位を特定する手がかりです。

部分発作が始まった後、全身性発作に移行することもあります。

複雑部分発作の場合、意識障害を伴うため、発作中に周囲の状況を正確に認識できず、まとまりのない行動や、普段とは異なる様子を示すことがあり、数分から場合によっては長時間続きます。

けいれん時に見られる随伴症状

けいれんの前兆として、特有の感覚や症状を経験する人も多く、前兆症状は患者さん自身が発作を予測し、安全な場所に移動するなどの対応をとる貴重な機会となります。

随伴症状症状の詳細
自律神経症状発汗増加、心拍変動、血圧変化、瞳孔散大、体温上昇
感覚症状しびれ、異常感覚、めまい、視覚異常、聴覚異常
消化器症状嘔吐、よだれ、便失禁、腹部不快感、嘔気

随伴症状の中でも自律神経症状は体の深部の機能に影響を及ぼすため、医療機関での慎重な経過観察を行い、特に呼吸や循環に関わる症状には注意が必要です。

感覚症状は、けいれんの前兆として現れることが多く、特定の匂いや味、視覚的な異常を感じます。

消化器症状は、けいれんの発作中や発作後に現れることが多く、嘔吐を伴う場合は窒息を防ぐための横向き体位の確保などの対応が必要です。

けいれんの一般的な症状パターン

けいれんの症状は、以下のような段階を経て進行することが多く、それぞれの段階で特徴的な症状が現れます。

  • 前駆症状 めまいや頭痛、吐き気などが現れ、特有の感覚や違和感を経験する
  • 発作開始時 意識の変容や体の一部が硬直する症状が見られ、この時点での素早い対応が安全確保につながる
  • 発作中 筋肉の収縮と弛緩が繰り返され、不随意な運動が続くので、意識状態や症状の経過を観察することが大切
  • 発作後 意識の回復に時間がかかり、全身の疲労感や筋肉痛が残ることがあり、十分な休息が必要

けいれんの発作時には、全身の筋肉が激しく動くことで、舌を噛んだり、体のあちこちを打撲したりすることがあるため、周囲の環境への配慮が重要で、特に頭部を保護し、気道確保を行うことが求められます。

けいれんの原因

けいれんを起こす原因は、遺伝的要因から環境因子まで多岐にわたりますが、根本的には脳内の電気的活動の異常により引き起こされる神経細胞の過剰興奮状態です。

遺伝的要因による発症機序

遺伝子の変異や多型性が、けいれんの発症リスクを高める要因となることが明らかになってきており、神経伝達物質の受容体やイオンチャネルに関連する遺伝子の異常が原因です。

家族性のてんかんや遺伝性の神経疾患において、特定の遺伝子変異がけいれんの発症と密接に関連しており、遺伝子変異による神経細胞の機能異常は神経回路網全体に影響を及ぼすことで、けいれんの発症リスクを高めます。

また、遺伝子変異によるイオンチャネルの機能異常は、神経細胞の興奮性を直接的に変化させるだけでなく、シナプス伝達効率にも影響を及ぼすことで、神経回路全体の興奮性を変化させることが明らかになってきました。

環境因子による誘発要因

外部環境からの刺激や身体内部の状態変化が、けいれんを誘発する要因となることが多いです。

  • 発熱による体温上昇
  • 睡眠不足や過度な疲労
  • 強い光刺激や音刺激
  • 精神的なストレス
  • 薬物やアルコールの影響
  • 低血糖や電解質異常
  • 頭部への物理的な衝撃
  • 感染症による炎症反応

環境因子は、脳内の神経活動に直接的または間接的な影響を与えることで、けいれんの発症リスクを高める可能性があることが明らかになっています。

器質的病変による発症メカニズム

脳腫瘍や脳血管障害などの器質的な病変も、周囲の神経組織に影響を与えることでけいれんを起こします。

器質的病変神経系への影響メカニズム
脳腫瘍周囲組織の圧迫や浸潤による神経細胞の機能障害
脳血管障害血流障害による酸素供給不足と神経細胞死
外傷性病変機械的損傷による神経回路の破綻
炎症性病変免疫反応による神経組織の損傷

器質的病変による神経細胞の機能障害は、局所的な神経活動の異常を起こすだけでなく、神経回路網を介して広範囲に影響を及ぼします。

脳の器質的病変が起こす神経細胞の異常興奮は、細胞膜上のナトリウムチャネルやカリウムチャネルの機能異常が関係しています。

脳腫瘍周囲の浮腫性変化は、グリア細胞の機能障害を起こし、グルタミン酸の再取り込み機能が低下することで、けいれん発作の閾値を下げる要因です。

診察(検査)と診断

けいれんの診察および検査においては、神経学的所見の詳細な観察と各種検査データの総合的な分析を通じて、発作型の特定と基礎疾患の把握を行うことが基本です。

神経学的診察の基本アプローチ

神経学的診察では、意識状態、瞳孔反応、運動機能、感覚機能など、多角的な視点から患者さんの状態を観察することで、けいれんの性質や特徴を明らかにできます。

神経学的診察の実施にあたっては、基礎疾患や既往歴、服用中の薬剤などの情報を十分に考慮しながら、総合的な判断を行うことが重要です。

神経診察において、意識レベルの評価にはGCSスコアを用い、瞳孔反応、眼球運動、顔面筋の動き、四肢の筋力や反射などの観察を進めます。

神経学的診察項目観察のポイント
意識状態評価覚醒度、見当識、応答性の確認
脳神経検査瞳孔反応、眼球運動、顔面神経機能
運動機能検査筋力、筋トーン、協調運動
感覚機能検査表在感覚、深部感覚、複合感覚

生理学的検査による機能評価

脳波検査は、けいれんの診断において不可欠な検査手法で、発作間欠期の異常波形の検出や、発作時の脳波パターンの解析により、けいれんの性質を詳細に把握することが可能です。

誘発電位検査では、視覚、聴覚、体性感覚などの刺激に対する脳の反応を測定することで、神経伝導路の機能状態を客観的に評価できます。

さらに、筋電図検査により、けいれん時の筋活動パターンを詳細に分析することで、けいれんの発現様式や伝播経路についての貴重な情報を得られます。

  • 標準脳波検査
  • 長時間ビデオ脳波モニタリング
  • 携帯型脳波計による記録
  • 睡眠時脳波検査
  • 光刺激による誘発試験
  • 過呼吸負荷試験

画像診断による形態学的評価

MRI検査では、脳実質の微細な構造変化や血管性病変、腫瘍性病変などを高精度で検出することが可能で、けいれんの原因となる器質的病変の同定に有用です。

CT検査は、急性期の出血性病変や石灰化病変の検出に優れており、救急現場での初期評価において重要な役割を果たします。

核医学検査では、脳血流シンチグラフィーやSPECT検査により、けいれん発作時および発作間欠期における局所脳血流の変化を詳細に評価できます。

画像検査手法主な評価対象
MRI微細構造異常、腫瘍性病変
CT急性期出血、石灰化病変
SPECT局所脳血流動態評価
PET代謝機能評価、受容体分布

血液・生化学的検査による全身状態の評価

血液検査では、電解質バランス、血糖値、肝機能、腎機能など、全身状態を総合的に評価することで、けいれんの誘因となる代謝性要因を特定できます。

自己抗体検査により、自己免疫性脳炎などの免疫学的機序によるけいれんの可能性を評価でき、若年者における原因不明のけいれんの診断で役立ちます。

遺伝子検査は、特定の遺伝子変異やイオンチャネル異常に起因する、家族性のけいれん性疾患の診断において有用です。

髄液検査は、中枢神経系の感染症や炎症性疾患の評価において、急性期のけいれん発作における原因特定のために有用な情報を提供できます。

けいれんの治療法と処方薬、治療期間

けいれんに対する治療アプローチは、抗てんかん薬による薬物療法を中心とし、手術療法やその他の補助療法を組み合わせながら行います。

薬物療法による治療

抗てんかん薬による治療は、神経細胞の異常な興奮を抑制することで発作を防ぐことを目指します。

抗てんかん薬には、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、レベチラセタムなどがあり、それぞれが異なる作用機序を持っているため、発作のタイプに応じて使い分けることが重要です。

薬剤名主な特徴と使用目的
カルバマゼピン部分発作や全般性強直間代発作に有効で、特にてんかん発作の二次性全般化を防ぐ効果が高い
バルプロ酸ナトリウム欠神発作や全般性発作に広く使用され、特に小児の発作コントロールに優れた効果を示す
レベチラセタム部分発作から全般発作まで幅広く効果を発揮し、他の抗てんかん薬との相互作用が少ない

薬物療法を開始する際には、まず少量から開始し、徐々に投与量を調整しながら、発作のコントロールに最適な用量を見つけていきます。

手術療法の選択肢

薬物療法で十分な効果が得られない場合には、手術療法が選択肢として考えられ、発作の原因となる脳の特定の部位が明確な場合には、手術による治療が有効なことがあります。

手術療法には、病変切除術、脳梁離断術、迷走神経刺激療法など、複数の選択肢があり、患者さんの状態や発作の種類によって手術方法を選択します。

手術方法治療の概要と適応
病変切除術てんかん原性領域を特定し、その部分を外科的に切除する方法
脳梁離断術左右の大脳半球をつなぐ脳梁を切断し、発作の広がりを防ぐ手術
迷走神経刺激療法迷走神経に電気刺激を与え、発作を抑制する装置を埋め込む治療法

補助療法について

けいれんの治療においては、次の以下のような補助療法を組み合わせることで、より効果的な治療効果を目指しす。

  • ケトン食療法 小児のけいれん発作のコントロールに効果を示すことがあり、厳密な食事管理が必要
  • 認知行動療法 発作の前兆を認識し、対処法を学ぶことで、発作への備えを強化
  • リラクゼーション法 ストレス関連の発作を軽減する効果が期待できる
  • 生活リズムの調整 睡眠不足や疲労による発作の誘発を防ぐために大切

補助療法は、主たる治療法と組み合わせることで、長期的な発作コントロールを目指す際に重要な役割を果たします。

治療期間と経過評価

治療期間は、けいれんの原因や種類、患者さんの年齢や体質などによって大きく異なり、数か月から数年、場合によっては生涯にわたって継続的な治療が必要です。

薬物療法を開始してから発作が完全にコントロールされるまでには、通常数週間から数か月の期間を要し、この間、定期的に薬の効果や副作用をモニタリングしながら、投与量の調整を行います。

手術療法を選択した場合には、術後の回復期間を含めて半年から1年程度の期間が必要となることが多いです。

発作が2年以上抑制された場合には、薬剤の減量を検討することもありますが、必ず医師の指導のもとで行うことが重要で、突然の服薬中止は発作の再発リスクを高めることがあります。

小児の場合には、年齢とともに発作が自然に収まっていくこともあり、この場合にも慎重に薬剤の減量や中止を検討していきますが、判断は必ず専門医との相談のもとで行うことが大切です。

けいれんの治療における副作用やリスク

けいれんの治療では、抗てんかん薬をはじめとする様々な薬剤や治療法において、肝機能障害や造血器障害などの重篤な副作用から、めまいや眠気といった比較的軽度の副作用まで、多岐にわたる副作用やリスクがあります。

抗てんかん薬による全身性の副作用

抗てんかん薬の使用に伴う副作用は、薬剤の種類や投与量によって異なる発現頻度や程度を示すものの、肝臓や腎臓などの主要臓器に対する影響には特に慎重な観察が必要です。

肝機能障害は抗てんかん薬使用における重要な副作用の一つで、定期的な肝機能検査を通じて、トランスアミナーゼやγ-GTPなどの肝機能マーカーの変動を注意深く監視します。

造血器障害は特に重篤な副作用として知られており、白血球減少、血小板減少、貧血などの血液学的異常が発生することがあるため、定期的な血液検査による早期発見が不可欠です。

副作用の種類主な監視項目
肝機能障害AST、ALT、γ-GTP
腎機能障害BUN、Cr、eGFR
造血器障害白血球数、血小板数、貧血
電解質異常Na、K、Ca、Mg

中枢神経系への影響と認知機能への作用

抗てんかん薬による中枢神経系への副作用は、眠気やめまいといった比較的一般的なものから、記憶力低下や集中力障害といったより複雑な認知機能への影響まで、幅広い症状を呈します。

眠気やめまいなどの副作用は、特に投与開始時や増量時に現れることが多いです。

認知機能への影響は、学習能力や記憶力の低下として現れ、複数の抗てんかん薬を併用している際には影響がより顕著になります。

薬物相互作用によるリスク

抗てんかん薬は他の薬剤との相互作用が多いことで知られており、肝臓での代謝に関与するCYP酵素系を介した相互作用には注意が必要です。

  • 経口避妊薬との相互作用による避妊効果の低下
  • ワルファリンとの相互作用による抗凝固作用の変動
  • 抗菌薬との相互作用による血中濃度の変化
  • 抗うつ薬との相互作用によるけいれん閾値の変化
  • 降圧薬との相互作用による血圧コントロールへの影響
  • 免疫抑制剤との相互作用による免疫機能への影響

薬物相互作用は、それぞれの薬剤の効果を減弱または増強させる可能性があり、時として予期せぬ副作用を起こすことがあります。

特殊な状況下での副作用リスク

妊娠中の抗てんかん薬使用は、胎児への催奇形性のリスクを伴うため、特に第一トリメスターでの使用には慎重な判断が必須です。

リスク因子考慮すべき事項
妊娠催奇形性、胎児発育への影響
高齢代謝能力低下、副作用の増強
肝腎機能障害薬物代謝への影響
多剤併用相互作用のリスク増大

高齢者における抗てんかん薬の使用では、加齢に伴う代謝能力の低下や臓器予備能の減少により、副作用が増強される傾向にあることを考慮します。

また、肝機能や腎機能が低下している患者さんでは、薬物の代謝や排泄に影響が出るため、慎重な投与量の調整と副作用のモニタリングが重要です。

治療費について

治療費についての留意点

実際の治療費(医療費)が以下説明より高額になるケースが多々ございます。以下記載内容について当院では一切の責任を負いかねます事を予めご了承下さい。

外来診療における薬物療法の費用

抗てんかん薬による治療では、新薬と後発医薬品で大きな差が生じます。

薬剤分類1ヶ月あたりの一般的な自己負担額(3割負担の場合)
第一世代抗てんかん薬2,000円~5,000円
第二世代抗てんかん薬5,000円~15,000円
第三世代抗てんかん薬10,000円~30,000円
後発医薬品1,000円~10,000円

新薬と後発医薬品の選択は、医学的な効果と経済的な負担を総合的に判断して決定することが大切です。

入院治療における費用

入院による精密検査や治療が必要となった際の費用は、入院期間や実施する検査内容によって変動します。

  • 脳波検査基本料  4,000円~8,000円
  • MRI検査  15,000円~30,000円
  • CT検査  10,000円~20,000円
  • 血液検査一式  3,000円~10,000円
  • 薬物血中濃度測定  5,000円~15,000円

専門的検査・処置の費用

検査・処置内容一般的な自己負担額(3割負担の場合)
長時間ビデオ脳波モニタリング30,000円~50,000円
誘発電位検査8,000円~15,000円
脳血流SPECT20,000円~40,000円
脳磁図検査25,000円~45,000円

以上

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