腹水 – 消化器の疾患

腹水とは、私たちの体の腹腔内に通常以上の水分が蓄積してしまう症状であり、肝臓や心臓の疾患、またはがんなどが原因となって発症することがあります。

おなかが膨らんで重たく感じられたり、呼吸が困難になったりといった不快な症状を伴うことが多く、日常生活に支障をきたす可能性があります。

医師による丁寧な診察と超音波検査などを通じて、腹水の状態や原因となっている病気を見つけ出すことができます。

この記事を書いた人
丸岡 悠(まるおか ゆう)
丸岡 悠(まるおか ゆう)
外科医

1988年山形県酒田市生まれ。酒田南高校卒業後、獨協医科大学(栃木)にて医師免許取得。沖縄県立北部病院、独立行政法人日本海総合病院を経て現職(医療法人丸岡医院)。

腹水の種類(病型)

腹水は背景疾患によって異なる性質を示し、その特徴を理解することで診断精度が向上します。

医学的には主に6つの病型に分類され、それぞれの発生機序や性状には明確な違いがみられます。

肝硬変による腹水(門脈圧亢進性腹水)

肝硬変による腹水は、門脈圧亢進症に起因する最も代表的な病型です。肝臓の線維化進行によって門脈圧が上昇し、正常値の5-10mmHgから12mmHg以上に達することで発症します。

門脈圧の上昇は血中アルブミン値の低下を引き起こし、通常3.8-5.3g/dLの基準値から3.0g/dL未満まで低下することも珍しくありません。

この変化が血液中のタンパク質バランスを崩し、腹腔内への水分貯留を促進します。

検査項目正常値肝硬変性腹水の特徴
血清アルブミン3.8-5.3g/dL3.0g/dL未満
門脈圧5-10mmHg12mmHg以上
腹水蛋白4.0g/dL以上2.5g/dL未満

心不全による腹水(心性腹水)

心不全による腹水は、心臓の収縮力低下が主因となります。

左室駆出率が正常値の55-70%から40%未満に低下すると、静脈圧が上昇して腹水が貯留し始めます。

中心静脈圧は通常2-6mmHgですが、心不全では10-15mmHgまで上昇することで、腹腔内の水分バランスが顕著に変化します。

  • 右心房圧:通常値3-8mmHg → 上昇時15mmHg以上
  • 下大静脈径:正常値16mm以下 → 拡張時20mm以上
  • 肺動脈楔入圧:基準値6-12mmHg → 上昇時18mmHg以上

悪性腫瘍による腹水(癌性腹水)

悪性腫瘍に関連する腹水では、腹水中のCEA値が血清の基準値(5ng/mL未満)の数十倍から数百倍に上昇します。

腫瘍マーカーCA125も通常の35U/mL未満から著しく上昇し、1000U/mL以上を示すこともあります。

マーカー基準値癌性腹水での値
CEA5ng/mL未満200ng/mL以上
CA12535U/mL未満1000U/mL以上
ADA21IU/L未満50IU/L以上

感染症による腹水(細菌性腹膜炎)

細菌性腹膜炎による腹水の特徴は、腹水中の好中球数増加にあります。

通常250/mm³未満である好中球数が、感染時には500/mm³以上に上昇します。

また、腹水中のLDH値も基準の200IU/L未満から400IU/L以上まで上昇することがあります。

膵炎・腎疾患による腹水

膵炎や腎疾患による腹水では、各疾患特有の検査値異常が認められます。

急性膵炎では血清アミラーゼ値が正常上限(125U/L)の3倍以上に上昇し、腹水中のアミラーゼ値は血清値の更に2-3倍高値を示します。

疾患検査項目基準値異常値
急性膵炎血清アミラーゼ40-125U/L375U/L以上
慢性腎不全血清Cr0.6-1.1mg/dL2.0mg/dL以上
ネフローゼ尿蛋白0.15g/日未満3.5g/日以上

腹水の病型を正確に把握することは、個々の患者さんの病態を理解し、診療方針を決定する上で重要な意味を持ちます。

腹水の主な症状

腹水は背景にある疾患によって異なる症状パターンを示し、その進行速度や重症度も多様な様相を呈します。

各病型における身体的変化と日常生活への具体的な影響について、数値データを交えながら詳しく説明いたします。

一般的な腹水症状

腹水の初期症状として最も特徴的なのは、腹部の膨満感と急激な体重増加です。

腹囲は通常の状態から1週間で2-3cm、1ヶ月で5cm以上の増加を示し、体重は水分貯留により3-4日で1kg、1週間で2-3kgの増加がみられます。

この体重増加は、通常の食事や運動による変動とは異なり、短期間で急激に進行する点が特徴的です。腹囲が90cmから2週間で100cmまで増加するような例も珍しくありません。

期間腹囲増加体重増加
3-4日1-2cm1kg前後
1週間2-3cm2-3kg
1ヶ月5cm以上5-7kg

肝硬変性腹水の症状

肝硬変による腹水では、腹部膨満に加えて全身の代謝機能低下による多彩な症状が出現します。

38%の患者で食欲低下が初期から認められ、62%で全身倦怠感を自覚します。下肢浮腫は75%以上の患者で確認され、夕方になると顕著になる傾向があります。

血液検査では、血清アルブミン値が正常値の3.8-5.3g/dLから3.0g/dL未満まで低下し、これに伴って全身の浮腫も進行します。

症状出現頻度重症度評価
食欲低下38%中等度
全身倦怠感62%高度
下肢浮腫75%中等度~高度

心不全性腹水の症状

心不全による腹水では、呼吸器症状が顕著です。安静時の呼吸数が正常値の12-18回/分から20-24回/分に増加し、労作時の息切れは6分間歩行で通常の80-100m以上の低下を示します。

夜間の呼吸困難は特に特徴的で、約65%の患者が経験します。横臥位での睡眠が困難となり、2-3個の枕を使用して上半身を30度以上挙上した姿勢をとることを余儀なくされます。

症状評価項目正常値異常値
安静時呼吸数12-18回/分20-24回/分
6分間歩行距離400-500m300-320m
夜間呼吸困難なし65%で出現

腹水による症状は、その進行度や原因疾患によって強さや性質が異なりますが、いずれの場合も患者さんのQOLに大きな影響を与えます。

症状の種類や程度を正確に把握することは、今後の経過を予測する上で重要な指標となります。

腹水の原因

腹水は複数の病態が関与する複雑な病態生理を示します。

主要な原因疾患として、肝硬変、心不全、悪性腫瘍、感染症、膵炎、腎疾患などが知られており、それぞれの疾患特有の発生機序によって腹水が形成されます。

肝硬変による腹水の発生機序

肝硬変では、肝実質の線維化により門脈圧が正常値の5-10mmHgから12mmHg以上に上昇し、これが腹水形成の主因となります。

門脈圧亢進症により腸管からのリンパ液産生は通常の2-3倍に増加し、血清アルブミン値は正常値3.8-5.3g/dLから3.0g/dL未満まで低下します。

指標正常値肝硬変時
門脈圧5-10mmHg12mmHg以上
血清アルブミン3.8-5.3g/dL3.0g/dL未満
リンパ液産生量800-1000mL/日2000-3000mL/日

心不全による腹水の形成過程

心不全による腹水形成では、心拍出量の低下が中心的な役割を果たします。

左室駆出率が正常値の55-70%から40%未満に低下すると、静脈圧は正常値の2-6mmHgから10-15mmHgまで上昇します。

循環動態指標正常値心不全時
左室駆出率55-70%40%未満
中心静脈圧2-6mmHg10-15mmHg
心拍出量4-8L/分3L/分未満

悪性腫瘍による腹水の発症メカニズム

悪性腫瘍では、腫瘍細胞が産生する血管内皮増殖因子(VEGF)が重要な役割を担います。

腹水中のVEGF濃度は健常者の10-50倍に上昇し、これにより血管透過性が著しく亢進します。

腫瘍マーカー基準値癌性腹水時
VEGF100pg/mL未満1000-5000pg/mL
CEA5ng/mL未満200ng/mL以上
CA12535U/mL未満1000U/mL以上

腹水の病態を理解することは、適切な診断と経過観察の基盤となり、患者さんの予後改善に向けた重要な第一歩となります。

各原因疾患における数値の変動を把握することで、より正確な病態評価が実現します。

腹水の診察・検査と診断について

腹水の診断は、問診から画像診断まで複数のステップを経て進めていきます。

腹水の存在を確認するだけでなく、原因となる疾患を特定し、病態の重症度を総合的に判断します。

具体的な数値指標を用いながら、段階的な診断プロセスについて説明いたします。

問診と身体診察

問診では体重変化や腹部膨満感の経過を時系列で把握します。

腹水貯留による体重増加は通常1週間で2-3kg、腹囲増加は5cm以上となります。

身体診察では、腹水量が500mL未満の場合は診察所見が明確でないものの、1000mL以上になると腹部の打診で移動性濁音を確認できます。

腹水量身体所見診察の特徴
500mL未満所見不明瞭要画像診断
500-1000mL波動触知側腹部で確認
1000mL以上移動性濁音明確に確認可

血液検査による評価

血液検査では、複数の検査項目を組み合わせて評価を行います。

肝機能検査ではALT(基準値:8-40 U/L)、AST(基準値:8-40 U/L)、ALP(基準値:115-359 U/L)を測定し、腎機能検査ではBUN(基準値:8-20 mg/dL)、Cr(基準値:0.6-1.1 mg/dL)、eGFR(基準値:90 mL/min/1.73m²以上)を確認します。

検査分類検査項目基準値
肝機能ALT/AST8-40 U/L
腎機能Cr0.6-1.1 mg/dL
栄養状態Alb3.8-5.3 g/dL

画像診断の実際

腹部超音波検査では、プローブの位置や角度を調整しながら、腹水の存在と分布を評価します。

CT検査では、単純CTとヨード造影剤を用いた造影CTを組み合わせ、より詳細な情報を得ます。

検査方法検出感度所要時間
超音波100mL~15-20分
CT50mL~10-15分
MRI50mL~30-40分

腹水検査の実施

腹水穿刺による検体検査では、性状、比重、蛋白量、細胞数など、複数の項目を測定します。

腹水中の総蛋白量(基準:1.0g/dL以上)、アルブミン値(基準:1.1g/dL以上)、好中球数(基準:250/mm³未満)などが診断の重要な指標となります。

各種検査結果を総合的に判断し、原因疾患の特定と病態の評価を進めていくことで、より正確な診断が導き出されます。

腹水の治療法と処方薬、治療期間

腹水の治療方法は、原因となる疾患や病態によって異なりますが、薬物療法を中心とした総合的な治療が必要となります。

利尿薬による水分コントロール、腹水穿刺による直接的な排液、さらには栄養療法や外科的治療など、複数のアプローチを組み合わせることで治療効果を高めています。

治療期間は原因疾患により大きく異なり、数週間から半年以上の長期にわたる場合もあります。

病型別の治療アプローチ

肝硬変による腹水では、1日の塩分摂取量を6g以下に制限し、利尿薬による水分バランスの調整を行います。

心不全による腹水の場合には、心機能の改善を目指した治療と並行して、1日の水分摂取量を1000-1500ml程度に制限しながら利尿薬による治療を進めていきます。

悪性腫瘍による腹水に対しては、抗がん剤による原発巣への治療と、1回につき2-3リットルの腹水穿刺を組み合わせた治療を実施し、患者さんの症状緩和を図ります。

感染症による腹水では、起炎菌に対する抗生物質治療を7-14日間実施するとともに、厳密な水分出納管理を行います。

病型主な治療法治療期間の目安
肝硬変性腹水利尿薬・塩分制限3-6か月以上
心不全性腹水心不全治療・利尿薬2-4か月
悪性腫瘍性腹水抗がん剤・腹水穿刺原疾患による
感染性腹水抗生物質・水分管理2-4週間
膵炎性腹水膵炎治療・水分管理4-8週間

薬物療法による治療

腹水の薬物療法では、ループ利尿薬とカリウム保持性利尿薬を併用することで、効率的な水分排泄を促進します。

フロセミド(ラシックス)は20-160mg/日から開始し、尿量や体重減少の程度を見ながら投与量を調整していきます。

スピロノラクトン(アルダクトンA)は25-100mg/日を基本投与量とし、血清カリウム値を確認しながら用量を決定します。

トルバプタン(サムスカ)は、従来の利尿薬で効果不十分な場合に追加することで、より効果的な水分排泄が期待できます。

投与開始後は尿量と血清ナトリウム値を慎重にモニタリングしながら、7.5-15mg/日の範囲で投与量を調整します。

  • フロセミドの投与量調整:尿量1500-2000ml/日を目標
  • スピロノラクトンの血中濃度モニタリング:2週間ごと
  • トルバプタンの効果判定:投与開始後7日以内

腹水穿刺による治療

難治性腹水に対する腹水穿刺では、1回の処置で2-3リットルの排液を目標とします。

腹水穿刺時には循環血漿量の維持のため、排液量に応じたアルブミン製剤の投与が重要です。

一般的に、2リットル未満の排液では25gのアルブミン、2-5リットルの排液では50g、5リットル以上の排液では75gのアルブミンを投与します。

状態腹水穿刺の頻度アルブミン補充
軽度腹水2-4週間ごと25g/2L未満
中等度腹水1-2週間ごと50g/2-5L
重度腹水週1-2回75g/5L以上

治療経過の評価と対応

治療効果の判定には、体重変化、腹囲測定、血液検査などの客観的指標を用います。

体重は毎日の測定が基本で、1日あたりの減少が0.5-1.0kg程度となるように利尿薬を調整します。腹囲測定は週1-2回実施し、治療効果の指標とします。

血液検査では、電解質バランス、腎機能、肝機能を2-4週間ごとに評価します。

評価項目基準値評価間隔
体重減少0.5-1.0kg/日毎日
腹囲変化1-2cm/週週1-2回
血清Na値135-145mEq/L2週間ごと
血清K値3.5-5.0mEq/L2週間ごと

腹水の治療では、原因疾患の改善と水分バランスの適正化を図りながら、長期的な視点で治療を継続していくことが求められます。

患者さんの状態に応じて治療方針を柔軟に調整し、QOL(生活の質)の維持・向上を目指した治療を進めていきます。

腹水の治療における副作用やリスク

腹水の治療過程では、使用する薬剤や処置による様々な副作用とリスクが伴います。

利尿薬による治療では電解質バランスの乱れや腎機能障害が発生し、腹水穿刺では出血や感染のリスクが存在します。

医学的な観察と定期検査による早期発見が重要となり、各病型に応じた慎重な対応が必要です。

利尿薬治療に伴う副作用とリスク

利尿薬による治療では、電解質(体内のミネラル)バランスの変動が起こります。血清カリウム値が3.5mEq/L未満になると低カリウム血症となり、重症では致死的な不整脈を引き起こします。

一方、カリウム保持性利尿薬の使用により血清カリウム値が5.5mEq/Lを超えると、高カリウム血症による危険な不整脈が発生します。

血清ナトリウム値が125mEq/L未満まで低下すると、意識障害やけいれんなどの神経症状が出現し、緊急の補正が必要となります。

これらの電解質異常は、定期的な血液検査によるモニタリングと、投与量の細やかな調整により予防できます。

電解質異常危険値主な症状
低カリウム血症<3.5mEq/L不整脈、筋力低下
高カリウム血症>5.5mEq/L不整脈、心停止
低ナトリウム血症<125mEq/L意識障害、けいれん

腹水穿刺に関連するリスク

腹水穿刺の手技に関連する合併症として、穿刺部位からの出血が1-2%、腹腔内感染が0.5-1%の頻度で発生します。

1回の穿刺で5リットル以上の大量排液を行うと、循環血液量の急激な減少により血圧が80mmHg以下に低下し、腎機能障害を引き起こします。

穿刺に伴う腸管損傷は0.1%未満と稀ですが、発生すると腹膜炎(おなかの中の膜の炎症)を併発し、重篤な経過をたどります。

アルブミン製剤の投与により、これらの合併症の発生率を30-50%低減できます。

穿刺量アルブミン投与量合併症発生率
2-5L50g3-5%
5-8L75g5-8%
8L以上100g8-10%

病型別の注意点とリスク管理

肝硬変による腹水では、利尿薬使用により血中アンモニア値が上昇し、肝性脳症(意識障害)を誘発します。

血中アンモニア値が150μg/dL以上になると、傾眠から昏睡へと進行する危険性が高まります。

心不全による腹水では、急激な水分除去により血圧が20%以上低下すると、心臓や腎臓の機能が悪化します。

これらの臓器障害を予防するため、1日の体重減少を0.5kg以下に制限します。

病型監視項目警戒値
肝硬変血中アンモニア150μg/dL以上
心不全収縮期血圧低下率20%以上
悪性腫瘍体温上昇38度以上

長期治療に伴う合併症

長期の利尿薬使用では、ビタミンB1値が基準値(24-66ng/mL)を下回り、重症では意識障害やウェルニッケ脳症を引き起こします。

また、骨密度が若年成人平均値の70%未満まで低下すると、骨折リスクが著しく上昇します。

低アルブミン血症では、血清アルブミン値が2.5g/dL未満になると創傷治癒が遅延し、感染症に対する抵抗力も低下します。

筋力低下は、握力が男性26kg未満、女性18kg未満になるとADL(日常生活動作)の支障となります。

合併症評価項目基準値
低栄養血清アルブミン3.8-5.2g/dL
骨粗鬆症骨密度YAM70%以上
サルコペニア握力(男/女)26/18kg以上

腹水治療における副作用やリスクを最小限に抑えるためには、定期的な検査と観察による早期発見が不可欠です。

医療スタッフとの密接な連携のもと、安全な治療継続を目指すことが大切となります。

治療費について

治療費についての留意点

実際の治療費(医療費)が以下説明より高額になるケースが多々ございます。以下記載内容について当院では一切の責任を負いかねます事を予めご了承下さい。

処方薬の薬価

利尿薬の基本治療薬であるフロセミド(ラシックス)は1錠あたり9.8円と比較的安価な設定となっており、補助的に使用するスピロノラクトン(アルダクトンA)も1錠15.6円と経済的な負担は少なめです。

一方で、難治性腹水に使用するトルバプタン(サムスカ)は1錠2,419円と高額であり、長期使用時には医療費の大きな部分を占めることになります。

1週間の治療費

入院での治療では、基本入院料として1日当たり約5,000円が発生し、これに各種の処置料や検査料が加算されるため、1週間の合計で約50,000円に達します。

対照的に、外来診療の場合は、定期的な診察と処方薬による治療が中心となるため、1週間で約15,000円程度に抑えられます。

費用項目具体的な金額
入院基本料1日5,000円
処置・検査料1回7,000円
薬剤費(標準)週7,000円

1か月の治療費

定期的な腹水穿刺を含む総合的な治療では、1か月あたりの医療費総額は約200,000円に上ります。

入院期間の延長や合併症への対応が必要となった場合には、この金額はさらに増加することを念頭に置く必要があります。

治療形態月間費用目安
外来通院60,000円前後
入院治療200,000円前後
在宅医療100,000円前後
  • 基本診療料:再診料2,880円+外来診療料730円
  • 処置関連:腹水穿刺3,000円+排液加算2,000円
  • 検査費用:血液検査4,000円+画像診断5,000円
  • 投薬費用:標準的な利尿薬7,000円/週
  • 入院時食事療養費:1日1,920円(一般病床の場合)

医療費の実質的な負担額は、患者さんの保険制度や所得区分によって大きく異なりますので、医療ソーシャルワーカーに相談することをお勧めします。

以上

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