精巣上体炎(epididymitis)とは、精巣上体に炎症が生じる病気のことです。
精巣上体は精子の成熟と貯蔵を担う器官で、この部位に細菌が侵入すると炎症が起こります。
患者さんの多くは陰嚢の腫れや痛み、発熱、排尿時の不快感などの症状を経験し、状況によっては深刻な合併症に発展することもあります。
精巣上体炎の種類(病型)
精巣上体炎は、その感染経路や症状の経過に基づいて主に4つの病型に分類されます。
急性精巣上体炎
急性精巣上体炎は、突如として症状が現れ、比較的短い期間で進行します。
この病型の特徴は、急激な炎症反応を伴い、数日から数週間という短期間で症状が進行することが多く、早期に診断し対応することが非常に大切です。
急性精巣上体炎の主な原因は細菌感染で、尿路感染症や性感染症から波及するケースがあります。
また、免疫力の低下や解剖学的なことが関係している場合もあるため、患者さんの背景を考慮した診断アプローチが欠かせません。
慢性精巣上体炎
慢性精巣上体炎とは、3か月を超えて症状が続く精巣上体炎の病型です。
この型は、急性期の症状が完全に治まらずに長引いたり、何度も再発を繰り返したりすることで慢性化する可能性があります。
慢性精巣上体炎の特徴的な点は、症状の強さが変動しながら長期間持続することです。
慢性化の背景には、初期治療が不十分であったことや抗生物質に耐性を持つ菌の存在、あるいは自己免疫疾患などの全身性疾患が関与しているケースもあります。
病型 | 主な特徴 |
急性精巣上体炎 | 突然の発症、短期間での進行 |
慢性精巣上体炎 | 3か月以上の症状持続、変動する症状強度 |
性感染症関連精巣上体炎
性感染症関連精巣上体炎は、性行為を通じて感染する病原体が原因となって発症します。
この病型は主に性的活動が活発な若年層から中年層に多く見られ、感染拡大を防ぐ観点から、パートナーも同時に治療することが重要です。
性感染症関連精巣上体炎の代表的な起因菌には、クラミジア・トラコマティスや淋菌があります。
また、HIV感染者の場合、免疫力の低下により日和見感染として非典型的な病原体による精巣上体炎が発症する可能性も。
非性感染症関連精巣上体炎
非性感染症関連精巣上体炎は、性行為以外の経路で感染が起こる精巣上体炎の病型のことです。
尿路感染症から上向きに感染が広がるケースや、血液を介して感染が広がるケース、さらにはムンプスウイルスなどのウイルス性感染症に関連するものが含まれます。
非性感染症関連精巣上体炎の特徴的な点は、幅広い年齢層で発症し、子どもから高齢者までさまざまな年齢の患者さんで見られることです。
病型 | 主な感染経路 |
性感染症関連精巣上体炎 | 性行為による感染 |
非性感染症関連精巣上体炎 | 尿路感染症、血液を介した感染、ウイルス感染など |
精巣上体炎の主な症状
精巣上体炎の症状は、病型により異なる特徴を示しますが、共通して陰嚢の痛みや腫れが主要な症状です。
急性精巣上体炎の症状
急性精巣上体炎では、突然の激しい症状が現れます。
患者さんは、片側または両側の陰嚢に急激な痛みを感じ、その部位が腫れて熱を持ち、さらに、発熱や悪寒、倦怠感などの全身症状を伴うことも多いです。
排尿時に痛みや不快感を感じる場合もあります。
症状 | 特徴 |
陰嚢の痛み | 急激で激しい |
陰嚢の腫れ | 顕著で熱感を伴う |
全身症状 | 発熱、悪寒、倦怠感 |
排尿症状 | 痛みや不快感 |
このような症状は通常、数日から数週間続き、治療が行われないと重症化する可能性があります。
慢性精巣上体炎の症状
慢性精巣上体炎では、陰嚢の鈍痛や不快感が主な症状です。
急性期ほどの激しい痛みは感じにくいですが、長期間にわたって症状が継続するため、患者さんの生活の質に大きな影響を及ぼすことがあります。
慢性精巣上体炎の主な症状
- 持続的な陰嚢の鈍痛や不快感
- 軽度から中程度の陰嚢の腫れ
- 排尿時の軽い痛みや違和感
- 精巣上体の硬化や肥大
これらの症状は、数ヶ月から数年にわたって続くことがあります。
性感染症関連精巣上体炎の症状
性感染症関連精巣上体炎の症状は、急性精巣上体炎と類似していますが、いくつかの特徴的な症状が加わることがあります。
症状 | 詳細 |
尿道炎症状 | 排尿時の痛みや尿道からの分泌物 |
陰嚢の痛み | 片側または両側に生じる激しい痛み |
発熱 | 38度以上の高熱を伴うことがある |
性器の不快感 | 性器全体の違和感や痛み |
これらの症状に加え、性器や肛門周囲に発疹や潰瘍が現れることもあり、総合的な診断が求められます。
非性感染症関連精巣上体炎の症状
非性感染症関連精巣上体炎の症状は、急性精巣上体炎と似ていますが、尿路系の症状がより顕著に現れることが特徴的です。
主な症状には、頻尿や排尿時の痛み、下腹部の不快感などが含まれ、これらの症状が陰嚢の痛みや腫れに先行して現れることもあります。
また、基礎疾患がある場合は、その疾患特有の症状が併発することもあるため、総合的な症状の把握が必要です。
精巣上体炎の原因・感染経路
精巣上体炎は、多岐にわたる病原体によって引き起こされ、複数の感染経路を持つ複雑な感染症です。
細菌性原因
細菌性の精巣上体炎は、最もよく見られる形態で、主に尿路や性器に存在する病原菌が原因です。
この種の感染は、上行性感染と呼ばれる仕組みで起こることが多く、尿道から膀胱、そして精管を通って精巣上体に到達するという経路をたどります。
細菌性精巣上体炎の主な原因菌は、大腸菌やクラミジア・トラコマティス、淋菌などです。
大腸菌による感染は主に尿路感染症に関連して発生する一方で、クラミジアや淋菌による感染は性行為を通じて広がることが多く、患者さんの年齢や生活習慣によって感染のリスクが異なります。
原因菌 | 主な感染経路 |
大腸菌 | 尿路感染症 |
クラミジア | 性行為 |
淋菌 | 性行為 |
ウイルス性原因
ウイルス性の精巣上体炎は、細菌性ほど頻繁には見られませんが、原因の一つです。
代表的なウイルス性原因は、ムンプスウイルスで、特に思春期以降の男性がムンプス(おたふく風邪)にかかった際に合併症として発症することがあります。
ムンプスウイルスによる精巣上体炎は、血液を介して感染が広がるため、全身感染の一部として現れるのが特徴です。
また、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染している人では、免疫機能の低下に伴い、通常では病気を引き起こさない微生物によっても精巣上体炎が起こる可能性があります。
非感染性原因
精巣上体炎の全ての事例が感染性の原因によるものではなく、感染以外の要因によって引き起こされることもあります。
この種の精巣上体炎は、化学物質による刺激や物理的な傷害、あるいは自己免疫反応などによって起こり、感染性のものとは異なる対応が必要です。
尿が逆流することによる化学的刺激や、外からの衝撃による物理的な傷害は、精巣上体に炎症反応を引き起こし、精巣上体炎と似た症状を示すことがあります。
また、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患に関連して精巣上体炎が発症することも。
非感染性原因 | 特徴 |
化学的刺激 | 尿の逆流など |
物理的損傷 | 外傷 |
自己免疫反応 | 全身性疾患に関連 |
リスク因子と感染経路
精巣上体炎になりやすいリスク因子は、以下の通りです。
- 性的活動(特に複数の相手との関係や防護具を使用しない性行為)
- 尿路の形態的な異常
- 前立腺肥大症などの下部尿路閉塞
- カテーテル留置などの医療行為
- 免疫機能の低下
診察(検査)と診断
精巣上体炎の診断には、詳細な問診、綿密な身体診察、そして各種検査を組み合わせた総合的なアプローチが求められます。
問診
性行為の有無、尿路感染症の既往、外傷歴といった情報は、診断の重要な手がかりとなります。
さらに、症状の発症時期や経過、痛みの性質や部位、随伴症状の有無なども、診断を進めるうえで欠かせない情報です。
問診項目 | 重要性 |
性行為歴 | 性感染症関連の可能性評価 |
尿路感染症既往 | 非性感染症関連の可能性評価 |
症状の経過 | 急性か慢性かの判断材料 |
痛みの性質 | 他の陰嚢内疾患との鑑別 |
身体診察の実施
身体診察では、陰嚢の視診と触診が中心です。
陰嚢の腫れや発赤、熱感の有無を丁寧に確認し、精巣上体の腫大や圧痛の程度を慎重に評価します。
加えて、精巣挙筋反射(クレマステル反射)の確認や、精索の捻転の有無を調べるプレーンサイン検査なども実施されることがあります。
血液検査と尿検査
血液検査と尿検査は、炎症の程度や原因菌の特定に大きな役割を果たします。
- 血液検査:白血球数やCRP(C反応性タンパク)値を測定し、体内の炎症の強さを客観的に評価します。
- 尿検査:尿沈渣の顕微鏡観察や尿培養を行い、感染の有無や具体的な原因菌を同定します。
検査項目 | 目的 |
血液検査(白血球数、CRP) | 炎症の程度の評価 |
尿沈渣顕微鏡観察 | 尿路感染の有無の確認 |
尿培養 | 原因菌の同定と薬剤感受性の確認 |
画像診断
画像診断は、精巣上体炎の確定診断や潜在的な合併症の評価に重要です。
主に活用される画像検査
- 超音波検査:非侵襲的で即時に結果が得られ、精巣上体の腫大や血流増加を鮮明に評価できる。
- CT検査:膿瘍形成などの重篤な合併症の評価に効果的。
- MRI検査:軟部組織のコントラストが高く、病変の詳細な評価が可能。
中でも超音波検査は、簡便さと非侵襲性から、最も頻繁に用いられる画像診断法です。
性感染症スクリーニング
性感染症関連の精巣上体炎が疑われる状況では、クラミジアや淋菌などの病原体検査が実施されます。
尿検体や尿道スワブを用いた核酸増幅検査(NAAT)が標準的で、高い感度と特異度で病原体を正確に検出が可能です。
精巣上体炎の治療法と処方薬、治療期間
精巣上体炎の治療は、原因となる病原体を特定し、抗生物質を選択すると共に、症状をやわらげるための支持療法を組み合わせて行われます。
抗生物質療法
精巣上体炎の主な治療法は抗生物質療法で、原因となる病原体に合わせて薬剤が選ばれます。
急性の細菌性精巣上体炎の初期治療では、幅広い種類の細菌に効果がある抗生物質が使われることが多く、代表的な薬はフルオロキノロン系抗菌薬やセフェム系抗菌薬です。
これらの薬は、尿路感染症や性感染症の原因となる多くの細菌に効果があるため、初期治療に向いており、通常は7〜14日間、口から飲む薬が処方されます。
抗生物質 | 主な適応 |
フルオロキノロン系 | 広範囲の細菌感染 |
セフェム系 | グラム陽性菌・陰性菌感染 |
原因特異的治療
クラミジア感染による精巣上体炎の場合、アジスロマイシンやドキシサイクリンなどのマクロライド系抗生物質が効果的で、通常7日間の服用です。
淋菌感染による場合は、セフトリアキソンを1回注射し、アジスロマイシンを併せて服用する治療法が選ばれることがあります。
ウイルスが原因の精巣上体炎の場合、抗ウイルス薬の効果はあまり期待できないため、主に症状をやわらげる治療が中心です。
原因病原体 | 推奨される抗生物質 |
クラミジア | アジスロマイシン、ドキシサイクリン |
淋菌 | セフトリアキソン + アジスロマイシン |
支持療法
抗生物質による治療と同時に、患者さんの症状をやわらげ、回復を早めるための支持療法が大切です。
主な支持療法
- 安静にすること(特に症状が強い時期)
- 局所を冷やすこと(炎症が始まった初期)
- 陰嚢を持ち上げること(むくみを軽くする)
- 十分な水分を取ること
- 痛み止めを使うこと(非ステロイド性抗炎症薬など)
治療期間
精巣上体炎の治療期間は、急性の細菌性精巣上体炎の場合、2〜4週間程度の治療期間が必要です。
最初の抗生物質による治療は通常7〜14日間ですが、症状が良くならない時や再び悪くなるのを防ぐために、治療期間が延びることがあります。
治療を始めてから48〜72時間以内に症状が良くなるのが普通ですが、完全に回復するまでには時間がかかることも。
特殊な状況における治療
長く続く精巣上体炎や、感染が原因ではない精巣上体炎の治療には、一般的な急性の細菌性精巣上体炎とは違うやり方が必要です。
長く続く精巣上体炎の場合、長期間の抗生物質治療や炎症を抑える治療が考慮され、手術が検討されることもあります。
感染が原因ではない精巣上体炎、特に自己免疫疾患に関係するものでは、元になっている病気の治療が大切です。
予後と再発可能性および予防
精巣上体炎からの回復見込みは概ね良好ですが、対応と予防策の徹底が再発リスクの低減に重要となります。
予後の一般的な傾向
多くの患者さんは、治療を行うと、症状の改善を実感します。
急性精巣上体炎の事例では、通常1〜2週間で症状がやわらぎ始め、4〜6週間で完全に回復するケースが多く見られます。
一方、慢性精巣上体炎の場合は症状が長引く傾向があり、完全な回復までに数ヶ月を要することも珍しくありません。
精巣上体炎の種類 | 一般的な回復期間 |
急性精巣上体炎 | 4〜6週間 |
慢性精巣上体炎 | 数ヶ月以上 |
予後に影響を与える要素は、早期の診断と介入、患者さんの年齢、基礎疾患の有無などです。
再発のリスクと要因
精巣上体炎の再発は、さまざまな要因によって左右されます。
再発リスクを高める主な要因
- 不十分な初期治療
- 性感染症の再感染
- 尿路の構造的問題
- 免疫機能の低下
- 不適切な生活習慣(水分摂取不足、長時間の座位など)
合併症と長期的な影響
精巣上体炎が管理されない状況では、いくつかの合併症が発生する可能性があります。
合併症 | 発生頻度 |
膿瘍形成 | 5〜10% |
慢性痛 | 10〜15% |
精巣萎縮 | 1〜3% |
特に注意すべき点は、精巣上体炎が男性の妊孕(にんよう)性に影響を及ぼす可能性です。
両側性の精巣上体炎や重症例においては、精子の質や量に影響が出て、一時的または永続的な不妊につながるケースがあります。
効果的な予防策
精巣上体炎の予防には、多角的なアプローチが求められます。
主要な予防策
- 安全な性行為の実践:コンドームの使用や定期的なSTD検査の受診
- 衛生管理:特に排尿後の清潔保持
- 十分な水分摂取:尿路感染のリスクを下げる
- 規則的な排尿:膀胱を完全に空にするよう心がける
- 適度な運動:血液循環を促進し、免疫機能を向上させる
これらの予防策を日常生活に組み込むことで、精巣上体炎の発症リスクを大幅に抑えられます。
精巣上体炎の治療における副作用やリスク
精巣上体炎の治療は、使う薬や治療法によっては副作用やリスクが生じる可能性があります。
抗生物質関連の副作用
抗生物質による治療で最もよく見られる副作用は、胃腸の不調(吐き気、嘔吐、下痢)です。
また、抗生物質を使うことでアレルギー反応が起きることもあります。
特に、ペニシリン系やセフェム系の抗生物質に対するアレルギー反応は比較的多く見られるため、薬のアレルギー歴の確認が必要です。
抗生物質 | 主な副作用 |
フルオロキノロン系 | 腱の障害、神経系への影響 |
マクロライド系 | 肝臓機能の低下、心電図の異常 |
薬剤耐性菌の出現リスク
抗生物質を必要以上に使ったり、正しく使わなかったりすると、薬が効かない細菌(薬剤耐性菌)が現れるリスクが高まります。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の副作用
精巣上体炎の症状をらやわげるために使われるNSAIDsの最も一般的な副作用は胃腸の不調で、胃潰瘍や消化管からの出血のリスクが高まる可能性があります。
また、腎臓の働きが悪くなったり、心臓や血管に問題が生じたりすることも報告されています(特に高い量を長期間使う場合)。
これらのリスクは、高齢の方や、もともと胃腸、腎臓、心臓や血管に病気がある方でより顕著です。
NSAIDs | 主な副作用 |
イブプロフェン | 胃腸の不調、腎臓機能の低下 |
ナプロキセン | 心臓や血管の問題、消化管からの出血 |
治療が遅れたり適切でなかったりした場合のリスク
精巣上体炎の治療が遅れると、合併症のリスクが高まる可能性があります。
- 膿がたまる(膿瘍形成)
- 精巣が小さくなる(萎縮)
- 長期間続く痛み
- 子供をつくる能力の低下
これらの合併症は患者さんの生活の質に長期的な影響を与える可能性があるため、早めに治療を受けることが欠かせません。
手術に関連するリスク
重い症状の場合や合併症がある場合に行う手術に関連する一般的なリスクは、麻酔による問題、出血、感染などです。
また、精巣上体や精巣に対する手術は、子供をつくる能力に影響を与えたり、見た目の変化を引き起こしたりする可能性があります。
治療費について
実際の治療費(医療費)が以下説明より高額になるケースが多々ございます。以下記載内容について当院では一切の責任を負いかねます事を予めご了承下さい。
初診料と再診料
初診料は2,880円、再診料は730円が基本となります。
検査費用
尿検査や血液検査はそれぞれ1,000円前後、超音波検査は約3,000円です。
検査項目 | 費用 |
尿検査 | 1,000円 |
血液検査 | 1,000円 |
超音波検査 | 3,000円 |
処置費用
抗生物質の点滴投与は1回約2,000円、内服薬は1日あたり500円程度です。
入院費用
入院治療が必要となった場合、1日あたり約1~3万円の費用が発生します。
以上
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