ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)(staphylococcal scalded skin syndrome)とは、ブドウ球菌が産生する特定の毒素によって引き起こされる皮膚の病気です。
この病気は主に新生児や乳幼児に発症することが多く、高熱や皮膚の赤み、水ぶくれの形成、表皮がはがれ落ちるなどの症状が現れます。
ブドウ球菌が作り出す毒素が、表皮の細胞と細胞をつなぎ止める接着力を破壊してしまうことで、まるでひどい熱傷を負ったかのような皮膚の症状が現れます。
##ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)の種類(病型)
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)は、新生児型、小児型、成人型の3つの病型に分類され、それぞれ異なる特徴を持っています。
###】新生児型
新生児型は、生後28日までの新生児に発症する病型です。 新生児の皮膚は未熟で、バリア機能が十分に発達していないため、ブドウ球菌が産生する毒素の影響を受けやすくなっています。 また、新生児の免疫機能も未発達であるため、感染に対する抵抗力が弱いのが特徴です。
特徴 | 詳細 |
発症年齢 | 生後28日までの新生児 |
皮膚の未熟性 | バリア機能が十分に発達していない |
免疫機能の未熟性 | 感染に対する抵抗力が弱い |
新生児型の場合、ブドウ球菌感染が急速に進行し、全身に影響を及ぼすリスクが高くなります。
###】小児型
小児型は、主に2歳未満の乳幼児に発症する病型です。 乳幼児の皮膚は新生児ほど未熟ではありませんが、まだ十分に発達していないため、ブドウ球菌感染のリスクがあります。 また、乳幼児の免疫機能も未発達であるため、感染に対する抵抗力が弱いのが特徴です。
小児型の特徴は以下の通りです。
- 2歳未満の乳幼児に多い
- 皮膚のバリア機能が十分に発達していない
- 免疫機能が未発達
小児型の場合、新生児型ほど重症化することは少ないですが、適切な治療が不可欠です。
###】成人型
成人型は、成人に発症するまれな病型です。 健康な成人の皮膚は、バリア機能が発達しており、ブドウ球菌感染に対する抵抗力があります。 しかし、基礎疾患や免疫力の低下がある場合、ブドウ球菌感染のリスクが高まります。
特徴 | 詳細 |
発症年齢 | 成人 |
基礎疾患の有無 | 基礎疾患や免疫力の低下がある場合に発症しやすい |
皮膚のバリア機能 | 健康な成人では発達しているが、基礎疾患等で低下することがある |
成人型の場合、基礎疾患の管理が重要であり、ブドウ球菌感染のリスクを減らすための対策が必要です。
##ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)の主な症状
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)では、その病型によって症状の現れ方に特徴があることが知られています。
###】新生児型の症状
新生児型のSSSSでは、発症からわずか数日のうちに全身に広範囲な赤み(紅斑)が現れ、みるみる拡大していきます。 皮膚は発赤し熱を持ち、水ぶくれ(水疱)やびらんを作ります。 皮膚がはがれ落ちる(剥離)のも特徴的な症状で、触れるとまるでズルッとはがれてしまうような印象を受けるほどです。
症状 | 詳細 |
紅斑 | 全身に広範な発赤 |
水疱・びらん | 皮膚の剥離を伴う |
患者さんの全身状態は急速に悪化し、ミルクを飲む力が弱くなったり、元気がなくなったりします。 重症になると脱水や電解質のバランス異常、敗血症などの合併症を起こしやすくなることが問題となります。
###】小児型の症状
小児型のSSSSでは、最初に現れる症状は高熱と皮疹です。 皮疹は全身に広がりやすく、びまん性の紅斑や腫れを伴う紅斑(浮腫性紅斑)として現れます。 水疱やびらんができることもあり、表皮が剥がれ落ちる症状を伴います。
部位 | 症状 |
顔面・頸部 | 紅斑、浮腫 |
腋窩・鼠径部 | 水疱、びらん |
四肢 | 緊満性水疱 |
皮膚の症状だけでなく、だるさや食欲不振などの全身症状を伴うこともあります。 適切な処置が行われないと、重症化してしまう危険性があるのです。
###】成人型の症状
成人型のSSSSは、もともと何らかの基礎疾患を持っている高齢者に多く見られます。 発症の初期段階では、限られた範囲の赤み(紅斑)や水ぶくれ(水疱)から始まることが多いようです。 しかし、その後急速に範囲が広がり、全身に症状が及ぶ傾向にあります。
- 発赤・紅斑
- 水疱・びらん
- 表皮剥離
- 疼痛・灼熱感
皮膚の症状には、しばしばかゆみ(掻痒感)が伴います。 全身症状としては高熱やだるさ、食欲不振などが現れることがあるでしょう。 成人型のSSSSでは、基礎疾患を持っていることで重症化するリスクが高くなるため、十分な注意が必要とされます。
##ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)の原因・感染経路
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)は、黄色ブドウ球菌が産生する外毒素により引き起こされる感染症であり、主に新生児や乳幼児に発症します。
###】原因となる細菌
SSSSTの原因となる細菌は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)です。 黄色ブドウ球菌は、人の皮膚や粘膜に常在する細菌の一種ですが、毒素を産生する特定の菌株が感染症を引き起こします。
細菌名 | 特徴 |
黄色ブドウ球菌 | 皮膚や粘膜に常在する細菌 |
毒素産生株 | 外毒素を産生し、SSSSTを引き起こす |
毒素産生株が産生する外毒素は、表皮の接着を破壊し、皮膚の剥離を引き起こします。
###】感染経路
SSSSTの感染経路は、主に以下の2つが考えられています。
- 母親からの垂直感染
- 医療従事者や家族からの水平感染
新生児の場合、母親の産道に存在する黄色ブドウ球菌が出生時に感染する垂直感染が主な感染経路となっています。 一方、乳幼児や成人の場合は、医療従事者や家族など、感染者との接触による水平感染が主な感染経路と考えられています。
感染経路 | 詳細 |
垂直感染 | 母親の産道から新生児へ感染 |
水平感染 | 感染者との接触により感染 |
感染者の皮膚や粘膜に存在する黄色ブドウ球菌が、直接的または間接的に伝播することで感染が成立します。
###】感染リスクの高い人
以下の条件に当てはまる人は、SSSSTに感染するリスクが高いと考えられています。
- 新生児および乳幼児
- 免疫力が低下している人
- 皮膚のバリア機能が低下している人
- 黄色ブドウ球菌に汚染された環境にいる人
特に新生児や乳幼児は、皮膚のバリア機能や免疫機能が未発達であるため、感染リスクが高くなります。
##診察(検査)と診断
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)を正確に診断するためには、患者さんから詳しい病歴を聞き取り、入念な身体診察を行い、さまざまな検査を組み合わせることが欠かせません。
###】病歴聴取と身体診察
SSSSの診断を行う際、まず重要となるのが詳細な病歴聴取です。 いつ頃から症状が現れ、どのように経過してきたのか、皮膚の症状がどのように広がり、どのくらいのスピードで拡大したのか、全身の症状はあったのかないのかなど、しっかりと確認していきます。 また、もともと何か基礎疾患があったのか、免疫の状態はどうなのか、何か薬を使っていたのかどうかなども、漏らさず聞き取っておく必要があります。
身体診察では、皮膚の症状を細かく評価していきます。 赤み(紅斑)や水ぶくれ(水疱)、びらん、皮膚のはがれ(表皮剥離)などがあるのかないのか、それはどのくらいの範囲に及んでいるのか、粘膜にも症状が出ているのかどうかなどを丹念に観察します。 皮膚を押したときの痛みや熱っぽさ、ニコルスキー徴候という表皮の脆さを確認するテストも、重要なチェックポイントとなります。
評価項目 | 確認内容 |
皮膚所見 | 紅斑、水疱、びらん、表皮剥離 |
粘膜病変 | 口腔内、眼瞼結膜、陰部など |
Nikolsky徴候 | 表皮の脆弱性 |
###】細菌学的検査
SSSSを確定診断するには、細菌学的な検査が必要です。 皮膚の患部から擦り取った検体や水ぶくれの中身、血液などを使って、ブドウ球菌を見つけ出し、同定します。 見つかったブドウ球菌については、さらにコアグラーゼという酵素の型分けや、毒素を作り出す能力の検査も行われます。
- 皮膚病変部の細菌培養
- 血液培養
- 分離株のコアグラーゼ型別
- 毒素産生能の検査(PCR法など)
毒素をすばやく検出するキットも使えますが、感度や特異度に限界があるため、培養検査と組み合わせて用いるのがよいとされています。
###】病理学的検査
病理学的な検査は、SSSSの診断に役立つ情報を与えてくれます。 皮膚の一部を採取して顕微鏡で観察し、表皮の中に水ぶくれができているかどうか、表皮が溶けているかどうか、表皮の下に水ぶくれができているかどうかなどを評価します。 また、特殊な染色法である免疫蛍光染色を行えば、表皮の細胞同士をつなぎ止める接着素の分布に異常がないかどうかも確認できます。
検査 | 評価項目 |
HE染色 | 表皮内水疱、表皮融解、表皮下水疱 |
免疫蛍光染色 | デスモグレイン1の分布異常 |
ただし病理学的検査は、他の水ぶくれのできる病気との区別に役立ちますが、SSSSに特有の所見に乏しいこともあるため、総合的に判断する必要があります。
###】鑑別診断
SSSSと似たような症状を示す病気には、他にもいくつかあります。 代表的なものとしては、次のような疾患が挙げられます。
- 急性汎発性発疹性膿疱症(AGEP)
- 中毒性表皮壊死症(TEN)
- 薬剤性過敏症症候群(DIHS)
- 水痘・帯状疱疹
- 膿痂疹
これらの病気と区別するためには、詳しい病歴の聞き取りや皮膚の症状の評価、様々な検査結果を総合して、慎重に判断していくことが大切です。
##ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)の治療法と処方薬、治療期間
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)の治療は、原因となるブドウ球菌の除去と症状の緩和を目的とし、抗菌薬の投与と補助療法を組み合わせて行われます。
###】抗菌薬治療
SSSSTの治療の中心は、抗菌薬の投与です。 ブドウ球菌に有効な抗菌薬を選択し、適切な用量で投与することが大切です。
抗菌薬 | 投与経路 |
ペニシリン系 | 静脈内 |
セファロスポリン系 | 静脈内 |
バンコマイシン | 静脈内 |
抗菌薬の選択は、患者の年齢や症状の重症度、菌の感受性などを考慮して行われます。 通常、7〜14日間の投与が必要とされています。
###】補助療法
抗菌薬治療と並行して、以下のような補助療法が行われます。
- 皮膚の清潔維持
- 水分・電解質バランスの管理
- 痛みや発熱に対する対症療法
- 二次感染の予防
特に、皮膚の清潔維持と水分・電解質バランスの管理は、治癒促進と合併症予防のために不可欠です。
補助療法 | 目的 |
皮膚の清潔維持 | 二次感染の予防、治癒促進 |
水分・電解質バランスの管理 | 脱水や電解質異常の予防 |
補助療法は、症状に応じて適宜調整されます。
##予後と再発可能性および予防
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)は、早期に見つけて適切な治療を行えば予後のよい病気ですが、再発してしまう可能性や予防するための方法についても知っておくことが大切です。
###】予後
SSSSの予後は、いかに早く診断し、素早く治療を始められるかによって大きく変わってきます。 適切な抗菌薬による治療と、全身状態を維持するための支持療法を行えば、多くの患者さんは完治することができます。 ただし新生児や、もともと何らかの病気を抱えている患者さんでは重症化しやすいため、より注意深く管理していく必要があります。
予後因子 | 内容 |
年齢 | 新生児、高齢者は重症化リスク大 |
基礎疾患 | 免疫不全、腎不全、悪性腫瘍など |
治療開始時期 | 発症後48時間以内の治療開始が望ましい |
皮膚の症状は通常、治療を始めてから数日で良くなり始めます。 表皮が再生するまでには数週間かかりますが、ほとんどの場合、傷跡を残さずに治ることができます。 しかし重症の患者さんでは、細菌が血液中に入り込んで敗血症を起こしたり、多臓器不全を併発したりして、命に関わることもあります。
###】再発リスク
SSSSが再発することは比較的まれですが、ある程度の再発リスクがあることも事実です。 再発するケースの多くは、最初に発症してから数週間以内に起こると報告されています。 以下のような特徴を持つ患者さんは、再発しやすい傾向にあります。
- 免疫力が低下している患者さん
- 最初の発症時に重症だった患者さん
- 抗菌薬による治療が十分でなかった患者さん
- 基礎疾患の管理がうまくいっていない患者さん
再発を予防するためには、十分な期間、抗菌薬で治療することと、基礎疾患をしっかりとコントロールしておくことが大切になります。 また、再発した場合には早期に発見し、速やかに治療を開始することが、良好な予後につながります。
再発リスク因子 | 予防策 |
免疫不全 | 基礎疾患の適切な管理 |
初回重症例 | 十分な期間の抗菌薬治療 |
不十分な治療 | 適切な抗菌薬の選択と治療期間の遵守 |
###】予防策
SSSSを予防するには、ブドウ球菌による感染そのものを予防すること、そして病原体が広がるのを防ぐことが重要になってきます。 医療機関では感染管理を徹底し、キャリアと呼ばれる保菌者からの接触感染を防ぐための取り組みが求められます。
以下のような予防策が推奨されています。
- 手指衛生の徹底
- 個人防護具(手袋、ガウンなど)の適切な使用
- 患者の隔離と接触感染予防策の実施
- キャリアの同定と除菌治療の検討
- 適切な抗菌薬の使用と耐性菌の監視
特に新生児病棟やNICUといった場所では、厳重な感染管理が欠かせません。 医療従事者に対する教育・啓発活動を行い、感染管理の手順を守ってもらうことが非常に重要となります。
##ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)の治療における副作用やリスク
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)の治療に用いられる抗菌薬は、副作用のリスクを伴いますが、治療上の必要性を考慮して慎重に使用されます。
###】抗菌薬の副作用
SSSSTの治療に使用される抗菌薬は、以下のような副作用を引き起こす可能性があります。
副作用 | 症状 |
アレルギー反応 | 発疹、かゆみ、呼吸困難など |
消化器症状 | 悪心、嘔吐、下痢など |
血液障害 | 貧血、白血球減少、血小板減少など |
これらの副作用は、抗菌薬の種類や患者の個人差によって異なります。 副作用が現れた場合は、医師の指示に従って対処することが大切です。
###】抗菌薬耐性菌のリスク
抗菌薬の使用に伴うもう一つのリスクは、抗菌薬耐性菌の出現です。 不適切な抗菌薬の使用や長期使用は、耐性菌の発生を促進する可能性があります。
リスク | 対策 |
抗菌薬耐性菌の出現 | 適切な抗菌薬の選択と使用期間の遵守 |
耐性菌による難治性感染症 | 感染予防対策の徹底 |
耐性菌による感染症は、治療が困難となるため、抗菌薬の適正使用が求められます。
###】免疫抑制患者におけるリスク
SSSSTの治療において、特に注意が必要なのが免疫抑制状態の患者です。 免疫抑制患者では、以下のようなリスクが高まります。
- 重症化リスク
- 合併症リスク
- 治療反応性の低下
免疫抑制患者に対しては、より慎重な治療アプローチが必要とされます。
##治療費について
SSSSの治療にかかる費用は、その方の病状がどれくらい重いのか、そしてどのくらいの期間治療が必要となるのかによって大きく変わってきますが、一般的に入院しての治療が必要になる場合、数十万円から時には百万円を超える費用がかかってしまうこともあるのです。
###】初診料・再診料
SSSSの診断と治療を行うには、まず初診料として2,820円から4,350円程度、そしてその後の再診料として730円から1,450円程度が必要となります。 症状が重い場合には、専門医に紹介してもらうための料金や、指導管理料などが上乗せされることもあります。
費目 | 金額 |
初診料 | 2,820円 – 4,350円 |
再診料 | 730円 – 1,450円 |
###】検査費用
SSSSと診断するためには、血液検査やブドウ球菌を調べるための細菌学的検査が欠かせません。 これらの検査にかかる費用は、合わせて数万円から十数万円程度になることが多いのです。
検査項目 | 費用 |
血液検査 | 数千円 – 数万円 |
細菌学的検査 | 数万円 – 十数万円 |
###】処置費用
SSSSの治療では、抗菌薬を投与したり、皮膚の処置を行ったりします。 これらの処置にかかる費用は、数万円から数十万円程度になる可能性があります。 症状が重い患者さんの場合は、集中治療室で管理する必要があり、さらに高額な費用がかかってしまうことがあるのです。
###】入院費用
SSSSは、多くの場合入院しての治療が必要となります。 入院費用は、1日あたり数万円から十数万円程度かかることが多いようです。 症状の重さや合併症の有無によっては、入院期間が長くなってしまい、総額で百万円以上の費用がかかってしまう場合もあるのです。
以上
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