予防接種のご案内

丸岡医院で実施している予防接種について説明いたします。

ワクチン一覧

ワクチン名値段
インフルエンザワクチン3,500円
麻疹(はしか)ワクチン自費5,000円(小児助成可能)
風疹ワクチン助成のみ
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)ワクチン5,000円
水痘(みずぼうそう)ワクチン7,000円(小児助成可能)
B型肝炎ワクチン(ビームゲン)4,500円
A型肝炎ワクチン(エイムゲン)6,700円
ヒトパピローマウイルス(HPV)9価ワクチン(シルガード)33,000円
肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)6,000円
日本脳炎ワクチン7,700円(小児助成可能)
帯状疱疹ワクチン(水痘ワクチン)7,000円
新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチン自費設定未
破傷風トキソイドワクチン2,500円
帯状疱疹サブユニットワクチン(シングリックス)20,000円
ジフテリア・破傷風(DT)混合ワクチン小児助成
麻疹風疹ワクチン7,500円

以下に、各ワクチンについて詳細説明いたします。

インフルエンザワクチン

項目内容
名称インフルエンザワクチン
価格3,500円
目的インフルエンザの予防
接種時期通常10月〜12月
効果持続期間約5ヶ月間

インフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスに対するワクチンです。

インフルエンザワクチンには、A型の2種類(H1N1型とH3N2型)とB型の2系統(山形系統とビクトリア系統)の計4種類のウイルス株が含まれています。

これらは、その年に流行すると予測されるウイルス株に基づいて選択されます。

このワクチンは毎年接種が推奨されています。これは、インフルエンザウイルスが常に変異しているため、前年のワクチンが必ずしも新しい株に対して効果的でない可能性があるからです。

接種後、効果が現れるまでには約2週間かかります。完全な予防ではありませんが、症状の軽減や重症化を防ぐ効果があります。

副反応として、接種部位の痛みや軽度の発熱などが起こることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

高齢者や基礎疾患のある人、妊婦などは特に接種が推奨されており、これらのグループではインフルエンザによる合併症のリスクが高いためです。

麻疹(はしか)ワクチン

項目内容
名称麻疹(はしか)ワクチン
価格自費5000円(小児助成可能)
目的麻疹(はしか)の予防
接種時期1歳時と小学校入学前の2回
効果持続期間通常、生涯にわたる免疫を獲得

麻疹(はしか)ワクチンは、麻疹ウイルスに対するワクチンです。

麻疹は非常に感染力が強く、重篤な合併症を引き起こす可能性のある感染症です。

このワクチンは通常、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)と風疹のワクチンと組み合わせて、MMR(麻疹・おたふくかぜ・風疹)ワクチンとして接種されることが多いです。

日本の定期接種スケジュールでは、1歳時と小学校入学前(5〜7歳)の2回接種が推奨されています。2回の接種により、95%以上の人が生涯にわたる免疫を獲得できるとされています。

副反応としては、接種部位の痛みや発赤、発熱などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

このワクチンは、特に小児にとって重要です。麻疹は重篤な合併症(肺炎、脳炎など)を引き起こす可能性があり、予防接種によってこれらのリスクを大幅に減らすことができます。

また、集団免疫の観点からも、高い接種率を維持することが重要とされています。小児への助成制度があることで、より多くの子どもたちが接種を受けやすくなっています。

風疹(ふうしん)ワクチン

項目内容
名称風疹ワクチン
価格助成のみ(通常は無料で接種可能)
目的風疹の予防
接種時期1歳時と小学校入学前の2回(定期接種)
効果持続期間通常、生涯にわたる免疫を獲得

風疹ワクチンは、風疹ウイルスに対するワクチンです。

風疹は通常軽症ですが、妊娠初期の女性が感染すると胎児に重大な影響(先天性風疹症候群)を与える可能性があるため、予防が特に重要です。

このワクチンは通常、麻疹(はしか)とおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)のワクチンと組み合わせて、MMR(麻疹・おたふくかぜ・風疹)ワクチンとして接種されることが多いです。

日本の定期接種スケジュールでは、1歳時と小学校入学前(5〜7歳)の2回接種が推奨されています。これらの接種は公費で行われ、個人負担はありません。

また、過去に接種機会を逃した成人男性に対しても、時限的な無料接種キャンペーンが実施されています。

ワクチン接種により、95%以上の人が風疹に対する免疫を獲得できるとされています。副反応としては、接種部位の痛みや発赤、軽度の発熱などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

風疹の予防は個人の健康を守るだけでなく、妊婦とその胎児を守ることにもつながります。

特に、妊娠を希望する女性とその家族、医療従事者などは、自身の免疫状態を確認し、必要に応じてワクチン接種を検討することが推奨されています。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)ワクチン

項目内容
名称おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)ワクチン
価格5000円
目的おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の予防
接種時期1歳以上で1回、必要に応じて追加接種
効果持続期間一般的に長期間(数十年)持続

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)ワクチンは、ムンプスウイルスに対するワクチンです。

おたふくかぜは耳下腺の腫れと発熱を主症状とする感染症で、通常は自然治癒しますが、まれに無菌性髄膜炎や難聴などの合併症を引き起こす可能性があります。

このワクチンは現在、日本では任意接種となっています。そのため、接種費用は自己負担となりますが、一部の自治体では助成制度を設けている場合もあります。

通常、1歳以上で1回の接種が推奨されていますが、より確実な予防効果を得るために、4〜6歳頃に追加接種を行うことも推奨されています。

ワクチン接種により、約80%の人がおたふくかぜに対する免疫を獲得できるとされています。2回接種することで、さらに高い予防効果が期待できます。

副反応としては、接種部位の痛みや発赤、軽度の発熱、まれに耳下腺の軽度の腫れなどが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

おたふくかぜワクチンは、個人の健康を守るだけでなく、集団免疫の形成にも寄与します。

特に、集団生活を送る幼児や学童期の子どもたちにとって重要です。また、成人してからおたふくかぜに罹患すると、合併症のリスクが高くなるため、幼少期の予防接種が推奨されています。

水痘(みずぼうそう)ワクチン

項目内容
名称水痘(みずぼうそう)ワクチン
価格7000円(小児助成可能)
目的水痘(みずぼうそう)の予防
接種時期1歳以上3歳未満で2回(定期接種)
効果持続期間通常、長期間の免疫を獲得

水痘(みずぼうそう)ワクチンは、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)に対するワクチンです。

水痘は発熱と全身に現れる水泡性の発疹を特徴とする感染症で、通常は自然治癒しますが、重症化すると肺炎や脳炎などの合併症を引き起こす可能性があります。

このワクチンは2014年10月から定期接種となり、1歳以上3歳未満の小児を対象に2回接種が推奨されています。

定期接種の対象年齢であれば、通常は無料で接種を受けられます。それ以外の年齢では任意接種となり、費用は自己負担となりますが、自治体によっては助成制度がある場合もあります。

ワクチン接種により、約80〜90%の人が水痘に対する免疫を獲得できるとされています。2回接種することで、さらに高い予防効果が期待できます。

また、ワクチン接種後に水痘に罹患しても、症状が軽くなる効果があります。

副反応としては、接種部位の痛みや発赤、軽度の発熱、まれに軽い発疹などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

水痘ワクチンは、小児期の感染予防だけでなく、成人後の帯状疱疹(ヘルペス)のリスク軽減にも効果があるとされています。

また、妊婦や免疫不全者など、水痘に罹患すると重症化のリスクが高い人々を間接的に保護する効果もあります。

B型肝炎ワクチン

項目内容
名称B型肝炎ワクチン(ビームゲン)
価格4500円
目的B型肝炎ウイルス感染の予防
接種時期乳児期(定期接種)または必要に応じて(任意接種)
効果持続期間通常、10年以上の免疫を獲得

B型肝炎ワクチン(ビームゲン)は、B型肝炎ウイルス(HBV)に対するワクチンです。B型肝炎は肝臓に炎症を引き起こす感染症で、慢性化すると肝硬変や肝がんなどの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。

このワクチンは、2016年10月から定期接種となり、生後2か月、3か月、7〜8か月の計3回接種が推奨されています。

定期接種の対象となる乳児は無料で接種を受けられます。それ以外の年齢では任意接種となり、医療従事者や感染リスクの高い人などが対象となります。

ワクチン接種により、約95%以上の人がB型肝炎に対する免疫を獲得できるとされています。

通常、3回の接種で10年以上の免疫が得られますが、抗体価が低下した場合は追加接種を検討することがあります。

副反応としては、接種部位の痛みや発赤、軽度の発熱などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

B型肝炎ワクチンは、個人の健康を守るだけでなく、ウイルスの伝播を防ぐことで社会全体の感染リスクを低減する効果があります。

特に、医療従事者や感染リスクの高い職業の人、B型肝炎キャリアの家族、海外渡航者などには接種が推奨されています。また、母子感染の予防としても重要な役割を果たしています。

A型肝炎ワクチン

項目内容
名称A型肝炎ワクチン(エイムゲン)
価格6700円
目的A型肝炎ウイルス感染の予防
接種時期任意接種(1歳以上で接種可能)
効果持続期間初回接種後約10年、追加接種でさらに長期間

A型肝炎ワクチン(エイムゲン)は、A型肝炎ウイルス(HAV)に対するワクチンです。A型肝炎は急性の肝炎を引き起こす感染症で、主に汚染された食品や水を介して感染します。

通常は自然治癒しますが、まれに重症化することがあります。

このワクチンは日本では任意接種となっており、1歳以上の人が接種可能です。

通常、6〜12ヶ月の間隔を空けて2回接種します。初回接種から約2〜4週間後に抗体が形成され、2回目の接種で長期的な免疫が得られます。

ワクチン接種により、ほぼ100%の人がA型肝炎に対する免疫を獲得できるとされています。

初回接種後約10年間は免疫が持続し、追加接種を行うことでさらに長期間の免疫を維持できます。

副反応としては、接種部位の痛みや発赤、軽度の発熱、倦怠感などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

A型肝炎ワクチンは、特に以下の人々に推奨されています。

  • A型肝炎の流行地域への渡航者
  • A型肝炎患者の接触者
  • 慢性肝疾患患者
  • 血友病患者
  • 男性同性愛者
  • 薬物使用者
  • 職業上感染リスクの高い人(医療従事者、保育施設職員など)

このワクチンは、個人の健康を守るだけでなく、ウイルスの伝播を防ぐことで社会全体の感染リスクを低減する効果があります。

特に、海外渡航の多い人や感染リスクの高い職業の人には接種が推奨されています。

ヒトパピローマウイルス(HPV)9価ワクチン

項目内容
名称ヒトパピローマウイルス(HPV)9価ワクチン(シルガード)
価格33,000円
目的HPV感染とそれによる子宮頸がん等の予防
接種時期小学6年生から高校1年生相当の女子(定期接種)
効果持続期間少なくとも10年以上、可能性としては生涯

HPV9価ワクチン(シルガード)は、9種類のヒトパピローマウイルス(HPV)に対するワクチンです。

HPVは性行為を通じて感染し、子宮頸がんや他の生殖器のがん、尖圭コンジローマなどを引き起こす可能性があります。

このワクチンは、2種類の2価ワクチン、4価ワクチンに続いて開発された最新のHPVワクチンです。

9価ワクチンは、従来の4価ワクチンよりも5種類多いHPV型に対応しており、より広範囲のHPV関連疾患を予防することができます。

日本では小学6年生から高校1年生相当の女子を対象に定期接種が行われています。定期接種の場合は無料ですが、それ以外の年齢や男性の場合は任意接種となり、費用は自己負担となります。

通常、6〜12ヶ月の間隔で計3回接種します。ワクチン接種により、対象となるHPV型に対して90%以上の予防効果があるとされています。

効果の持続期間は少なくとも10年以上とされており、可能性としては生涯続く可能性もあります。

副反応としては、接種部位の痛みや腫れ、発赤、頭痛、発熱などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

このワクチンは、子宮頸がんをはじめとするHPV関連疾患の予防に非常に効果的です。特に性行為を経験する前に接種することで、最大の効果が期待できます。

また、男性への接種も、HPV関連疾患の予防と感染拡大の抑制に役立つとされています。

肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)

項目内容
名称肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)
価格6000円
目的肺炎球菌による感染症の予防
接種時期65歳以上の高齢者(定期接種)、その他リスクの高い人
効果持続期間通常5年以上、個人差あり

肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)は、23種類の肺炎球菌の莢膜型に対するワクチンです。肺炎球菌は肺炎、髄膜炎、敗血症などの深刻な感染症を引き起こす可能性がある細菌です。

このワクチンは、65歳以上の高齢者を対象に定期接種として実施されています。

定期接種の場合、自己負担額が軽減されることがあります。また、特定の基礎疾患を持つ人や免疫機能が低下している人にも接種が推奨されています。

通常、1回の接種で効果が得られますが、リスクの高い人には5年後に追加接種が推奨される場合があります。ワクチンの効果は個人差がありますが、通常5年以上持続するとされています。

ワクチン接種により、対象となる肺炎球菌型による感染症のリスクを50〜80%程度低減できるとされています。ただし、すべての肺炎球菌感染症を予防できるわけではありません。

副反応としては、接種部位の痛みや腫れ、発赤、軽度の発熱などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

このワクチンは、特に以下の人々に重要です。

  • 65歳以上の高齢者
  • 慢性心疾患、慢性肺疾患、糖尿病などの基礎疾患がある人
  • 脾臓摘出後の人
  • 免疫機能が低下している人

肺炎球菌ワクチンは、重症の肺炎や侵襲性肺炎球菌感染症のリスクを減らすことで、特に高齢者や基礎疾患のある人の健康を守る重要な役割を果たしています。

日本脳炎ワクチン

項目内容
名称日本脳炎ワクチン
価格7,700円(小児助成可能)
目的日本脳炎ウイルス感染の予防
接種時期3歳〜7歳半までに計4回(定期接種)
効果持続期間通常10年以上、追加接種で延長可能

日本脳炎ワクチンは、日本脳炎ウイルスに対するワクチンです。日本脳炎は蚊を媒介として感染し、重症化すると脳炎を引き起こし、死亡や重度の後遺症を残す可能性がある感染症です。

このワクチンは日本では定期接種となっており、標準的な接種スケジュールは以下の通りです。

  1. 1期初回:3歳で6〜28日間隔で2回
  2. 1期追加:4歳で1回
  3. 2期:9〜12歳(通常小学4年生)で1回

定期接種の対象年齢であれば、通常は無料で接種を受けられます。

それ以外の年齢では任意接種となり、費用は自己負担となりますが、自治体によっては助成制度がある場合もあります。

ワクチン接種により、高い確率で日本脳炎に対する免疫を獲得できます。

通常、効果は10年以上持続するとされていますが、必要に応じて追加接種を行うことで、さらに長期間の免疫を維持できます。

副反応としては、接種部位の痛みや発赤、軽度の発熱などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

日本脳炎ワクチンは、特に以下の人々に重要です。

  • 定期接種対象年齢の子ども
  • 日本脳炎流行地域への渡航者
  • 豚や野鳥との接触が多い職業の人

このワクチンは、重篤な神経系の疾患を予防する上で非常に重要です。

日本国内では蚊の対策や豚の管理などにより発生数は減少していますが、アジアの一部地域では依然として流行が見られるため、特に海外渡航の際には注意が必要です。

帯状疱疹ワクチン(水痘ワクチン)

項目内容
名称帯状疱疹ワクチン(水痘ワクチン)
価格7,000円
目的帯状疱疹の予防および症状の軽減
接種時期50歳以上の成人(任意接種)
効果持続期間約5年間、個人差あり

帯状疱疹ワクチン(水痘ワクチン)は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)に対するワクチンです。

帯状疱疹は、過去に水痘(みずぼうそう)に罹患した人の体内に潜伏していたウイルスが再活性化することで発症する疾患です。

このワクチンは、日本では任意接種となっており、主に50歳以上の成人を対象としています。

帯状疱疹の発症リスクは年齢とともに上昇するため、高齢者ほど接種の意義が高くなります。

通常、1回の接種で効果が得られます。ワクチン接種により、帯状疱疹の発症リスクを約50%低減し、発症した場合でも症状を軽減する効果があるとされています。

効果の持続期間は個人差がありますが、平均して約5年間とされています。

副反応としては、接種部位の痛みや発赤、軽度の発熱などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

このワクチンは、特に以下の人々に推奨されます。

  • 50歳以上の成人
  • 免疫機能が低下している人
  • 慢性疾患を持つ人
  • ストレスの多い生活を送っている人

帯状疱疹ワクチンは、帯状疱疹の発症予防だけでなく、帯状疱疹後神経痛(PHN)のリスク低減にも効果があるとされています。

PHNは帯状疱疹の後遺症として長期間続く痛みで、生活の質を著しく低下させる可能性があるため、その予防は特に重要です。

なお、このワクチンは水痘ワクチンと同じ成分ですが、帯状疱疹予防用には通常、水痘ワクチンの約14倍の力価(ウイルス量)が使用されています。

破傷風(はしょうふう)トキソイドワクチン

項目内容
名称破傷風トキソイドワクチン
価格2,500円
目的破傷風の予防
接種時期基礎免疫は乳幼児期(定期接種)、追加接種は10年ごと
効果持続期間約10年間

破傷風トキソイドワクチンは、破傷風菌が産生する毒素(トキソイド)に対するワクチンです。

破傷風は、土壌中に存在する破傷風菌が傷口から体内に侵入することで発症する重篤な感染症です。

このワクチンは、日本では通常、ジフテリア・百日咳・破傷風混合(DPT)ワクチンまたは二種混合(DT)ワクチンの一部として定期接種されます。

基礎免疫は以下のスケジュールで行われます。

  1. 3回の初回接種:生後3〜12ヶ月
  2. 1回の追加接種:初回接種終了後12〜18ヶ月後
  3. 2期接種:11〜12歳頃(小学6年生)

成人の場合、10年ごとの追加接種が推奨されています。

特に怪我をした際や手術前などには、最後の接種から5年以上経過している場合、追加接種が推奨されることがあります。

ワクチン接種により、高い確率で破傷風に対する免疫を獲得できます。効果の持続期間は約10年間とされています。

副反応としては、接種部位の痛みや腫れ、発赤、軽度の発熱などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

このワクチンは、特に以下の人々に重要です。

  • 定期接種対象年齢の子ども
  • 10年以上追加接種を受けていない成人
  • 外傷を負いやすい職業や趣味を持つ人
  • 海外渡航者(特に発展途上国への渡航者)

破傷風は適切な治療を行っても致死率が高い疾患であるため、予防接種による予防が非常に重要です。

特に、土や埃との接触が多い環境で生活・労働する人、ガーデニングを趣味とする人などは、定期的な追加接種を検討することが推奨されます。

帯状疱疹サブユニットワクチン(シングリックス)

項目内容
名称帯状疱疹サブユニットワクチン(シングリックス)
価格20,000円
目的帯状疱疹の予防および症状の軽減
接種時期50歳以上の成人(任意接種)
効果持続期間少なくとも4年以上、可能性として10年以上

帯状疱疹サブユニットワクチン(シングリックス)は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の特定のタンパク質(糖タンパク E)を含む不活化ワクチンです。

これは従来の生ワクチンとは異なり、ウイルスの一部の成分のみを使用しています。

このワクチンは、日本では任意接種となっており、50歳以上の成人を対象としています。

2〜6ヶ月の間隔を空けて2回接種することで高い予防効果が得られます。

シングリックスの特徴は以下です。

予防効率50歳以上の成人で約97%、70歳以上でも約91%の高い予防効果があります。
持続期間少なくとも4年以上効果が持続し、可能性として10年以上続くと考えられています。
安全性生ワクチンではないため、免疫不全者にも使用可能です。

    副反応としては、接種部位の痛みや腫れ、発赤、全身症状として疲労感、筋肉痛、頭痛などが見られることがありますが、通常は数日で回復します。

    このワクチンは特に以下の人々に推奨されます。

    • 50歳以上の全ての成人
    • 免疫機能が低下している人
    • 慢性疾患を持つ人
    • 過去に帯状疱疹の既往がある人

    シングリックスは、帯状疱疹の発症予防だけでなく、帯状疱疹後神経痛(PHN)のリスク低減にも非常に効果的です。

    従来の生ワクチンと比較して、より高い予防効果と長期的な持続性が期待できます。

    ただし、価格が比較的高いことが接種の障壁になる可能性があります。

    一部の自治体では接種費用の助成を行っている場合もあるので、確認することをお勧めします。

    ジフテリア・破傷風(DT)混合ワクチン

    項目内容
    名称ジフテリア・破傷風(DT)混合ワクチン
    価格小児助成あり(通常は無料)
    目的ジフテリアと破傷風の予防
    接種時期11〜12歳頃(小学6年生)に1回(定期接種)
    効果持続期間約10年間

    ジフテリア・破傷風(DT)混合ワクチンは、ジフテリア菌と破傷風菌が産生する毒素に対するワクチンです。これらは共に重篤な症状を引き起こす可能性のある感染症です。

    このワクチンは、日本では定期接種となっており、主に以下のスケジュールで接種されます。

    1. DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風)ワクチンとして、乳幼児期に4回接種
    2. DT(ジフテリア・破傷風)ワクチンとして、11〜12歳頃(小学6年生)に1回接種

    小児期の定期接種は通常無料で受けられます。接種費用は公費で賄われますが、自治体によって運用が異なる場合があります。

    ワクチンの特徴は以下です。

    予防効果両疾患に対して高い予防効果があります。
    持続期間通常約10年間効果が持続します。
    安全性長年使用されており、安全性が確立されています。
    1. 予防効果:両疾患に対して高い予防効果があります。
    2. 持続期間:通常約10年間効果が持続します。
    3. 安全性:長年使用されており、安全性が確立されています。

    副反応としては、接種部位の痛みや腫れ、発赤、軽度の発熱などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

    このワクチンは特に以下の理由で重要です。

    • ジフテリアは重篤な呼吸器症状を引き起こす可能性があります。
    • 破傷風は致死率の高い疾患で、完全な予防が重要です。
    • 両疾患とも、予防接種により効果的に予防できます。

    成人の場合、10年ごとの追加接種が推奨されることがありますが、これは任意接種となり、費用は自己負担となります。

    特に、外傷を負いやすい職業の人や海外渡航者には追加接種が推奨されます。

    麻疹風疹ワクチン

    項目内容
    名称麻疹風疹(MR)ワクチン
    価格7,500円
    目的麻疹(はしか)と風疹の予防
    接種時期1歳時と小学校入学前の2回(定期接種)
    効果持続期間通常、生涯にわたる免疫を獲得

    麻疹風疹(MR)ワクチンは、麻疹ウイルスと風疹ウイルスに対する混合ワクチンです。両疾患とも重篤な合併症を引き起こす可能性がある感染症です。

    このワクチンは、日本では定期接種となっており、以下のスケジュールで接種されます。

    • 第1期:1歳児
    • 第2期:小学校入学前の1年間(年長児)

    定期接種の対象年齢であれば、通常は無料で接種を受けられます。上記の価格は任意接種の場合の目安です。

    ワクチンの特徴は以下です。

    予防効果両疾患に対して95%以上の高い予防効果があります。
    持続期間通常、生涯にわたる免疫を獲得できます。
    安全性世界中で広く使用されており、安全性が確立されています。

      副反応としては、接種部位の痛みや発赤、軽度の発熱、発疹などが見られることがありますが、通常は軽度で一時的なものです。

      このワクチンは特に以下の理由で重要です。

      • 麻疹は重篤な合併症(肺炎、脳炎など)を引き起こす可能性があります。
      • 風疹は、妊娠初期の女性が感染すると胎児に重大な影響(先天性風疹症候群)を与える可能性があります。
      • 両疾患とも、予防接種により効果的に予防できます。

      成人で過去に接種歴や罹患歴がない場合、または不明な場合は、接種を検討することが推奨されます。特に、妊娠を希望する女性とその家族、医療従事者などは接種が重要です。

      また、海外渡航の際にも、渡航先の流行状況によっては追加接種が推奨されることがあります。

      以上