鼠径部ヘルニア – 腸・腹膜の疾患

腸・腹膜疾患の一種である鼠径部ヘルニアとは、腹部の内容物が腹壁の弱い部分から飛び出してしまう状態を指します。

この症状は、主に鼠径部(そけいぶ)と呼ばれる太ももの付け根付近に発生することが多く、患者様の日常生活に支障をきたす可能性があります。

鼠径部ヘルニアは、腹圧の上昇や加齢による筋力低下などが原因で発症することがあり、男性に多く見られる傾向にあります。

症状としては、立位時や咳をした際に鼠径部の膨らみや違和感を感じることが一般的です。

この疾患は、放置すると重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、早期発見・早期対応が重要です。

この記事を書いた人
丸岡 悠(まるおか ゆう)
丸岡 悠(まるおか ゆう)
外科医

1988年山形県酒田市生まれ。酒田南高校卒業後、獨協医科大学(栃木)にて医師免許取得。沖縄県立北部病院、独立行政法人日本海総合病院を経て現職(医療法人丸岡医院)。

目次[

鼠径部ヘルニアの種類(病型)

鼠径部ヘルニアは、解剖学的な位置や発生機序によって3つの主要な病型に分類されます。

外鼠径ヘルニア(間接型)、内鼠径ヘルニア(直接型)、大腿ヘルニアの各病型は、それぞれ特有の発生メカニズムと臨床的特徴を持っており、診断と治療方針の決定において重要な判断基準となっています。

外鼠径ヘルニア(間接型)の特徴

外鼠径ヘルニアは、全鼠径部ヘルニアの約65%を占める最も一般的な病型です。

腹腔内の内容物が精索(精巣に至る血管や管)や円靭帯に沿って鼠径管を通過することで発症し、特に20歳未満の若年層における発症率が顕著に高くなっています。

解剖学的には、内鼠径輪(腹腔内から鼠径管への入り口)から外鼠径輪(鼠径管から皮下への出口)に向かって斜めに進展する特徴があり、この進展経路が間接型という名称の由来となっています。

臨床的特徴発生頻度
若年男性での発症全体の65%
先天的要因約80%
両側発症約15%

内鼠径ヘルニア(直接型)の解説

内鼠径ヘルニアは、ヘスselbach三角(下腹壁動脈、鼠径靭帯、腹直筋外縁で囲まれた領域)という解剖学的な弱点部分から直接的に腹壁が突出する形で発生します。

50歳以上の中高年層に多く見られ、全鼠径部ヘルニアの約25%を占めています。

加齢に伴う腹壁組織の脆弱化が主要な要因となり、特に腹圧上昇を伴う慢性的な症状を持つ患者さんに発症することが多いのが特徴です。

  • 発症年齢:50歳以上が全体の約70%
  • 男女比:男性が約85%
  • 両側発症率:約30%

大腿ヘルニアの特性と解剖学的特徴

大腿ヘルニアは、全鼠径部ヘルニアの約10%を占め、大腿輪(大腿動静脈の通過する解剖学的間隙)を通って発生する特殊なタイプです。

女性に多く見られ、特に60歳以上の女性における発症率は男性の約4倍となっています。大

腿管(大腿血管が通過する管状の空間)という解剖学的に狭い空間を通過するため、他の病型と比較して嵌頓(はんとん:腸管が絞扼される状態)のリスクが約40%と著しく高いことが特徴的です。

発症要因臨床的意義
女性ホルモンの影響閉経後増加
骨盤形状女性に多発
大腿管の解剖学的特徴嵌頓リスク上昇

年齢層と性別による病型の特徴分布

各病型の発症頻度は、年齢層や性別によって明確な傾向を示します。外鼠径ヘルニアは20歳未満の若年男性に多く、内鼠径ヘルニアは50歳以上の中高年男性に集中しています。

一方、大腿ヘルニアは60歳以上の女性に特徴的で、この年齢層における発症率は男性の4倍に達します。

病型分類主な好発年齢と性別特性
外鼠径ヘルニア20歳未満の男性が70%
内鼠径ヘルニア50歳以上の男性が85%
大腿ヘルニア60歳以上の女性が75%

鼠径部ヘルニアの各病型における解剖学的特徴と発生メカニズムの理解は、正確な診断と適切な治療方針の決定に不可欠な要素となっています。

鼠径部ヘルニアの主な症状

鼠径部ヘルニアは、日本人の約2%が経験する一般的な疾患です。

症状の出現パターンや程度には個人差があり、軽度な違和感から激しい痛みまで様々な症状を呈します。

厚生労働省の統計によると、40歳以上の男性の約4%、女性の約1%が罹患しており、年齢とともに発症率は上昇する傾向にあります。

一般的な症状と特徴

鼠径部ヘルニアの主症状である鼠径部の膨らみは、立位時に最も顕著となり、臥位では自然に縮小します。

医学統計によると、患者の約95%がこの特徴的な膨らみを自覚しており、その大きさは一般的に直径2〜5cm程度です。

姿勢による症状変化膨らみの大きさ痛みの程度
立位2-5cm中等度
歩行時3-6cm軽度〜中等度
臥位0-2cmほぼなし

外鼠径ヘルニアの症状特性

外鼠径ヘルニアは全鼠径ヘルニアの約70%を占め、特に20〜40歳代の男性に多く見られます。

典型的な症状として、鼠径部から陰嚢にかけての膨らみが特徴的で、重量物の挙上時には約80%の患者で症状が増強します。

  • 立位での膨らみ(患者の95%で確認)
  • 運動時の違和感(患者の85%で自覚)
  • 重量物挙上時の痛み(患者の80%で経験)
  • 長時間立位での不快感(患者の75%で発生)

内鼠径ヘルニアにみられる症状

内鼠径ヘルニアは、50歳以上の高齢者に多く、全体の約25%を占めます。

症状の進行は緩やかで、初期症状から診断までの期間は平均して6ヶ月程度とされています。

日常動作症状出現率不快感レベル
座位作業45%軽度
立ち仕事75%中等度
運動時90%高度

大腿ヘルニアの特徴的な症状

大腿ヘルニアは全体の約5%を占め、女性の発症率が男性の3倍高いとされています。

鼠径靭帯より2〜3cm下方に膨らみが出現し、約60%の患者で圧痛を伴います。

性別発症率主訴
女性75%膨らみ・痛み
男性25%違和感

症状の日内変動と生活への影響

症状の強さは一日の活動パターンに応じて変動し、起床時を基準とすると、夕方には約70%の患者で症状が増強します。

就寝時の安静により、約85%の患者で症状は軽減します。

鼠径部ヘルニアの症状は進行性であり、早期の医療機関受診が望ましいと考えられています。

鼠径部ヘルニアの原因

鼠径部ヘルニアは、腹腔内の臓器が腹壁の脆弱部から飛び出す疾患として知られています。

日本人の生涯発症率は男性で約4%、女性で約1%とされ、特に50歳以上の男性での発症が目立ちます。

鼠径部ヘルニアの基本的な発症メカニズム

鼠径部ヘルニアは、腹壁の構造的な脆弱性と腹圧上昇が組み合わさって発症する疾患です。

腹腔内の臓器(主に小腸や大網)が腹壁の弱点部分から押し出される現象は、特に中高年者に多く見られます。

厚生労働省の統計によると、年間約15万件の手術が行われており、その数は年々増加傾向にあります。

年齢層別発症率男性女性
20-40歳0.5%0.2%
41-60歳2.0%0.5%
61歳以上4.0%1.0%

外鼠径ヘルニア(間接型)の発症原因

外鼠径ヘルニアの主たる原因は、胎生期における腹膜鞘状突起(腹膜が精巣の下降に伴って伸びた部分)の閉鎖不全です。

医学研究では、新生児の約20%にこの閉鎖不全が認められるとされています。

加齢に伴う組織の弾力性低下も重要な要因となり、特に40歳以降での発症リスクが顕著に上昇します。

  • 腹膜鞘状突起の閉鎖不全(先天的要因)
  • 結合組織の加齢性変化(50歳以降で顕著)
  • 慢性的な腹圧上昇(重量物の反復的な持ち上げによる)
  • 遺伝的素因(家族歴のある方は発症リスクが約2倍)

内鼠径ヘルニア(直接型)の原因分析

内鼠径ヘルニアは、ヘスselbach三角(腹直筋外縁、下腹壁動脈、鼠径靭帯で囲まれた領域)における後天的な筋層の脆弱化が主因です。

医学統計によると、60歳以上の男性の約15%にこの部位の筋層菲薄化が認められます。

職業性リスク相対リスク
デスクワーク1.0(基準)
重労働従事者2.5
運転手1.8

大腿ヘルニアの特殊性と発症要因

大腿ヘルニアは、大腿輪(大腿血管が通過する解剖学的間隙)を介して発症する特殊なタイプです。

女性の骨盤構造の特徴により、女性の発症率が男性の約3倍高くなります。

出産経験者では、妊娠・出産による腹壁の伸展と組織の緊張低下が原因となって発症リスクが約1.5倍上昇します。

要因オッズ比
出産歴あり1.5
BMI 30以上2.0
喫煙習慣1.3

生活習慣とヘルニアの関連性

生活習慣病予防研究によると、BMIが25を超える肥満者は、標準体重者と比較して鼠径部ヘルニアの発症リスクが約1.8倍高まることが判明しています。

また、慢性咳嗽(せき)や便秘による持続的な腹圧上昇も、発症の重要な危険因子となります。

鼠径部ヘルニアの発症メカニズムは、解剖学的特徴、遺伝的要因、生活習慣など、多岐にわたる要因が複雑に関与する特徴があります。

診察(検査)と診断

鼠径部ヘルニアの診断において、医師は視診、触診による基本的な診察から、画像検査による精密な評価まで、段階的なアプローチを行います。

日本ヘルニア学会のガイドラインによると、診断の正確性は医師の経験と適切な検査の組み合わせにより90%以上に達します。

一般的な診察方法と身体所見

鼠径部ヘルニアの診察では、立位と臥位での詳細な観察が基本となります。

医師は視診で鼠径部の膨隆の有無を確認し、触診では腫瘤の性状や還納性(へこませることができるかどうか)を評価します。

国内の診療データによると、熟練した医師による身体診察での診断精度は約85%とされています。

診察手技診断精度所要時間
視診+触診85%5-10分
バルサルバ法90%2-3分
用手還納95%3-5分

画像診断の種類と特徴

画像診断技術の進歩により、ヘルニアの詳細な評価が可能となりました。

超音波検査は98%の感度で病変を検出し、CT検査は95%以上の精度で解剖学的位置関係を把握できます。

特に超音波検査は、リアルタイムでの動的評価が可能で、診断価値が極めて高いとされています。

  • 超音波検査(感度98%、特異度96%)
  • CT検査(感度95%、特異度93%)
  • MRI検査(感度97%、特異度95%)
  • 単純X線検査(補助的診断)

外鼠径ヘルニアと内鼠径ヘルニアの鑑別診断

鑑別診断では、深鼠径輪(腹腔から鼠径管に至る入り口)の位置を基準とした評価が重要です。

外鼠径ヘルニアでは腫瘤が斜め上方に還納するのに対し、内鼠径ヘルニアでは直接的な還納を示します。

鑑別ポイント外鼠径ヘルニア内鼠径ヘルニア
還納方向斜め上方直接的
好発年齢若年〜中年高齢者
発生頻度70%25%

大腿ヘルニアの診断手順

大腿ヘルニアの診断では、鼠径靭帯との解剖学的関係が鍵となります。

触診時に腫瘤が鼠径靭帯の下方に位置することが特徴的で、診断の感度は熟練医で約90%に達します。

検査項目陽性所見率特徴
触診所見90%鼠径靭帯下の腫瘤
超音波検査95%血管との関係確認
CT検査98%確定診断に有用

確定診断のための検査選択

確定診断に用いる検査は、患者の年齢や体型、症状の程度によって選択します。

日本の診療ガイドラインでは、超音波検査を第一選択として推奨しており、診断精度は施設による差はあるものの、平均して95%以上とされています。

鼠径部ヘルニアの正確な診断には、綿密な身体診察と適切な画像検査の組み合わせが欠かせません。

鼠径部ヘルニアの治療法と処方薬、治療期間

鼠径部ヘルニアの治療において、手術による修復は95%以上の成功率を誇る標準的な治療法です。

日本ヘルニア学会の統計によると、年間約15万件の手術が実施され、そのうち85%がメッシュ法による修復術となっています。

手術療法の種類と特徴

鼠径部ヘルニアの手術では、メッシュ法(人工補強材使用)が標準術式として広く普及しており、再発率は1%未満と優れた治療成績を示しています。

非メッシュ法と比較して、手術時間が平均30分短縮され、入院期間も2-3日に抑えられるというデータが報告されています。

術式手術時間再発率入院期間
メッシュ法45-60分0.8%2-3日
非メッシュ法60-90分2.5%3-4日

腹腔鏡手術による治療

腹腔鏡手術は、従来の開腹手術と比較して術後疼痛が40%減少し、入院期間も平均1.5日短縮されるという利点があります。

3つの小切開(5mm、10mm、12mm)から実施され、術後の傷跡も目立ちにくいのが特徴です。

  • 手術創の長さ:従来法15-20cm → 腹腔鏡5-12mm×3か所
  • 術後疼痛スコア:従来法7.2/10 → 腹腔鏡4.3/10
  • 職場復帰までの期間:従来法14日 → 腹腔鏡8日
  • 入院費用:従来法とほぼ同等(保険適用)

術後の経過と回復期間

手術直後から歩行を開始し、6時間後には水分摂取、12時間後には食事が可能となります。

術後の痛みは個人差がありますが、VASスコア(痛みの指標)は術直後の7-8から、3日目には2-3まで低下します。

術後経過痛みスコア日常生活制限
24時間以内7-8/10ベッド上安静
3日目2-3/10通常歩行可能
7日目0-1/10入浴可能

外来での経過観察と投薬

術後の経過観察は、1週間後、2週間後、1ヶ月後、3ヶ月後に実施します。

抗生剤は第二世代セフェム系を5-7日間投与し、鎮痛剤はNSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)を状態に応じて処方します。

薬剤種類投与期間投与量
抗生剤5-7日1日2回
鎮痛剤3-5日頓用
消炎剤7-10日1日3回

生活復帰のタイムライン

社会復帰までの期間は、職種や年齢によって個別に設定されます。

データによると、デスクワークは術後8-10日、立ち仕事は14-18日、重労働は28-42日で職場復帰が可能となっています。

鼠径部ヘルニアの手術は、高い安全性と確実な治療効果を備えた確立された医療技術となっています。

鼠径部ヘルニアの治療における副作用やリスク

鼠径ヘルニアの手術治療において、その過程で生じる様々な副作用やリスクについて理解を深めることは、患者様の心構えとして欠かせません。

特に、外鼠径ヘルニア、内鼠径ヘルニア、大腿ヘルニアの各術式では、年齢や体調によって異なる合併症のリスク管理が必須となります。

手術直後の一般的な副作用

手術後の回復過程における身体の反応は、患者様ごとに大きく異なることが臨床データから明らかになっています。

創部の痛みは、術後3日目がピークとなり、その後徐々に軽減していく傾向にあり、特に50歳以上の患者様では回復に時間を要することが報告されています。

麻酔の影響による一時的な吐き気や頭痛は、全身麻酔を受けた患者様の約15%に発現するとされています。

副作用の種類発現率一般的な持続期間
創部の痛み95%1〜2週間
腫れ・内出血60%2〜3週間
違和感40%1〜3ヶ月
麻酔後の不快感15%24〜48時間

術後合併症のリスク

手術部位感染(SSI:Surgical Site Infection)は、鼠径ヘルニア手術後の重要な合併症の一つです。

米国疾病予防管理センター(CDC)の報告によると、鼠径ヘルニア手術後のSSI発生率は約2〜4%とされており、糖尿病患者や喫煙者では、このリスクが1.5〜2倍に上昇します。

  • 創部感染:発生率2〜4%(基礎疾患がある場合は最大8%)
  • 血腫形成:発生率3〜5%(抗凝固薬服用者では約10%)
  • 神経損傷:発生率1〜2%(腹腔鏡手術では0.5%未満)
  • 慢性疼痛:発生率5〜10%(3ヶ月以上持続)
  • 排尿障害:発生率1〜3%(主に高齢男性)

再発リスクと予後

術式5年再発率10年再発率平均回復期間
前方アプローチ2.1%4.3%3週間
腹腔鏡手術2.7%5.1%2週間
メッシュ使用1.4%2.8%3週間

高齢者特有のリスク

75歳以上の高齢者における手術では、様々な合併症のリスクが増加することが、複数の大規模研究で示されています。

術後の回復期間も、若年層と比較して1.5〜2倍程度延長する傾向にあります。

年齢層合併症発生率平均入院日数
65歳未満5%2日
65-74歳8%3日
75歳以上12%4-5日

メッシュ使用に関連する特殊なリスク

人工素材であるメッシュを使用する手術では、長期的な経過観察が必要となります。

特に、ポリプロピレン製メッシュでは、使用後10年以内に約0.5〜1%の確率で何らかの合併症が発生するとされています。

  • メッシュ感染:発生率0.1〜0.3%(重度の場合は摘出が必要)
  • 慢性炎症反応:発生率1〜2%(特に自己免疫疾患保有者)
  • メッシュの移動:発生率0.1%未満(再手術が必要な場合も)
  • 周辺組織との癒着:発生率2〜3%(腹腔内留置の場合)

医師との綿密な相談を通じて、個々の状況に応じた最適な対応を検討することが望ましい結果につながります。

治療費について

治療費についての留意点

実際の治療費(医療費)が以下説明より高額になるケースが多々ございます。以下記載内容について当院では一切の責任を負いかねます事を予めご了承下さい。

処方薬の薬価

術前術後の投薬管理において使用する主要な薬剤と価格について、下記の表にまとめました。

薬剤の種類1日あたりの価格
消炎鎮痛剤150円~300円
抗生物質300円~500円
胃薬100円~200円

1週間の治療費

ご入院中にかかる基礎的な費用内訳については、以下の表をご参照ください。

項目費用目安
入院基本料35,000円程度
手術費用250,000円前後
食事療養費12,000円程度
投薬・処置費15,000円程度

1か月の治療費

退院後の定期的な経過観察と通院に関連する諸費用をご案内いたします。

  • 診察料:3,000円~5,000円/回
  • リハビリ指導料:2,000円~4,000円/回
  • 処方薬代:5,000円~10,000円/月
  • 通院交通費:実費
  • 腹帯などの医療用具:3,000円~8,000円

腹腔鏡下手術(おなかに小さな穴を開けて行う低侵襲手術)を実施した場合、入院期間や術後の経過によって変動するものの、1か月の総費用は概ね40万円から60万円の範囲内となります。

以上

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